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作品解説(カバーより):中世ペルシアによく似た異世界の英雄物語――。蛇王の眷属、有翼猿鬼、鳥面人妖がパルスに現れる! 国王アルスラーン統治下の王国には、闇が忍び込もうとしていた。ミスル国で客将軍クシャーフルと名乗り雌伏するヒルメスは、ミスル国王に献上される美しき孔雀姫・フィトナと運命的な出会いを! ヒルメスを野望に誘う彼女の腕には謎の銀の腕環が……。魔の山デマヴァントに閉じこめられたクバードらの危機ははたして!?
作品解説だけみてもサッパリだと思いますが、「アルスラーン戦記」というシリーズ物の11作目です。
前作からしばらく経っており、当然ストーリーを覚えているわけもなく、初めから読み直す……。ぶっちゃけ、この作者のシリーズ物は買ってはいけません!! (面白いんだけどね……)
作者を知らない方は大いに驚くことと思われますが、第1作「王都炎上」の発売日が1986年。つまり、今(2005年)からおよそ20年前なんです。シリーズ途中に角川から光文社へ出版社が変更になったのは、あまりの筆の遅さに原因があったのでしょうか?
記憶違いでなければ、14作で完結させるとどこかで作者が書いていた記憶があります。他にも色々とシリーズ物を抱えているようですが、天に召される前には完結させて欲しいと切に願っております。
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未だ復活せざる蛇王だが、それを図らんとする眷属が集団かつ多発的にアルスラーン一派に攻撃を仕掛ける。そして、ペシャワールに大挙して現れたのは…。
一方のヒルメス。いやぁなかなかいい感じの伴侶(相方か)と出会う。女は女の武器と胆力と知恵を携え、男は男の武勇と統率力とを携え、互いに協力して高みを目指していくのだ。
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第2部第4巻。この巻からはカッパノベルス版のみ刊行。天野喜孝の絵がないのは寂しいけれど、巻頭に地図がついたのは嬉しい。
魔界の軍勢と戦うアルスラーンたちと、人界で権謀を巡らすヒルメスたちというふたつの筋が平行して進められる。ヒルメスの国盗りの結末を見たいけれど、そのうちふたつの流れがひとつに合わされば、思わぬ方向へ物語が進むのかもしれない。
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この巻から出版社が変わり、文庫本から新書に本のサイズも変わりました。
挿絵も変わったし、地図もついています。やったね!
ヒルメスはミスルの宮廷に入り込み、王の信頼を得る。
偽ヒルメスと遂に対面するが、自分の正体を明かすことなく、ミスル国を内側から乗っ取ろうと動き出す。
ヒルメス、そういうの好きだよね。
蛇王の復活に向けて、異形の者たちがパルスのあちこちに出没する。
そして、トゥラーンの王族イルテリシュが甦る。
ところで蛇王は、パルスの領土内だけでしか活動できないのだろうか。
札幌市白石区から出たら出たら普通の人に戻ってしまう、ホワイトストーンズみたいな感じ?
同じ意匠の銀の腕輪をした19歳のパルス女性が3人。
このうちの誰かがタハミーネの実の娘ってことなのかな。
なぜ3人いるのかが分からない。
トゥースの妻が3人いるように、3人まとめることに何か意味があるのかな。
出版社が変わったせいなのか、物語に再び勢いを感じられる。
善きかな。善きかな。
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アルスラーン戦記11巻。アルスラーンやナルサス、ダリューンなどの王都残留メンバーはあまり出てこず、久しぶりのエステルに、ファランギースとアルフリードの女性ペアの活躍、そして、遂に動き出したザッハーク軍のイルテリシュ。ヒルメスの暗躍も始まり、目がはなせない展開。
ヒルメス殿下はパルスから離れた方が運が向く様子。ぺシャワールはどうなるのか、クバードやメルレインは生き残れるのか。主要キャラが死なないか、ハラハラしてしまう。
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たぶん、ここから初めて読むエリア。
でも、読んだ気もする。まあ、新鮮な気持ちで面白く読めた。
今回はアルスラーンがいない所で物語が動いてて、登場人物も増えてきた。やっぱり群像劇はこうなってくると面白い。
そして、タイトル通り、いよいよ魔軍襲来が始まった。ここからが本番といった感じか。
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[墨田区図書館]
なんと懐かしい!
