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面白かった!ミャンマーの情勢(10年前ですが)を江戸時代に例えてわかりやすく、おかしみを加えつつ描き出してます。タッチは軽いけどこれを読んで考えることは多かったです。
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サラッと軽く読める。これを読んだらミャンマーへ遊びに行きたくなったけど。同僚のミャンマー人は確かに好い人で、おしゃべりしやすい。
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著者本で唯一途中棄権したことのある本である。ビルマの政治状況を徳川幕府と柳生に例える手法にどうしても馴染めずなかった。ところで個人的には『アヘン王国潜入記』と『西南シルクロードは密林に消える 』が著者のベストだと思う。本書を合わせて“ビルマ三部作”ということになっているのでいつか再挑戦せねばと思っていた。偶然、博多の古本屋で見つけ釜山からソウルへ向かうバスの中で読み始める。数カ月前に氏族社会を戦国武将に例えて説明する『謎の独立国家ソマリランド』を読み切っていたこともあり今回はスイスイ読める。リベンジ成功!
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「ミャンマーの柳生一族」っていうタイトルが秀逸ですよね。
なかなか、興味をそそられる本でしょう?
でも柳生宗矩や柳生十兵衛が出てくるわけではありません。
内容は小説でも何でもなくて、筆者(早大探検部出身)が先輩である作家船戸与一氏の小説ネタ探し旅行に同行する紀行文なんです。
ただ、ご存知のようにミャンマーは軍事独裁政権の国。旅行も勝手にはいけません。軍情報部の旅行社を通じて、彼らのガイド?監視?護衛?とセットの旅なんです。
で、軍情報部というと、ゴルゴ13みたいなのが出てくるのかと思ったら大間違い。普通の親父や兄ちゃん達なんですね。
そして、このどこか牧歌的な、ある意味南アジア的な監視役兼ガイドを引き連れて、ミャンマーあちらこちらをめぐるわけなんです。
そんでもって、ミャンマーは軍事独裁政権の国だから、さぞかしギスギスした国かと思うと、これがまた、社交的で人懐っこい人たちばかりで、ある意味拍子抜け。
ミャンマーなんて「軍事独裁政権」と「スーチー」と「麻薬」ぐらいしか知らない私には、大変面白い本でした。ページも薄いのですぐ読めるよ!
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【本の内容】
探検部の先輩・船戸与一と取材旅行に出かけたミャンマーは武家社会だった!
二人の南蛮人に疑いを抱いたミャンマー幕府は監視役にあの柳生一族を送り込んだ。
しかし意外にも彼らは人懐こくて、へなちょこ。
作家二人と怪しの一族が繰り広げる過激で牧歌的な戦いはどこへ…。
手に汗握り、笑い炸裂。
椎名誠氏が「快怪作」(解説)と唸り仰天した、辺境面白珍道中記。
[ 目次 ]
[ POP ]
ミャンマーと柳生一族が一体何の関係があるのか?
江戸時代ってどういうことだ?
疑問噴出、不審続出なタイトルも読めば解決、大爆笑でした。
探検部の先輩船戸与一とともに出かけたミャンマー旅行は、行く前から高野氏の思い込みと勘違いで笑いを誘い、行けば行ったで、常人にはわかりにくいミャンマーという国内内部を江戸時代にうまくリンクさせ、またまた笑わせる。
その筆力と強引さに脱帽です。
笑いすぎて脱腸ですよ。
しかし、この国の不安定さ、高野氏の冒険的潜入の過去などは本当は笑い事でない。
綱渡り的、ギリギリ断崖絶壁的な怖さがあるからこそ余計面白いのかもしれません。
二種類の作家(著者と船戸氏)のせめぎあいというのもいい味をだしていました。
それよりもなによりも、私はミャンマー人を好きになった!
彼らの社交性、人の良さには目を見張ります。
お友達からはじめてくださいと思わずくちばしりそうになります。
そんな彼らのいる国が平和になればいいんですけれど。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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面白い。エンタメ系ノンフィクションと作者は言っているが、エンタメの要素がすごく強い。ここの現実を伝えたいってゆう押しつけがましさはなく、起こったこと思ったことを淡々と描いているのに、その起こってることがすごく面白い。わたしの大好きな作家の船戸与一さんと高野さんの旅なのも相まって、ずっと読んでいたいと思えるような旅行記。「使い捨て歯ブラシをホテルで捨てて出かけたらホテルの人が忘れているよと追いかけて持ってきてくれた、ここはすごい国だ」って船戸さんがゆってたってゆう話だけTwitterで聞いたことがあって、それがこの本だった。読めてよかった。
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以前はピンとこなかったので、評価が低かったが、クーデターで揺れている現在のミヤンマーについてためになった。
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作者の高野秀行が船戸与一のお供でミャンマーを旅したときのエピソードや出来事をおもしろおかしく描いた本である。
当時のミャンマーの政情を徳川幕府と外様大名に見立てて説明し、この旅についてくる情報機関を柳生一族になぞらえたもので、それが題名になっている。
周辺国から非合法にミャンマーに入国した経験が豊富な作者が、真正面から入国し旅している。本書は、作者が周囲の人々の動向をおもしろく描くだけではない。ミャンマーは最貧国ながら識字率が高いという実態を貸し本屋や読書する少女を観察することで示すなど、現地の人々を見る視線に確かなものもある。
故人となった船戸与一の人となりが垣間見れるのも興味深い。高野秀行さが十分楽しめる本である。
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まず一言…とても面白かった!!
