紙の本
内容紹介
2006/02/15 10:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東洋経済新報社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ベストセラー『ロジカル・シンキング』(2001年刊、現在30刷、13万部)の著者による待望の続編。「ロジカル・シンキング」ブームの先駆となった前著のツールを応用して、ビジネスマンにとって必要な文書作成の技法を紹介する。どのように優れた考えも、最終的には書くなり、話すなり、何らかの形あるコミュニケーションを媒体にしなければ人には伝わらない。「君の書いたものは、話していることと違って読める」と読み手から言われたり、頭の中では論点を整理したつもりでも、いざ書いてみると自分が伝えたかったこととは違ってしまう、と悩むビジネス・パーソンは多い。こうした人々の多くが文例集や文章読本の頁を繰ったり、万能フォーマット探しに邁進したりする。しかし、文書を通して自分の考えを意図したとおりに相手に理解してもらい、相手に期待する反応をとってもらうためには、書式や言い回しとは異なる次元の、論理的に書く、すなわちロジカル・ライティングの技術が必要になる。そこで、『ロジカル・ライティング』をテーマに、ぱっと見ただけで書き手の言いたい内容の組み立てが分かり、メッセージが正確に伝わる文書を作るための、実践的な技術を紹介する。
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照屋華子
東京大学文学部社会学科卒業。(株)伊勢丹業務部広報担当を経て、1991年、経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーにコミュニケーション・スペシャリストとして入社。現在、同社と嘱託契約にて、顧客企業へのコンサルティング・レポートや提案書、記事等、さまざまなビジネス・ドキュメントを対象に、論理構成と日本語表現の観点からアドバイスを提供するエディティング・サービスに従事。また、論理構成をはじめ、ビジネス・ライティング、口頭説明についての多数のトレーニングを顧客企業やコンサルタントを対象に実施するとともに、ロジカル・コミュニケーションの手法の開発や論文執筆に関するエディティング等にも取り組んでいる。
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「ロジカル・シンキング」(まだ読んでないけど)の著者が書いたロジカルなビジネス文書の書き方のエッセンスをまとめた本ということで読んでみました。
ライティングのテクニックの紹介というものではなく、より根本的な考え方について書かれています。
その内容は、①ロジカル・シンキングのベースであるMECE (Mutually Exclusive, Collectively Exhausive)とSo What?/Why So?によって論理パターンを組み立てる、ということと、②「テーマ」、「期待する反応」、「読み手」、「書き手」の4つの要素(何について、何のために、誰が、誰に向けて書くのか)を意識して書く、ということに尽きます。
これまで自分の仕事を振り返ると、意識せずにそのように書いている部分もあったように思うし、すっかり抜けてしまっていたことも多々あったように思います。
とりあえず言えることは、この本を読んだからといって、すぐにもビジネス文書の作成がうまくなるとは思えません。こういうのは、継続的な意識付けと実行の反復が重要なんでしょうね。たぶん。
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「書くスキル」を高める本。何でもタイトルに「ロジカル」と付ければ、コンサルタントに憧れる方は飛びついてしまうのでしょうね。かくいう僕も飛び就いてしまったのですが・・・。内容としてはすごく整理されていて良いと思います。ただ、実践として「相手の心を掴む資料」ができるかというと、そうでもなく、もうひとつ下のレイヤーである「(パッションとしての)メッセージ」が大切である、ということをお忘れなく。。。
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この本を読んで書いたレポートの評価に「論理的な構成である点が高く評価できます」って書かれた。
あれ?内容は??(´・ω・`;)
まぁ、レポート書く前に1回読んどくとなかなか為になると思う!!!
特にテーマを問いに置き換えるっていうのは今でもよく意識する♪
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「ロジカル・シンキング」の応用・実践版。
豊富な具体例、解説、改善例が素晴らしい。
(目次と内容)
第1部 メッセージの組み立て
第1章 組み立ての準備
第2章 本論の組み立て(1)―ロジカル・シンキング概説
1.「論理的」の意味を理解する
2.MECEとSo What?/Why So?
3.並列型と解説型
第3章 本論の組み立て(2)―ロジカル・シンキング
の実践
1.論理パターンの組み立て方を理解する
・「結論から根拠へ」の組み立て
・「根拠から結論へ」の組み立て
2.論理パターンを組み立てる
・「問い」を確認し、論理パターンを選ぶ
・上から下にMECEに枠組みを作る
・下から上にSo What?/Why So?する
3.論理パターンをセルフチェックする
・読み手のWhy So?に過不足なく答えているか?
・要旨は明快か?
