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盲目の法師の語りという形式で物語が進んでいきます。柔らかい語り口で、本当に物語を聞いているような気分にさせてくれます。ひらがなを多く使っていることでそういう柔らかい雰囲気が上手く出ているような気がします。
信長の妹、お市の方の生涯を題材としています。戦国時代らしく起伏に富んだ人生で、飽きることなく、次はどうなるんだろうとわくわくしながら楽しく読むことが出来ます。
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全集は持ち歩くには重いので,外ではこの文庫,家では全集(十三巻)で読んだ.この作品はかなが多いので,双方でかなり印象が違う.私はそういうこだわりはあまりないのだけど,これは旧字旧かなで読んだほうがずっと作品の雰囲気にあっているように思われる.
感想は全集の方に.
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語り口がやさしいです。なんというか、語り上手だなあ、と。綺麗なものとして完成させてみているかんじがしました。
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史実に基づいたお話だからか、谷崎さんの想像力の翼の働かせ具合、そして情景の描き方の美しさの冴えがいまいちだった。
高貴な女性崇拝は相変わらずあり、それは主役の盲のお市の方、秀吉のお市の方に対するそれに表れる。
「文章読本」にあるように、法師のたどたどさを表すために、平仮名表記が多い。でも、そのかな表記もわざとか、統一はされていない。