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生き物のみならず、時間や空間までも含めたまわりのあらゆるものをじっと見つめるということを、そしてそこから広がる世界を、とても楽しんでいらっしゃった様子。
繰り返されているのは、それらに対する、慈しみや、感謝や、尊敬の念。
あの「ぞうさん」の歌のようなやさしい言葉で語られていて、
あとになってこれは哲学者や宗教家がムズカシく唱えられていることと同じようなことなんじゃないかと気づくほど。
言葉遊びは、ぷっと笑えるほど愉快だし、
はさまれている絵が、抽象画なんだけどどこか「生きている」感じがして、これがまたとっても素敵。
作品をまじえながら、まどさんへのインタビューをまとめられた本書。
読んでる間、まどさんがすでに亡くなっていることを忘れてました。
今でもどこかからこちらの世界をのぞいてられるような気がします。
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先ごろ亡くなられたみちおさん。
何回かに分けて行われたインタビューをまとめたもの。
題名を見ていると、世間に向けての激しい気持ちをぶつけるかのような内容を思いますが、ちょっと違うんですね。何事も主張されていません。
目に見える物、身の回りの物すべてに分け隔てなく目を向けて、言葉にせずにはいられない、そういう感じです。
全詩集に戦争肯定的な詩を加えたことについて(もっとも関心があったこと)「誰かに指摘されて気づいた・・・」って、拍子抜けしました。何にも気負っておられない自然体のまどさんらしいというか。
インタビューを受けながらも、無学で、ほかに何もできないから、などと本当にすまなさそうにおっしゃっていたとか、そういうお人柄から生まれた作品だから、いつまでも多くの人たちに愛されるのでしょうね。
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取材記録と詩。とてもすなおな方という印象。
イタミクルシミ、ありませんように(p153)
C0195
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気になった表現をそのまま。
自分が自分であること、自分として生かされていることを、もっともっと喜んでほしい。それは何にもまして素晴らしいことなんですから。
アリだってちゃんと影を連れて生きてるのを発見したときは、なんだか花束でももらったみたいな気分でした。
階段というのは美しいですねぇ。人間ご作ったものの中でも、明らかに目で見て美しい人工物のひとつだと思います。
極端なことを言えば、よけいな言葉が一文字も残らないところまで削り落とし、一行でたくさんのことを表現できたら一番いい。そしてその中にいままで見たことのない何か、自分の新発見だと言えるものを出していきたい。どんなささやかな一語、文法上のひと工夫でもいいから、、、。
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すべての存在は,そこにあるだけで尊い。
この言葉に勇気づけられる人は多いと思う。
もっとも,まどさんは人に対して述べているのではなく,この世のすべてのものに対してそう思っている。
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日本人なら誰もが歌える「ぞうさん」の詞を書いたまど・みちおさん。まどさんの作品を通して、まどさんの考え方、生き様を促えようという試み。薄いし、平易な文章で書かれているのでパーっとすぐに読めますが、とても深みのある一冊。母からもらいました。
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読みながら思わず「うふふふ」と言いたくなる本
まど・みちおさんの取材記録
子どものように好奇心旺盛で、とても純粋。一方で、純粋でない自分のこともちゃんと知っている。「こんな人だから子どもの目線で詩が書けるんだ」と納得した。
描かれた絵もとても素敵。
このとき既に96歳。
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最後の現代詩人とも言われたまど•みちおさんは、在野の哲学者だったのだろう。この本では、詩に込められた深遠な思想を、まどさん自身が語る。現代において、これほどまでに真っ直ぐに本質を見据え、他者と共有してくれる人は、まどさんの他にいるのだろうか。心を綺麗な状態で維持するための勇気を与えてくれる本。
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◆きっかけ
童謡について検索してヒットした https://www.woom-song.club/sakushi/doyo/4352/ に出てきて興味を持って。最寄、地元、引越し先の3図書館に蔵書無いので購入希望。
2017/5/18
中古で購入。アリの影なんて気にしたことなかった。子どもらとの散歩時、新たな視点で景色を見つめられそう。しかし繰り返し読むことは無さそうなので後日手放そう。2018/6/18
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まどみちおさんが縁側でお話
してくれてるみたいだった。
「自分が自分であること、自分として生かされていることを、もっともっと喜んでほしい。それは、何にもまして素晴らしいことなんですから。」
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話していると、ユーモアと風刺にあふれ
当意即妙な受け答えが返ってくるけれど、
書くものは全くカチカチの論文みたいな
もののようになってしまう。
という人はよくいらっしゃいます。
まどさんの場合は
「詩」自体も当然魅力ですが
インタビュアーへの「お返事」が
また、より魅力的です。
細貝さやかさんが聞き手として
聞いておられるのですが
その時の場所や風やお天気が
さりげなく織り込まれ
それにもまして
まどさんがごくごく自然に
話しておられる様子が目に浮かんできます
まるで
まどさんの詩、
ひらがなでわかりやすい
それでいて
哲学的な深い内容を持つ
まどさんの詩のような
聞き書きの一冊です
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生きものがその生きものであることを喜んでいる。
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「すばらしいことが/あるもんだ/ノミが/ノミだったとは//ゾウではなかったとは」
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この詩はこういうふうに読んでほしいっちゅうことは、それをつくった私にも言えないんですよ。ただ、その詩がどういうふうに読まれたがっているかということはあります。
たとえば、「ぞうさん」でしたら、〈ぞうさん/ぞうさん/おはなが ながいのね〉と言われた子ゾウは、からかいや悪口と受け取るのが当然ではないかと思うんです。この世の中にあんな鼻の長い生きものはほかにいませんから。
顔の四角い人ばかりの中に一人だけ顔の丸い人がおったら、本来はなんでもない「丸い」っちゅう言葉が違う意味をもってしまう。われわれ情けない人間だったら、きっと「おまえはヘンだ」と言われたように感じるでしょう。
ところが、子ゾウはほめられたつもりで、うれしくてたまらないというふうに〈そうよ/かあさんも ながいのよ〉と答える。それは、自分が長い鼻を持ったゾウであることを、かねがね誇りに思っていたからなんです。小さい子にとって、お母さんは世界じゅう、いや地球上で一番。大好きなお母さんに似ている自分も素晴らしいんだと、ごく自然に感じている。つまり、あの詩は、「ゾウに生まれてうれしいゾウの歌」と思われたがっとるんですよ。
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谷川俊太郎さんの紹介帯と題目に惹かれて買って読んだ。
「ぞうさん」の詩もこの人の代表作品だったことを知った。
印象に残った詩は、「トンチンカン夫婦」です。
ボケじじいとボケばばあのトンチンカンなやり取りが微笑ましい。
印象に残った文章
⒈ すべての存在は等しく価値があり、それぞれに尊いという思いが、私の中には強くあるんですね。
⒉ 人間以外の生きものも、すべてがそう、「生きている」のではなく「生かされている」んだと思います。
⒊ 宇宙から見れば、人間もゾウもドクダミもアリも石ころも微少な粒子にすぎません。
⒋ 老いというマイナスとされているものの中にプラスを見いだす。
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やさしい詩
心にすっと入って来る
数年前104歳で亡くなられた
老いても好奇心と優しい眼ざしは衰えるどころかますます清冽になっておられたように思う
絵も描かれていたんだね、抽象画
すごーい
謙虚でまっすぐなお人柄
傲慢な人間たちに「いわずにおれない」のだろう
インタビュアーの方とのやりとりもほのぼの
たくさんの言葉
ありがとうございました
≪ 生かされて 宇宙の隅の なにもかも ≫