第4章 導入部の組み立て
第2部 メッセージの表現
第5章 組み立ての視覚化
・表題・見出しを明記する
・記号・スペースを活用する
・文頭で説明の切り口を明示する
第6章 メッセージの日本語表現
・具体的に表現する
・論理的な関係を正しく表現する
・簡潔に表現する
まとめ―セルフエディティングのためのチェックリスト
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ロジカルライティング
テーマから答えではなく,読み手に期待する反応(読み手に理解してもらう,フィードバックをもらう,動いてもらう)を考える
テーマから,いくつかの問いをつくる
「読み手に期待する反応」からどの問いが大切かを考える
「何について,何の為に,誰が,誰に向けて書くのか」
MECE,So What?/Why So?,論理のパターン
論理パターンをセルフチェックする
・読み手の問いに対して,過不足なくWhy So?を答えているか
(作ったSo What?がうまくWhy So?になっているか)
・要旨は明快か?
・結論を先に伝えるか,根拠を先に伝えるか?
結論を先に伝えるのが有効なケース
・読み手がテーマを設定し,答えを待っているとき
・読み手はすでに結論を承知しており,確認してもらえばよい時
・本論の全体像を速やかに理解してもらいたい場合
So What? 読み手に結論を想像できるとき.
根拠から先に伝えるのが有効なケース
・書き手が自らテーマを設定した場合
・結論に対する読み手の反発が予想される場合
So What? 読み手が結論を想像できないとき
チェックリスト
・導入部の組み立て
・文章の文頭に導入部があるか
・テーマが明示してあるか
・読み手に期待する反応が明示してあるか
・(テーマ設定の背景は?)
・(期待する反応をもらうことのメリットは?)
・(書き手は誰か?)
・(読み手はだれか?)
・本論の組み立て
・テーマをいくつかの「問い」に置き換えてあるか.
・個々の問いへの答えがSo What?/Why So?になってるか
・答えの結論は何か
・結論の根拠はMECEになっているか
・文章の視覚化
・テーマと期待する反応を表す表題があるか
・So What?/Why So?やMECEが視覚化されているか
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目次
第1部 メッセージの組み立て(組み立ての準備
本論の組み立て(1)―ロジカル・シンキング概説
本論の組み立て(2)―ロジカル・シンキングの実践導入部の組み立て)
第2部 メッセージの表現(組み立ての視覚化メッセージの日本語表現)
まとめ―セルフエディティングのためのチェックリスト
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書く力を鍛えるのならこれ。シンプルな内容ながら具体的にロジカルシンキングも合わせて勉強できる。文章の組み立てだけでなく文章の表現や見た目など視覚的な部分もカバーしています。実際の現場で指摘される割合も6:4くらい重要なところなので、何度読み返しても勉強になる。
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書類の書き方、ビジネス文章の書き方などのテクニックをロジカルに教えてくれます
具体例を多く盛り込んでありとても読みやすいです。しかもカナリ参考になります。
これだけ分かりやすく文章の書き方を教えてくれる本はなかなかありません!かなりおススメです
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会社所有。前著「ロジカルシンキング」を実際に文章に落とすとどうなるか、を解説した本。これも読むべき1冊。
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最近まで、会社で発表作業をしていたせいか、
この本には相当助けられました。
発表とか、
論文とか、
レポートとか、
何か書くものがある人、
読んでみてください。
なんために書くのか〜
とか、
MECEとか、
ロジックツリーとか、
さっぱりと体系的に書かれていて、よいですよ。
でも、「何か書く必要がある!!」
っていう場合じゃないときに読んでも、
価値半減かなぁ。
でも、書くものがあるばあいは、
是非とも、近くに置いておきたい本。
何か書くときには、座右においておきたし。
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ロジカル・ライティングでは一般的にバーバラ・ミントの「考える技術・書く技術」がバイブルとされていますが、個人的にはこちらのほうが理解しやすくすっきりまとまっていると感じました。特に日本語で読むのであれば、「考える・・・」の日本語翻訳版よりは自然な日本語で書かれた本書がおすすめです。
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考える技術・書く技術を自分のテキストとして使っていたので内容に斬新さは見られないが、とてもわかりやすい本。内容も重要なことが書かれており、ビジネスマンはもちろそれ以外の方にもお勧めの本。
書いてある内容はもちろんであるが、本自体もロジカルに作られておりわかりやすい。章毎の冒頭を見ると記載されている内容がわかるし、ロジカルライティングの実例になっている。
◆内容◆
『メッセージの組み立て』
・書き手、聞き手を明確にし、テーマと期待する反応を中心に「コミュニケーションの設定」をしっかり行う。ここが文書を書く上での出発点。
・本論を組み立てるに当たっては、MECE、So What?/Why so?、論理パターンのツールが利用できる。論理的とは、内容を網羅するのではなくグルーピングし、そこからいえることは何かをクリアに示すこと。
・文書の導入部では読み手に道しるべを与える。導入の要素を洗い出すためには大きく二つの視点がある。
1)コミュニケーションの設定の共有
テーマ、期待する反応、読み手、書き手
2)読み手の視点にたったコミュニケーションの棚卸
①なぜ、この反テーマを選んだのか?