初めはこじつけのようにミャンマー政府を江戸幕府に例えていて柳生やら高杉やら著者の想像力に圧倒された。ただ読み進めていくうちに確かにその通りだ…と納得していく自分がいた。
小ネタや自虐、他虐が色んなところに散りばめられていてクスクス、時には大笑いしながら楽しく読めた。ミャンマーの当時の状況も大まかだが垣間見ることができた。ぜひ著者の他のハチャメチャな旅行記も読んでみたいと思った。
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2004年にジャーナリストの高野氏と作家の船戸与一がミャンマーに取材に行き、経験したいろいろ。ミャンマーの政治について、わかりやい例えに沿って話が展開されていく。
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辺境作家の高野秀行氏と、早大探検部の先輩で小説家の船戸与一氏によるミャンマー珍道中。船戸氏がミャンマーを舞台にした冒険巨編『河畔に標なく』を執筆するにあたり、取材旅行の通訳兼ガイド兼雑用係として、ミャンマーに詳しい高野氏を指名したのが旅のはじまり。
なんとなくミャンマーに住む柳生一族の末裔の話かと、勝手に想像しながら読み始めたが、全く違ってて最初から戸惑ってしまった。高野氏がミャンマーの軍事政権を徳川幕府に、そして取材旅行の監視役であるミャンマー国軍の情報部の人たちを柳生一族に、勝手に例えただけだったのだ。でもこの例えが絶妙で軍事政権と反政府ゲリラ、そしてアウンサン親子との関係を理解するのに、新聞なんかより格段にわかりやすい。
しかし旅程的にはフツーの取材旅行なのだが、高野氏が参加した時点でなぜか面白くなってしまうのは、いつも通りさすが。しかも今回は、同行した柳生一族のポンコツぶりとの相乗効果で、想像以上の面白珍道中だった。それにしてもこの作品と船戸氏の小説、どちらの方が売れたのかね?
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内容(「BOOK」データベースより)
探検部の先輩・船戸与一と取材旅行に出かけたミャンマーは武家社会だった!二人の南蛮人に疑いを抱いたミャンマー幕府は監視役にあの柳生一族を送り込んだ。しかし意外にも彼らは人懐こくて、へなちょこ。作家二人と怪しの一族が繰り広げる過激で牧歌的な戦いはどこへ…。手に汗握り、笑い炸裂。椎名誠氏が「快怪作」(解説)と唸り仰天した、辺境面白珍道中記。
今僕が一番偏愛している高野さんは、とにかく色々な冒険をしているのですが、場所がとか世界情勢がという以前に、現地の人達に対する愛情がほとばしり出ていて、笑いながらもとってもジンとくる文章を書くお方です。今回も行動を共にした政府の監視役と思われる人々とも仲良くなって、最終的には読んでいる方が名残惜しくなる感じでした。
ミャンマーの情勢を徳川幕府になぞらえ軍部を柳生一族に置き換えて日本人に分かりやすく説明をしてくれていますが、残念ながら僕は日本史にあまり興味がなくて残念でした。これそこに精通している人ならもっともっと楽しめます。
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普通の人は行かないようなところばかりをわざわざ選んで旅をする、辺境作家の高野秀行。コンゴへ怪獣を探しに行ったり、ミャンマーへアヘンを栽培しに行ったりしていた彼が、早稲田の探検部の先輩後輩のよしみで、大作家の船戸与一からミャンマーへ一緒に行こうと誘われます。ミャンマーに合法的に入ったことがなかった高野さん。絶対にブラックリストに載っていると自負していたのに、意外にも入国は簡単に認められ、駄目だと言われたのは船戸さんのほう。作家としての知名度の差らしく、高野さんガッカリ。なんとかふたりとも入国できることになったものの、ミャンマーの某旅行会社を必ず使うようにと指定されます。これがなんと旅行会社に姿を借りた軍情報部、高野さん曰く、まるで柳生一族。ワケのわからん日本人に勝手をさせてたまるかということで、ガイドのふりをした柳生一族が監視役として同行するのでした。高野さんが行けば何でも珍道中に。船戸さんの酔っぱらいぶりも楽しい旅行記。
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面白かった、為になった点 3点。
p137
日本で働くミャンマー人がストレスを感じるのは上司に意見を聞かれること、つまり発言の自由。
p151
ミャンマー人の社交性はどこで身につくのか。
p158
答えは国内。ミャンマー国内で様々な宗教・民族の人="異国"の人と接するため。
p171
パンロン条約締結後アウン=サン亡くなる。その後地方を押さえるために軍事独裁体制を築いたのがネ・ウィン。
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基本強引に徳川幕府に繋げていくのでちょっと違和感。親しみを持って例えているのは分かるがかえって混乱した。
コンデンスミルクをたっぷり入れたチャイ、飲んでみたい。その茶店の風景と共に味わったら楽しいだろうな。電気が部分的にしか通っておらず、夕陽が沈むと街が赤く染まり闇に包まれていく、終末を迎えたかのような感覚というの、ちょっと興味がある。人々の温かみや、少ない娯楽を堪能しながらゆっくりと時間が流れているミャンマーに想いを馳せた。
お酒の席での話なんかは、人種や言葉や育ち方や住むところが違っても、おじさんはおじさんでみんな一緒なんだと思えて面白かった。