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この本とは、宮部みゆきさんの文庫化されている作品は全部読んでみようと思い立ち、「宮部みゆき 文庫」で検索して引っ掛かったものをamazonの負けプレ利用で取り寄せて出会いました。【後日確認したら、マーケットプレイスではなくamazon.co.jpから新品で購入していました…】
ネットが便利になって、検索したり、絶版になっている文庫本を簡単に取り寄せたりできるって、本当に幸せな時代に生きていると思います。ここ10年くらいのことですよね。
さて、そうまでして取り寄せたこの本ですが、正直「これはひどい」タグが相応しい出来です。自分がこれまで読んだ中では、「永遠のガンダム語録(http://booklog.jp/users/hanemitsuru/archives/1/4569667600)」がこんな感じでした。
タイトルにある「僕たち」とは、有象無象の「ライター」です。いつの間にか連絡が取れなくなってしまう人や、自分の担当執筆分をほぼすべてネットの掲示板からの引用で埋めてしまう人やら、本当にどこで集めてきたのやらと感心します。自分の本を出している人は一人もいないんじゃないかなあ。
そんな人たちが宮部みゆきを「レビュー」として語っているだけで、本人や交流のある作家さんの寄稿や読む価値のある書評は全く載っていません。
心底「これはひどい」「どうでもいい」レビューが続くのですが、巻末には、2006年初頭までではありますが、作品の初出や出版をその年の出来事と対比させた年表や、「宮部みゆき選・編の短編集」、「おもな対談・座談集ガイド」など、実は結構ありがたい資料が掲載されています。なかなかここまで網羅されていることは少ないので、収集癖がある自分にはありがたい資料となりました。