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スコーピオンズ・ゲート みんなのレビュー
- リチャード・A.クラーク (著), 高沢 次郎 (訳)
- 税込価格:1,980円(18pt)
- 出版社:早川書房
- 発行年月:2006.1
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紙の本
中東の近未来シュミレーション小説
2006/08/03 19:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
国際サスペンス物かと思って読み始めましたが、
本書は近未来シュミレーション小説です。
国際状況としては、アメリカがイラクを撤退。
イランは、もう核兵器を実用段階で保有し、サウジアラビアではサウド家王室打倒の
イスラム革命が成功していて、イスラミアという国が出来ています。
中国は慢性的エネルギー不足から、中東に強大な影響力を行使しようと狙っています。
そんな中、バーレーンのホテルで爆破テロが起き、小説はスタートします。
状況としては、早い話が、アメリカにとって、より過酷な状況になっている未来です。
主人公は、IAC(情報分析センター)という恐らく架空な情報分析センターの
副長官ラッセル・マッキンタイアに一応なっていますが、どちらかというと群像劇で
複数の登場人物が平等に描かれています。
小説のスタイルは、章前ごとに、場所名が書かれていて、
映画の場面転換のように、ぱ、ぱとエピソードが切り替わっていきます。
これが、良いテンポ感になる時と、ぶつ切りになって、小説の継続性と
深みが、無くなる時があって功罪ありでした。
テーマといい、スタイルといい初期のトム・クランシーを思い起こさせます。
初期と書いたのは、最近というか、中期以降トム・クランシーは、
またちょっとスタイル変わってきたので。
T・クランシーよりは、あまり軍事面の描写が多くなく、政治や、状況を描くのが、
好きというか、得意みたいです。
単純な、白人(キリスト社会)VSイスラム社会という構造でなく、
丁寧にイスラム社会の中の権力構造、派閥抗争なんかも描かれています。
簡単に比較は出来ませんが、
衝撃的な設定を描いて、問題点を啓発する
堺屋さんとか、幸田さんなんかにスタイルの主旨は、似ています。
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