紙の本
幸せな結末
2006/04/26 23:51
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナカムラマサル - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公さやかは小学6年生。さやかの家は、さやかの父親と住み込み従業員の杉田の2人だけで細々とやっている小さな町工場だ。さやかの兄は、高校を卒業して半年も経つのに毎日ぶらぶらしている。
さやかの母親はさやかを生んですぐに蒸発した。その入れ替わりのように現れた杉田をさやかは慕っている。36歳の杉田に恋をする12歳のさやかの胸のときめきが微笑ましい。
そんなある日、父親が脳梗塞の発作で倒れる。兄はその日からいなくなる。一人で工場を切り盛りする杉田のそばで、父親の介護をしたり食事の支度をするさやかの姿がとても健気だ。さやかの成長ぶりには杉田でなくとも「人間は前に向かって進んでいく存在」だと気付かされる。
家族小説としても児童文学としても読ませるが、何よりもラストが鮮やかで、極上の恋愛小説を味わったかのように、読後はとても幸せな気分に浸れる1冊だ。これほど幸せなラストシーンにはなかなかお目にかかれない。映画「幸福の黄色いハンカチ」を引き合いにだせばお分かりいただけるだろうか。
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小学6年生の女の子が家に住み込みで働く杉田に恋をするお話。小学生でも女だし、恋をするし。060626
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そうか、こういう恋もあるのかという感想の一冊。主人公の友人が個人的には好きでした。けどもうちょっと爽やかなほうが私好みかしら?
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表紙の印象で購入。主人公、12歳の少女の(2〜3歳でなくかなり)年上の彼に対する思いがストレートに伝わってきました。8年後、二人がどうなっていくのかが気になるところ。
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24歳差!!!!
思い悩んでる乙女が可愛くってしょうがない。
その後がものすごい気になる。
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主人公のわたしは小学6年生。母親ずっと前に家出したきり戻ってこず、兄は引きこもりがち。家では父親が小さな工場を営み、住み込み従業員の杉田さんとともに2人で働いている。12年前にぶらりと現れて働き始め、家族同然の存在である杉田さんに次第に惹かれていくわたし。そんな家族の大黒柱の父親が倒れて・・・(2007.11.28)
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おうちが溶接の工場で、そこの住み込み社員を好きになって、お母さんはいなくて、お兄ちゃんは引きこもりで、自分は中学3年生で、って話。読みやすかったです。
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・・・そばにいつも あなたがいてくれた・・・
中学生のさやかの好きな人は、大人の男の人。父の経営する小さな鉄工所に住み込みで働いている杉田は、母親のいないさやかの面倒を赤ん坊の頃からみてくれた家族同然の人。いつまでも子ども扱いされるけれど、さやかは本当の恋をしている。突然父が倒れた時も、兄との関係がうまくいかない時もいつも杉田が支えてくれた。切なくかわいい物語。
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児童向けのためか、さくさく読めました。
殻に何年ものあいだ閉じこもっていても、
何かの弾みで割れて、外に出られるんですね。
人って変われるんですね。
余談になりますが、
この本を読んでいた時期は
なぜかいたるところで『学生運動』というワードを目にしていたのを憶えています。
いったい何を訴えかけられていたのだろうか・・・
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昨年、『明日に続くリズム』を読んでいいな、と思ったので、図書館で見かけたこちらも読んでみました。ヤングアダルト世代に向けて誠実に書こうとしているところが、好感が持てます。
年代的にやや古い話にしてるのはなぜなのかが、ちょっと気になりました。最後に明かされる杉田の過去のエピソードをちょっと変えれば、現代でも十分違和感ないストーリーなのですが。
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八束さん?
自身初の作家さんだけど、まぁまぁ楽しく読めました(´・Д・)」
女の子の日常?初恋?を描いた書籍です。
読み終わっての素直な感想は?
『嬉しい事も〜辛い事も〜
色々有ったけど、私!元気です!』的な?感じ? 出典⇒魔女の宅急便
それでも人は前に進む!
それでも人は歩き続ける!
もし良かったら読むべし*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
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12歳の少女が36歳の男杉田を真剣に好きになる、切ない恋と家族のお話。
12年前、家を出ていった母と入れ違いにやって来て、
父の小さな工場で父の右腕となった杉田。
今では杉田は単なる従業員ではなく、家族同然の存在だ。
わたしは高校を出て家でブラブラしている兄貴がうっとうしい。
そんなある日、父が急に倒れて。
わたしにはもう杉田しかいない。
けれど、わたしは杉田の過去をまるで知らなかった。
小学校高学年から。
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「小学6年生のさやかの家は、小さな町工場。母親はさやかの幼い頃に出奔したため、父と兄の3人家族だ。母親と入れ替わるようにして工場に現れて以来、父を支えて一緒に働いてきた杉田も、もはや家族の一員といえるかもしれない。さやかは二回りも年の離れた杉田に、ひそかに想いを寄せていた。その気持ちは家族愛に近いものなのかもしれない。しかし、さやか本人にとっては、ひとりの女性としての真剣な恋心なのだった……。」