②なぜ、この反応を足らなければならないのか?
③なぜ、この書き手なのか?
④なぜ、この読み手なのか?
⑤答え(本論)についてあらかじめ把握しておこうべきことはないか?
『組み立ての視覚化』
論理的な組み立てを紙面に浮かび上がらせて、読者がぱっと見たときに文書組み立ての全貌をつかめるようにする。
1.視覚化のポイント3つ
①表題・見出しを明記する
②記号・スペースを活用する
③文面で説明の切り口を明示する
2.プレゼンテーション資料をわかりやすくする心得
①導入部・目次・要旨を入れる
3.ビジネス文書で重要な3つの要件を理解する
①具体的に表現する
-物事の「中身」をあらわす
-曖昧な言葉や表記方法に注意する
②論理的な関係を正しく表現する
-MECEな関係を表す
-So What?/Why So?の関係を表す
③簡潔に表現する
-文のつくりをシンプルにする
-無駄な表現を削る
◆目次◆
第1部 メッセージの組み立て
第1章 組み立ての準備
1.ビジネスの中で「書くこと」を理解する
2.コミュニケーションの設定を確認する
3.組み立てのイメージを持つ
第2章 本論の組み立て(1)
1.「論理的」の意味を理解する
2.論理的に思考を整理する道具を持つ
3.論理的に組み立てる道具を持つ
第3章 本論の組み立て(2)
1.論理パターンの組み立て方を理解する
2.論理パターンを組み立てる
3.(複数の)論理パターンをセルフチェックする
第4章 導入部の組み立て
1.避けたいありがちな例から学ぶ
2.導入部とは何かを理解する
3.導入部を組み立てる
第2部
第5章 組み立ての視覚化
1.「見てわかる」文書を作る
2.Point1:表題・見出しを明記する
3.Point2:記号・スペースを活用する
4.Point3:文頭で説明の切り口を明示する
第6章 メッセージの日本語表現
1.ビジネス文章で重要な3つの要件を理解する
2.要件1:具体的に表現する
3.要件2:論理的な関係を正しく表現する
4.要件3:簡潔に表現する
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マッキンゼー出身の筆者によるものであるため、「考える技術・書く技術」と大まかなフレームは類似している。どちらかを読めばいいだろう。
本書は最初から日本語を想定した内容で書かれているため、導入としては入りやすい。
ケースに沿ったエディティングで、良い悪いを提示しているので、分かりやすい内容と感じます。
この手の本を読んだことがない人には、おすすめします!
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照屋さんの前著「ロジカルシンキング」を読んだのがちょうど1年前。MECE くらいしか記憶に無かったので、改めて前著のレビューを紐解いてみた。
メッセージは課題が明快で、その答えがあり、相手に期待する反応が示されなければならないこと。
話の漏れ、ズレ、重複をなくし、要因と要素をMECEに並べること。
なぁんだ、主張の力点はやはり同じ。前著はロジカルシンキングというよりロジカルコミュニケーションの本だったが、今回はコミュニケーションの中でも「書く」ことにフォーカスしている。残念ながら前著とMECEとは言えないが、復習として読むには良いかもしれない。
最終章の「メッセージの日本語表現」の悪例添削のところとか、文章は独りよがりじゃ駄目でちゃんと書かなきゃ、と反省する機会にはなる。ただ、全体を通じて違和感を拭えなかったのは、照屋さんの模範解答の文章は長い、ということ。学者の論文なら紙幅を使ってきっちり説明を尽くせばよいのだろうが、ビジネスでは限られた長さで、限られたスペースでわかりやすく伝えることを求められる。現実の読み手は決して暇ではない。
本書はあくまでベースにあるロジカルなコミュニケーションを教える本であって、大事なのは空雨傘を整然と説明すること。ストレスのかかった局面でのポイントを絞った説明とか、そんな実践的なスキルを教える本ではないのだからやむを得ないのだろう。その辺が物足りなさが残る一因かもしれない。