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主にナチ時代の歴史教育について。歴史認識の仕方―加害者としての側面と被害者としての側面と。
『人食いの村』を読んだ時にも感じたのですが、こういった問題と相対した時に、自分自身の問題でもあるという視点から考えることはとても難しい。「自分とは関係が無い」という第三者のような安全な場所に立って、問題を批判する事はとても簡単であるけれど…
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[ 内容 ]
ナチ時代の負の過去をいかに次の世代に伝えるか。
歴史認識と歴史教育をめぐる戦後ドイツの歩み。
[ 目次 ]
第1章 なぜ負の過去について教えるのか
第2章 普通のドイツ人の責任を問う
第3章 ゆがんだ歴史認識をどう解体するか
第4章 「忘れられた犠牲者」への視点
第5章 被害者としてのドイツ人
第6章 変容する世界のなかで
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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ドイツはナチの過去とどう向き合い、どう教えてきたか。
間違わないために他者を知る。責めるためではなく、共に生きていくために過去を知り、今を考える。
ドイツの歴史教育は、反省のためのみならず西は反共・東は反ファシズムという政治的な理由で推し進められたとか、そんな政治利用に対する警戒があったとか、記憶が消えていく危機感と記憶していないからこそ向き合える部分とか、考えることがたくさんある。
どの立場でもどんな意図でも、とにかく向き合いましょう教えましょうってところで皆が一致しているというのはすごい。
イスラエルやポーランドと被害・加害を超えて教科書会議を開くとかすごいないいな日本も韓国や中国とやればいいのに。と思ったらもうやってるらしい。やっててこれなのか。。。(追記:やっててこれなんじゃなくて、つくる会をうけて有志ががんばったようだ。公式ではない)
「ジプシー」の使い方には気を配っているのにゲイ(?)はすべて「ホモ・セクシュアル」なのが残念。
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ドイツ人が戦後いかにナチの悪行と向き合い、過去の克服に努めてきたかの変遷が具体的に説明しており大変おすすめ。この本を読むと、
「ナチスに罪を押し付けただけで、現代のドイツ人はあまり反省していない。」
「ナチ党やヒトラーは悪だが、ドイツ国防軍は善であった。」
といった(主にネット上の)言質がいかに出鱈目で根拠の無いものかが良くわかる。
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2011年3月まで、高校生でしたが、歴史教育で「副読本」というものを使った記憶が全くありません。ですが、本書「あとがき」によると、2005年に、日中韓共同編集による歴史副教材が出版されているようです。
図説・資料集とは別物なのでしょうか。
ドイツでは、10歳くらいの時に、将来の進路(大学路線か、専門学校路線か)の決断を迫るという、(日本で教育を受けた者としては)凄いことをやっているわけで、日本のように、中学3年間と、高校3年間に、別々に通史を「ぶっこむ」ことはしていないようです。
私は高校2,3年では、日本史を勉強していないので、よく知らないのですが,,,