紙の本
認知症、いじめ、戦争
2015/06/24 12:11
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投稿者:ヨム - この投稿者のレビュー一覧を見る
認知症、いじめ、戦争がテーマです。書きたくて書いた、というより、書かざるをえなくなって書いた、という印象を持ちました。テーマは難しいですが、説教じみたところがなく、子どもに対してとても誠実です。本気で作られた物なので、伝わるものも少なく無いと思います。
紙の本
「シリーズ・ちいさなつぶやき」が一気に復刻
2016/02/13 11:12
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投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
痴呆老人介護、いじめ問題、戦争を子供視点で語った谷川俊太郎氏と三輪滋氏の共作の三部作が一冊にまとめられて復刻しました。
最初の発表から四半世紀の時を経ての復刻でも、これらのテーマが色褪せないのは、翻ってこれらの問題に我々は未だ解答を得ていない、ということでしょう。
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死ぬまで生きる権利は死ぬまで生きる義務と背中合わせなんです。
私たちは死ぬまで生きなければなりません。食事も排泄も人に頼り、わが子の顔を忘れても、生きていく。
そんなことを絵本に描いていいのでしょうか。・・・子どもを甘やかさない絵本です。
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おとうさんや おかあさんも としをとると うちゅうじんになります。 ぼくも いまにうちゅうじんに なります。
かつての雑誌「鳩よ!」上で、谷川俊太郎がこの三輪滋の絵を天才と書いていて、その頃この絵本を見つけられなかったのだが、06年に3冊合本で復刊されていたことを知り、この度ようやく手にすることができた。3冊合本になったことで、タイトルがますます剣呑になってるし…さすが、思っていたとおりのインパクトある絵。遠近感というか、人もののサイズが思い切ってめちゃくちゃですごいし、コワイ。内容も過激で、子どもが見たらトラウマになること必至だ。(姪にプレゼントしたらその親たちに怒られそう…「ひとり」だけならOKなんだけど)しかもこれ、80年代に出されたんだから、当時さぞ斬新だったんだよなぁ(…で、絶版になった)。文に英訳が付いているが、これはどういう意図で…?
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これ前に見たことあるなーと思って読んでみました
たしかに読んだ記憶はあるんだけど
こ・・こんなにこわい本だったとは・・!
読む前に、「へー谷川さん文なんだ」と思ったけど
とんでもなかった!
こわいよーこわいよー
うちゅうじんおばあちゃんもこわいし、
いじめっこもこわいし、
なにより「戦争ごっこ」の死んでるお母さんがちょうこわい
「こわい、だれかきて!」のみひらきのじゅんちゃんこわすぎる^^
これはトラウマになりそー
もちろん話も、それぞれひやっとするというか、考えさせられるというか、暗いというか重いというか
なんともいえない~
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今月の図書館で借りて読んだ本から…谷川俊太郎さんの文章だけでは、この本の味わいは無い。イラストレーションのチカラも大きい。名古屋の出身の方だったっけ、この味わいの絵はコワイ。『おばあちゃん』と『ひとり』と『せんそうごっこ』の三つのお話からなる絵本。
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ひとつながりの話だと思っていたので、痴呆症のおばあさんが戦争時代に脳内トリップしちゃって…みたいな話を妄想してしまってました。しかし、バラバラの話としてもなかなか面白かったかな。英訳も同時についているし、英語圏の人と一緒に読んでみて、嫁姑感覚とかわかるのか知りたいと思った。
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オレンジやピンクのような色を使いながら、これほど怖い絵本はない。
谷川俊太郎の現実を鋭く切り取った文章に、三輪滋の非現実的な世界のリアルなイラスト。
これが1970年代に出版された本だなんて。
いや逆に1970年代だからこそ出版され得たのかもしれないが。
家族と意思の疎通が図れなくなってしまったおばあちゃんのことを、宇宙人になったんじゃないかと思うぼく。(おばあちゃん)
“ぼくはぼくだ。みんなとちがう。”
“みんなのじゃまをしなければ、ひとりでいたっていいじゃないか。
ぼくをほっといてくれ!”(ひとり)
“かったほうが いいほう、
まけたほうは わるいほう。”
“こわい、だれかきて!”(せんそうごっこ)
大人が見ないふり、気づかないふりをしてやり過ごしていることを、子どもは子どもの目で心でしっかりと感じとっている。
それはつまり、こういうことなんだよね。