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4/30/2006熊日読書。万物を数値で表せたら、わかりやすいのに。それって、デジタルってことか?もう出来てるじゃん。
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仏革命下、悲観的な理想家と現実的で楽天家という対照的な2人の科学者が引き受けた国家的大規模ミッションとなった度量衡制定が引き起こすドラマ。標準理念と誤差を科学の宿命として、不確実の定量化表現に至る科学史。
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今はもう、光の速度か何かで決められて、味も素っ気もない単位「メートル」だけど、その起源は、地球の子午線の四分の一の、さらに1千万分の一の長さが1メートルだったとは……。それにしても主人公二人の筆舌に尽くせぬ壮絶な働きには、驚きや感動を通り越して、ただただだ頭を垂れるだけ。
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相当興味深い題材なんだけど、とにかく長い。メシェンのグズグズした測量に付き合わされるのには辟易した。途中で一度挫折して、半年がかりで読了。
メートルの起源についてはこれで大体わかったからもういい。けどフランス革命と、日本の度量衡の歴史については詳しく知りたくなったのでまた別の本を探して読んでみる。
メートルが画期的だったのは、子午線の1000万分の1である、という部分よりも、度量衡を統一しようとした試みである部分みたい。そういう意味では、ヤードや尺であったとしても、ましてや実際の長さが地球の何分の1であろうがそこは本質じゃない。これは、バベルの塔以来混沌とした世界を統一しようとした試みの、成功例の最たるものだと思う。
しかしアメリカがメートルを使っていないのはホントに皮肉としか言えない。
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北へ向かった天文学者
南へ向かった天文学者
革命の度量衡
モンジュイの城
計算ができる国民
フランスの恐怖
ミッション、ついに収束
三角測量
科学の帝国
途切れた子午線
メシェンノ誤り、ドゥランブルの静穏
メートル化された地球
わたしたちの世界の形
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「測定」は科学技術においても経済活動においても最も基本的な行動だ。何事であれ測定には必ず単位が必要であり、単位は共通でなければ議論も取引も成り立たない。現在ではほとんどの国が「国際単位系(SI)」を採用しており、SIはメートル法を基に作られている。「1メートル」は地球の子午線の長さを基に定められたことは、自然科学を扱う人ならみんな知ってるだろう。
では、地球の大きさをいつ誰がどうやって測ったのか? これはあまり知られていない。GPS衛星に囲まれた現在ならともかく、飛行機はおろか自動車すら発明されていなかった時代に、地球の大きさを限りなく正確に測定し、1mの基準を定め、それを万国共通の単位として使われるように尽力した科学者たちがいた。本書は彼らの偉業をなぞる物語だ。
計測自体が大変な作業だっただけではない。それは革命で全土が騒然となっていた十八世紀末のフランスで行われたというのも驚くべき事項だろう。国王の承認によって始まった計画は、革命政府の活動に代わり、最後は皇帝ナポレオンの指示を受けることになる。本書の前半では、7年の歳月をかけて行われた測定を描く。それは実にドラマチックな冒険物語だ。
そして「単位」が影響するのは科学技術だけではない。地図を描く時に使うことで政治の領域になるし、商取引に使えば経済分野に及ぶ。メートル法はそれら全てを包括する普遍的な単位系を作り、社会全体を変革する目的で成立した。従って、それを実際に使われるものとするための努力も並大抵ではなかった。本書の後半はメートル法が世界に広まるまでの苦難の道のりを描いている。
私はひそかに単位マニアを自負している。現在では1mが地球の大きさでなく光速によって定義されていることも知っていた。1キログラムがいまだにキログラム原器に依存していることをもどかしく思っている一人だ。しかし、メートル法の成立にこれほどの人間ドラマがあったとは知らなかった。
何かを測定することのある全ての人に読んでおいてもらいたい一冊だ。
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フランス革命前後の度量衡の統一を廻る話。何だかフランスの伊能忠敬のような地味で、敬虔な科学者二人が反革命の罪を着せられたり西仏戦争のスパイだと取り締まられたりと波乱万丈の測量を行う物語。
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一人は北へ向かい、もう一人は南に向かって測量する。
