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5人それぞれの日曜日。
吉田修一はふつうの人たちのちょっと疲れた人生を書くのはやはりうまいな、と思う。
5人の日曜日の中に少しずつ登場する2人の家出少年がリンクしていく感じがよい。
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5人の若者のとある日曜日を描いた連作短編集。若者っていっても、20代から30代半ばまでの男女。毎日のちょっとした鬱屈、疲労感の描写が本当にうまい。そして、その5つの話に共通して登場するある兄弟。みんなそれぞれ東京で何かしら抱えながらバラバラに生きているけれど、どこかで繋がっているっていう象徴なのか。最後に耳を叩いて銀色のピアスを示すシーンにもゾクリとした。特に感動の再会をするというわけじゃない。思い出話に花を咲かせるというわけでもない。ちょっとだけのすれ違いの中で、お互い確認する。兄の無言がまたいいな。その少しだけの時間に、すごく温かみを感じた。あと、「日曜日の被害者」のラストも印象的。
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今年、よく読むようになった吉田修一。
今日大掃除していたら、昔に読んでいたこの本が発掘されてきて
掃除はそっちのけになってしまいました。
私の中では、吉田修一の一番の作品になりました。
最初に読んだときはそうじゃなかったみたいだけど。
最後にきれいに終わる感じが、すごくよくて、
最後のページめくる瞬間は、うるっと来ました。
派遣社員だったり、日雇いだったり、
今でこそよく知られているけれど
書いた当時にその人たちを見ていたこともすごいな、って思う。
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日曜日にまつわる5話の短編集。
ぐっときた。
特に3話目の「日曜日の新郎たち」。
-何かを忘れずにいるということが絶対に不可能だと思うから、ますます何かを絶対に忘れたくないと思う
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【あらすじ】
ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。ふたりに秘められた真実とは。絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。
【感想】
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「日曜日」を切り口とした5つの短編から成るんだけど、それを繋いでいく幼い兄弟の存在って何?って思いながら読みすすんだ。それぞれの日常にほんの少しリンクするだけで彼らの背景はほとんど書かれてないんだけど、主人公たちがいまいる場所から少し歩きだしていく時にありふれた出来事の中のひとつの様な、あの兄弟はどうなったんだろう?ってちょっと思い返す。それをいっきに繋ぐのが最後の「日曜日たち」。読後はさわやかで、ほろっとさせられました。このラストもそうですが、個人的には3つめの「日曜日の新郎たち」にうるうるしてしまいました。父と息子の付かず離れずの距離感と、父のラストの言葉には・・・。短編集なんですがゆっくり読みすすめたい作品でした。
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最後の息子同様、淡くて灰色っぽい短編集。
はぁ、日曜日かぁという感じ。
表紙のオッサンも同じこと言ってそう。
それぞれの日曜日。特別で、特別じゃない日曜日。
段落変わりで時間や場所が変るのになれるまで中々着いていけなかったな。
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吉田修一の短編です。短編で5話、収録されていて、すべてが「日曜日」という共通点を持ってます。どの話も、普通にありがちな話で、例えば電車で隣に座った見ず知らずの人にも、こういうささやかなドラマがあるんだろうな、ってそういう感じの話です。第4話の「日曜日の運勢」は吉田修一っぽい面白さがあり、読んでてかなり笑いました。最終話「日曜日たち」は、なかなか泣かせる持って行きかたです。こういう短編っていいですね。
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あたり前だけど
人それぞれの日曜日があって
それぞれ何らかの想いを持って
毎日を過ごしている。
共通して出てくる兄弟が
それぞれの短編につながりを持たせている。
最後の日曜日のお兄ちゃんの行動に
ほっこり。
よかった。
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吉田修一大好きー
はっきりしない結末の作品は苦手だったんだけど、彼の濁し方はかなり心地いい。
悪人に続いてこれも好きだったから他の作品も読んでみようー
短編のようでいて、みんなが少しずつ幼い兄弟に関わって、助けて、つながっていく。その行く末を読者だけが見守ることができる。これこそ「本」の醍醐味って漢字がしました。
I think you all love this heart warming story:)
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東京で生きている男女の、偶然の何気ない優しさの断片が親から捨てられ九州から母親を探しに上京してきた小学生の兄弟の将来に笑顔をもたらした。。
最後の大久保での再会で一気に感動が湧きました。
2010/5/18(70-28)
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『悪人』→『さよなら渓谷』→『日曜日たち』の順番で読むと良いかも。
でも、吉田修一さんの作品はあんましハズレがない。
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さまざまな人たちの日曜日を描く、短編かと思いきや、最後につながる連作短編となっている。ファンタジーっぽさもどこかあるけど、とても地に足着いた作品。泣けました。
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<ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。ふたりに秘められた真実とは。絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。 >読み流してしまったせいか、けっこう「ん?」てかんじだったけど、評価のいい作品なのでいつか読み直したいと思う。
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いま、吉田修一さんがすきなんです。
それぞれの、若者たちの日曜日のお話はもちろんのこと、
全部の話に出てくる小学生の兄弟のストーリーも、なんだか印象深い。
連作短編集って面白いよね。