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未完成都市計画とかお好きな方に是非。割と面白いのは初期の空港の位置づけだなあ。扱いに困るけど重要って思ってる、みたいな感じがいろんなところに出てるんだよね。
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戦前を中心に、結局は実現しなかった都市計画や建造計画を取り上げたもの。1940年に計画していたオリンピックや万博、そのほか忠霊塔や官庁街の計画など。実現性がどの程度だったかにもよるんだけど、荒唐無稽な感じの話もあればかなり具体的な進んでいた話もあって、それぞれ夢があって面白かった。オリンピックの話なんかは、80年近くを経てまた同じようなことで揉めてるじゃないかと思ったりも。歴史は繰り返されるってこと?
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残ったものだけからの評価ではなく、先人の発想も含めて多面的に知る、それが真に学術的な姿と言えまいか。
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廃棄された「構想」は、すべて無駄であったのだろうか。私はそうは思わない。成就しなかった案も含めて、時代の必然であったと見るべきではないか。できなかった建築物や未完のままに放棄された都市をめぐる叙述は、できあがった建築物や完成した都市を列記することから生まれる史観を補完する。より積極的にいえば、双方は表裏の関係にあって、一体であるはずである。(p.238)
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東京オリンピック2020は延期となったが、来年開催可能かどうかさえ疑わしい。
今年の正月、たった4ヶ月前に、オリンピックが中止になるかもしれないと、思った人がいるだろうか。
1940年、東京オリンピックが開かれるはずだった。また、同年には、東洋初の万国博覧会も計画されていた。
これらのイベントのために、会場が設計され、万博では前売り入場券まで発売された。しかし、その会場は完成することが無かった。
それらの会場が完成されていたら、東京の風景はどうなっていただろうか。勝鬨橋は万博会場整備の一部だったんだそうだ。月島一帯は万博会場として賑わったんだろうか。
実現しなかった夢は、想像をかき立てる。
コロナで家にいる今、読むべき本だろう。
一つ、甲子園球場の名前は、紅洲(ベニス)という案もあったとのこと。紅洲球場になっていたら、目指せベニスとか、熱血ベニスとか言ってたんだろうか。甲子園で良かったね。