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口に筆を咥えて描いた絵とは到底思えません。星野さんの描く花の絵は本当に美しくて、花に対する愛情がすごく伝わってくるし、それに添えられた飾り気のないシンプルな詩が、だけど心に響きます。
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この人が描くからこそ、より感動
できるのかな。花に対する愛情が
感じられます。こんな風な見方も
あるんだと感心しました。心が軽くなる。
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主に花の絵を描かれている星野富弘氏の作品のほかに病床メモやエッセイなどが綴られているのですが、何度でも読み返すたびに「はっ」とさせられることがあります。
買って、何度でも読んで、その度に気づき、「この本を買ってよかった」と思う本です。
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小学生の時に出会った本だったと思うが、その時の本が実家の本棚にあって、改めて手にとった。
星野さんの人間らしいところに、ぐっと胸をつかまれるような詩と文章だった。読んだら処分しようと思っていたが、ずっと持っておくことにした。
当たり前だが小学校で出会った時よりじっくり味わされた。
・「何もあそこに戻らなくてもいいんじゃないか‥」
「よろこびは束の間のこと
悲しみもまた明るさの中でみればちっぽけなかたまり」
「よろこびが集まったよりも
悲しみが集まった方が
しあわせに近いような気がする
強いものが集まったよりも
弱いものが集まった方が
真実に近いような気がする
しあわせが集まったより
ふしあわせが集まった方が愛に近いような気がする」
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ひとつひとつの絵が、ひとつひとつの言葉が心に響く。
いつか、群馬の富弘美術館行きたいな。
富弘さんがこの花々を描いているその場所へ。
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星野富弘さんによる詩画集です。絵も詩も口で書いたとはとても思えません。見ていて「はっ」とさせられる内容もあり、とても見応えがあります。
エッセイも収録されており、それがまた面白いです。一見辛そうなことも微笑ましいできごとに思えるような、そういった柔軟な考え方ができる方なのかなと感じました。
たまに開きたくなる一冊です。
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この本を購入して28年が経過した。
彼の感性は彼だけのもの、同じような想いを抱く人はいるだろうが、心底からの優しさがなければ、このようには書けない!
そして今日、一番心に残ったのは次の言葉だ。
「いつだったか きみたちが空を飛んでいくのを見たよ
風に吹かれて ただ一つのものを持って 旅する姿が
うれしくてならなかったよ
人間だってどうしても必要なものは ただひとつ
私も余分なものを捨てれば
空が飛べるような気がしたよ」
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星野富弘氏は元中学の体育教師で指導中の墜落事故で頸髄を損傷し首から下の自由が全て奪われた。そのことにより筆を口に咥えて絵と詩を描くようになった。
初めて星野氏の絵を見た時、これが口で描かれた絵かと信じがたかった。
別の本になるが筆者は三浦綾子氏との対談で「卑屈な思いになっている時、高慢な思いになっている時は心がまっ白になるまで描かない。だから心がまっ白になるまで画用紙もいつまでもまっ白なままです」というようなことを話されていた。
道ばたに咲く 小さな つゆ草 、雑草とよばれるぺんぺん草、臭いときらわれるどくだみでさえ、その花は白い十字架に似ていると詩う。
口でかかれた絵と詩は 写真よりその花が伝わり、整った文字より心が伝わってくる。心洗われる詩画集です。
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星野富弘さんの訃報を受け,ずっと本棚に並んでいたこの本を40年ぶりに開いた。今描いている目の前の花への愛情が溢れ出して形になったような詩集だと思った。
詩がつけられた花の絵が「1 折れた菜の花」「2 花に寄せて」「3 風の跡」の3つのパートに分けられて並び,その間に短い随筆というのが本書の構成。手足を使えない星野さんが筆を口にくわえて描いた絵と詩が並ぶ。自分で動かせるのは頭だけという星野さんの観察眼は,花々の小さな変化を見過ごさず,その背後にある生命の美しさや悲哀,花にも人間にも共通する自然の営みを優しく捉え,文字になっているようだ。
星野さんのご冥福をお祈りいたします。
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星野富弘さんの訃報を知った数日後、義父母のもとを訪れそんな話をしたところ、義母が詩画集を持っているというのでお借りしたのがこちらの作品です。もう1冊お借りしたんですが、それは明日にレビューすることにします。こちらの詩画集は、フォローさせて頂いているまいけるさんもレビューされていています。同じ詩画集を手にできて嬉しいです。
この詩画集の中で一番好きなのは、1980年の「がくあじさい」
『結婚ゆび輪はいらないといった
朝、顔を洗うとき
私の顔を きずつけないように
身体を持ち上げるとき
私が痛くないように
結婚ゆび輪はいらないといった
今、レースのカーテンをつきぬけている
朝陽の中で
私の許に来たあなたが
洗面器から冷たい水をすくっている
その十本の指先から
金よりも銀よりも
美しい雫が 落ちている』
何冊か星野富弘さんの詩画集を読んで、富弘さんのお母様のことを思って作ったと思われる作品は結構あるのだけれど、奥様のことを思って作られた作品は少ないように感じました。星野富弘さんと奥様との出会いは、頚椎損傷による下半身不随になってしまった後のことです。よほどの覚悟がなければ、結婚には踏み切れなかったでしょう。星野富弘さんが、病室で描かれた、“らん”の花のエピソード、読めてよかったです。
初期の作品も収録されていますので、ひとつの作品を口で筆を咥えて描けるようになるまでの大変さも伝わってきます。でも、その作品もやっぱりあたたかみを感じられます。