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紙の本
残された最後の時間
2006/04/16 02:53
13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国の孫玉璽駐インド大使が、4月14日に「インドは日本と訣別せよ。訣別すれば、中国はインドの常任理事国入りを支持する」と言ってのけた。それだけではない。タイ、オーストラリア、ベトナム、インドネシア・・およそ世界中の全ての国に対し、「日本は消えてなくなるから訣別せよ。石油を売るな」などと吹聴して回っている。
そして、沖縄県は中国領であるという盲論はさらにエスカレートしてきており、外交工作に余念がない。これは日本に諜報機関がない以上、ストップは不可能。無論、内調などエージェントもいないし、なにより根拠法もない。尖閣に沖ノ鳥島でも飽き足らず、遂には沖縄県まで手中にせんとする奢り高ぶったシナ人と我々は、いかにして対峙すべきなのか。それを歴史から導こうとするのが本書である。
ちなみに、対峙を拒むのが民主党の大部分と河野洋平や古賀誠および売国外務省、社民共産公明などであるが、対峙を放棄した時、日本はもはや中華主義の地方政権でしかなくなる。
まず、中国という呼称だが、いつのまにかチャイナを指す慣用語になっているが、中国というのは世界の中心という尊称であって、かつて日本人も自国をして中国と記載したことがあったのは常識の範疇だろう。中国は、正しくは「シナ(CHINA)」である。著者の説明には定評の説得力がある。
また、著者は、こうも日中が対立する淵源を日清戦争まで遡って検証している。日米の動き、コミンテルンの影響、そして満州事変・・すべての歴史は連動して「今」に連なっていることがよくわかる。すなわち、今という時も振り返れば、未来とつながっているのである。
それも踏まえた最終章はなかなか読み応えがあった。今日本がなすべき事がよく見えてくるのである。もし憲法9条を据え置き、中国に媚びを売る売国奴(たとえば橋本元総理は、中国当局に女性スキャンダルを握られているのは有名な話)の蠢動を黙視したまま時を送れば、その先には難民化する日本人の姿が見えてくる。
共産中国が膨張し、北朝鮮が生存し続ければ、日本の抱える軍事的脅威は、かつての冷戦下の欧州の比ではない。欧州には、英仏の核が全弾ソ連を睨み続けていた。しかるに、日本は軍隊もなく、かりに、いま中国が日本に上陸すれば、おそらく数週間で占領である。もちろん、自衛隊は行政組織である以上、根拠法無く行動はできない。もし日本人を守るために侵略船に砲撃すればその者は殺人罪となる。それが、憲法9条の実力だ。
それを守る唯一の希望が今のところ米軍のみだが、米軍再編(もちろん、対北などではなく、完全に対中国フォームだ)に絡んでも、先の岩国の意味不明な住民投票がなされた経緯をよーく調べてみるべきだ。確実に中共スパイの暗躍が看取される。
どうも日本人の感覚は麻痺しているが、日本人が100人単位で北朝鮮に誘拐されているのに、日本は結局誰一人として自主的に救うことができない。これは、もはや国としての死である。
本書は歴史から未来へアプローチしているので、実に日本の今と言う時期がまさに最後のチャンスだということがよくわかる。中国がGDPで日本を抜くようなことになってからでは、9条改正など絶対に絶対に出来ない。軍備増強などいおうものなら、日本海は中国の最新鋭艦で埋まる事を覚悟すべきだ。もちろん、2020年にはもうアメリカは日本にいない。永遠に取り戻すことができない最後の時間の残りは多く見てあと8年だろう。9条回正反対など、もはや語る価値無き愚論である。
しかし、結局、最終章で渡部氏はなにが言いたかったのだろう。それはやはり歴史から未来を演繹せよということなのだと思う。是非手にとってそういったことを感じていただきたいと思う。
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