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紙の本
内容紹介
2005/11/21 10:29
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投稿者:朝日出版社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は1996年にスペインで出版された、フアン・ボニージャ著『Nadie conoce a nadie』の翻訳本。本国では出版当初より大きな評判を呼び、マテオ・ヒルにより映画化、日本では『パズル』のタイトルで公開された。本質には「純文学」を秘めながら、「サスペンス」のようなストーリー展開をみせる「純文学サスペンス」という今までにないジャンルの小説で、作品の随所に作者ならではの仕掛けがパズルのように込められている。
<ストーリー>
文献学の学生であるシモンは、セビリアの新聞社でクロスワードを作る仕事をしている。ある日彼のもとに、翌日のクロスワードに『道化師たち』という言葉を入れろ、という脅迫電話がかかる。そのクロスワードが掲載された午後、地下鉄でテロが起こった。それはまるで1995年に日本で起こった地下鉄サリン事件をまねたような手口だった。テロのことを知ったシモンは、この事件と脅迫電話とを結びつけずにはいられない。そして、この影には同居人が仕組んだロールプレイング・ゲームがちらつくのだった。セビリアの聖週間のクライマックスを舞台に、さらなる事件は起こるのだろうか・・・。
解説:野谷文昭(早稲田大学教授—スペイン文学)
ボニージャは1995年に起きたオウム真理教による地下鉄サリン事件に反応し、ただちにそれを小説に取り込んでいる。村上春樹が事件の関係者に行ったインタビューに基づいて書いたノンフィクション『アンダーグラウンド』が出るのが1997年であることを考えれば、その反応の速さが分かるだろう。ボニージャ、村上春樹という共通するところのある二人の作家がいずれも地下鉄サリン事件に強い関心を示していることは注目していいだろう。
<本書の特徴>
●いままでになかった「純文学サスペンス」
ある女の脅迫電話、猫の惨殺死骸、地下鉄テロ。次々に起こる事件の渦中で、主人公は自分の周りの人を疑いはじめ、人は誰も他人のことを理解することができないという心の迷宮に迷い込んでゆく。
●日本ファンタジーノーベル大賞優秀賞作家 沢村 凜が翻訳
事件に翻弄される主人公、文学青年シモンの心理を沢村凛の文体でリアルに描写。
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