投稿元:
レビューを見る
ファンタジーという分野に対する分析、評論ではない
筆者の好む作品が好ましい要素毎に紹介されているような体裁
その為、内容が散逸している印象
いっその事、作品毎に纏めてブックガイドの構成にした方が良かったと思われる
投稿元:
レビューを見る
最近のライトノベルの傾向をわたしはよく理解していないが、たしかに興味を引くものが少ないのが残念だ。しかも、有害になりうるものもあるという。
消費され、捨てられてしまうような耐久力のない物語が増えてしまっているのだろう。登場人物と一緒に成長できる名作にはそれなりの理由がある。それを解き明かしてくれ、私には納得の内容だった。異論もあるのかもしれないが、魔法ファンタジーを愛する一人として、この本の言いたいことには諸手を挙げて賛同できる。
投稿元:
レビューを見る
ビジュアルファンタジーにあふれる現代だからこそ、自由な発想で物語の世界にどっぷりつかる体験を大切にしたい。本書で紹介される作品で未読のものを、少しずつ手に取りたくなった。そしていつか、「指輪物語」に挑戦してみよう。
投稿元:
レビューを見る
ただの根拠のない推測
内容は主に子供のためのファンタジーのありかたを提言してゐる。
その結果、近年のファンタジーについていろいろ注文をつけることになり、たとへば創作中のグロや暴力にたいして、倫理的な非難に陥ってゐる。まあ、子供に過激なエログロを見せない(=ゾーニング)ほうが、教育上好ましいのは私も同意見だ。
しかし、では大人のためのファンタジーならどうか? 大人なら多少過激なものはあってもいいだらう。その視点が抜けてゐる。
また提言自体も、さまざまな著者好みのファンタジーを羅列紹介しながら、意見を好き勝手述べてゐるやうで、論理性に欠ける。
さらに致命的なのは、「アラジンと魔法のランプ」を「千一夜物語」の物語としたこと。最新の研究で「アラジン」に原典になく、ディアブによる創作だと判明してゐる。ファンタジー研究家が知らないのはまづい。