図書館で銀英伝の特集コーナーを見つけ、久しぶりに懐かしいと思い読もうと思ったが、、、、"黎明伝"などよくわからない副題?副シリーズ?にどの順に読めばいいのかがよく分からず調べてから読み直そうと断念。
でもそのきっかけで、昔懐かし小中時代に読み漁った田中芳樹シリーズのうち、まずはアルスラーン戦記から読み直そうと読み始めてみた。
このシリーズは昔読んだ「角川文庫」シリーズと異なる、光文社発刊による「カッパ・ノベルス」シリーズで、既刊の10巻を2巻づつまとめたもの。とりあえず昔のワクワク感を味わいたくて何も考えずに第一部の終わる8巻あたりまで読み進んだが、11巻から2巻編成でなくなるらしい。
なので実際に11巻から手にしたのは山田章博さんによる「光文社文庫」シリーズだったが、本来の天野喜孝さんとは異なるものの、まだ丹野忍さんによる「カッパ・ノベルス」シリーズの方が自分の感じていた世界観に近いので、こちらも読了として載せておこう。
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だいぶスピード感がなくなってきたなあ
の割にボダンはサラッと退場しましたが
いよいよ
蛇王の眷族たちが軍勢として攻めてきました
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2005年発行、光文社のカッパ・ノベルス。ヒルメスの通常政治部分と、パルスのファンタジー部分に完全に分離している。前の巻の(角川文庫版)の解説のようにそれが素晴らしいと言う人もいるだろうが、私には若干苦痛に感じる。どちらも非常に面白いしのだが、なんかどちらかがいらない部分に感じてしまうのだが。
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魔軍襲来とのタイトルが示すとおり、周辺諸国との攻防に対して、これまでサイドストーリー的に展開してきたザッハークとの戦いの比重が圧倒的に増えている。
前者については、一つがギスカールがマルヤムで支配圏を確立したのに対しルシタニアから本国帰還の陳情団が向かうが、それがエステル。願い虚しく、ギスカールの陰謀によって、ボダン殺害の汚名を着せられたエステル一行は東への逃避行を迫られる。次巻ではアルスラーンと合流するのだろうか。
また、ミスルに至ったヒルメスはクシャーフル客将軍と名乗り、ナバタイ国から兵士を徴用してミスル乗っ取りを画策。そこに、東ナバタイ国から後宮に入るべく送られた孔雀姫ことフィトナに出会う。二人は協力して国を乗っ取ることで一致。ホサイン王に気に入られたフィトナは早速王を垂らしこんでヒルメスをナバタイ国境の総督に任命させる。
魔軍の方は、ファランギースの修道院の話の続きと、北方偵察に行ったジムサが魔族の司令官となったイルテリシュに再会し、辛くも逃げて王都に報告。最後に、ナルサスの指示でデマヴァント山に2000の兵を率いて行ったクバード一行は、魔軍の謀略によって地下に閉じ込められ、多くの魔軍と戦いながら地上に這い出してペシャワールに戻る。ペシャワールに戻って休息し、体制を整えようとする時、魔族の大軍がペシャワールに西から迫るところで本巻終了。
引き続き魔族との戦いよりも人間界の方の話の方が圧倒的に面白いが、こちらもあちらも生身の人間が様々に考え、感じながら行動しているところなのだろう。この流れだと、次巻は魔族との戦いに人間界の動きが絡む形で進んで行くことになるだろう。ペシャワールが舞台になったことで、シンドゥラやテュルクとの絡みも期待。