2人の科学者が命懸けで“単位・M(メートル)”を求める物語。1Mがなんであの長さなのか知らない人にとっては大変興味深い本だろうし、我々の身近にあるものなのだから教養として知っておきたい。
ちなみに今は測量は光を飛ばして反射させ、往復の時間をはかって距離を測る、というのが主流です。
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メートル法をフランスが革命の最中に確定するという科学者の困難を描いたものである。日本も尺貫法があったもののほとんどいまではメートルであるが、そのメートルが子午線で測定した地球の1/4の1/1000を定めたという苦労を物語風に描写したものである。
測定とは何かについて考える参考になるであろう。
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これまで読んだいくつかの書評で、紹介されていた題名。
でもなんとなく、本を手にせず、時間が経ってしまう。
そういう本が何冊かあるのですが、これもその中のひとつ。
先に読んだ伊坂幸太郎のエッセー『3652』でも紹介されていたので、「いよいよ読むか」と思い、ネット古書店で取り寄せて、読むことにしました。
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4101250294
時代は1700年代の終わり。
フランスの二人の天文学者が、主人公です。
二人に与えられた使命は、「パリの北、北海に面したダンケルクから、地中海に面したバルセロナまでの間の、子午線の距離を測定する」というもの。
なぜそのミッションが二人に与えられたのか。
7年もの時間がかかったこの測定で、二人がどれだけの苦労を味わったのか。
そしてこの測定が、後の世の中にどのような影響を与えたのか。
二人が測定した地を実際に、自転車を使って巡ったという著者が、当時の文献をひもときながら綴った大作です。
このミッションの目的は、現在世界中で使われている、「メートル」の長さを決めること。
当時のフランスでは800種類以上、組み合わせでは25万種もの、重さ長さの単位が使われていたとのこと。
交易の場が広がるにつれ、大きくなった弊害。
それを正そうという動きがあったことを、前段で紹介しています。
そしてメインは、北端と南端にわかれて測定を始めた、二人の苦難の日々。
ポイントは、このミッションがフランス革命進行中というタイミングで、行われたということ。
このようなことに着手すること自体が、革命という時代の流れから生じたこと。
しかしそういう時代ゆえ、行く先々で戦闘に巻き込まれ、誤解を受けて拘束されてしまう二人。
「受難」という言葉を重ね合わせながら、読み進めました。
そして天文学者たちを悩ませたもう一つの側面が、測定の精度について。
測定結果が合わないことに対する、測定者の悩み。
さらには、当時は知られていなかった、地球の形状。
正確さが求められたこの測定によって、「誤差」というものへの理解が深まったという、皮肉かつ科学的には重要な影響。
単位を決めるということに、これだけの労力が掛かるということ、そして統一した単位を広めるということが、どれだけ抵抗を受けることなのか。
ふだん当たり前のように使っている「メートル」という単位に、これだけの物語が詰まっているということに気づき、ただただ驚いてしまいました。
分量が多く、改行の少ない文章のため、読み進めるのには苦労しましたが、サイエンス系読み物の面白さに改めて気づかせてくれた一冊でした。
『地政学の逆襲』ロバート・D・カプラン
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4023313513
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メートル法を決定するための、二人の学者の苦闘を綴った伝記的小説とでもいいのだろうか。サイエンスサイエンスナビゲーターとして著名な桜井進氏の推薦本らしく、友人が買っていたのを横取りして読んだ。
が、正直それほど面白いとは思わない。
測地学に関する数学的記述が多いので、門外漢には馴染みにくい。
二人の旅(とくにメシェンの旅)がだらだらと長くてうんざりさせられる。
後日談もながく内容的にはあまり関心のあるテーマではない(アメリカが未だにフィートやガロンを使っていることに違和感や不都合を感じている人がこの世の中にいったい何人いるのだろう?)
科学者目線ならば、あるいは数学者目線ならばエキサイティングに感じられる点も多いのかもしれないが、国文学専攻の小市民にはとっかかりの少ない内容であったということです。
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メートル法をめぐる科学の壮大なドラマ。メインは科学の話だけど、政治もふんだんにからむし、人間のエゴもごりごりだし、中身のつまりまくった本だった。(2014年2月26日読了)