紙の本
絶望と希望を思い出させてくれます。
2006/07/16 22:29
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:胸騒ぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る
石田徹也の絵には一貫して同じ男の人が登場します。
作者自身ではないその男の人は自分の中に存在している
男性性なのかもしれないし、女性性の変形かもしれません。
じっと眺めていると、それは人間の形をした
心の象徴なのかもしれないと思えたりしてきます。
石田徹也の絵には空虚感と絶望感が漂っているように思います。
一体、生きる事って何なのだろう?という懐疑的な
視点を持ちながら生きてたんじゃないかと想像させられます。
何故なら一枚一枚の絵に描かれているのは
機械の一部として人間があるという物ばかりだからです。
しかし、人間がとても好きだったからこそ、
この現代の世の中の人間が人間らしくなく生きている姿に
映って悲しんでいたのかもしれません。
石田徹也の魅力は絶望と希望との微妙で曖昧な境目を
思い出させてくれる所ではないかと思います。
もっともっと作品を観たかった…。
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立ちすくんでしまった。衝撃的な絵柄のせいではない。彼の描く人々の悲しげな目にだ。切実さが迫ってくる。初めてフリーダ・カーロの絵を見たときに似た感覚。欲しい、でも見るたび泣いてしまいそうだ
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息を呑むと言いましょうか・・・悲しさと切なさが前面の押し出されているようなのだけれども、観れば観るほど暖かさが感じてくる気がする。不思議な感じがしますね。
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直球です。表現として直球。
かつ遺作。せめて画集サイズで見てほしい。(本当は大作で本物を鑑賞するのが一番いいんだけどね。せめて画集の質量で、買って見てほしい作品集です。)
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とにかくメッセージ性が強い画集です。
現物で一度観てみたい作品です。
どこか切なく、懐かしく、スポッとはまる作品の数々…
これから先が観たかったと残念です。
ご冥福をお祈りします。
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衝撃だった。「何かずーっと描いてて、描くのが僕だって思う。描かないと僕じゃないような…」彼を最初に知ったのは、新日曜美術館の次週予告。残念ながら本編を見逃し、それが悔しくってスグにこの画集を購入した。それだけ、あの数十秒の予告でも印象的だったのだ。
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石田氏自身といわれる青年が、物や環境と融合して人間の負の感情を表す絵
弱ってる時に読むと思わずつまづいてしまいそうな
ザラザラとした死の感触が残る作品たち
どんなに暗くても、独りでも、ストイックに道を貫いた石田氏
自分で「出口」を潰していく日々と、そこから生まれる真実
まるで違う生き方なのに、どこか共感が生まれてしまう
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32歳で夭逝した石田徹也の画集。メカニカルな物体に少年の体が入り込んだ絵が多く、現代社会への批判やそこに暮らす人々の痛みや悲しみを感じさせる。怖い。人に貸したら気持ち悪がられました。
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芸術のことは分かりませんが、当時、衝撃を受けました。感受性の王様は自分。何か考えさせられる作品たちでした。
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2005年に31歳で亡くなった石田徹也。練馬美術館での展覧会を観に出かけた。あまりにも痛ましいこの社会の孤独感とせつなさ、生き難さに満ち満ちている。当たり前なことだけれど、大きな画面は画集よりも数段に色が美しく透明感がある。
恋人に「一緒に居ると幸せすぎて絵が描けないから別れよう」と言い、絵描きとして自立するために就職をせず肉体労働のバイトで生活、狭いアパートであんなに大きな画布と対峙していたのか。
レスキュー隊員がこちらに手を差し伸べている絵がある・・・、ってことはこちら側(見る側)は、本当はもはや絶体絶命の災害の真っ只中ってことだ!!
なんと手を差し伸べてくれるレスキュー隊員の哀しそうな、自信なさげな顔。救われそうもない絶望。
石田のメッセージが痛い。
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抑圧された何かを感じる作品が多い。
決して明るいものではなく、どこか怖い印象が強いけれど、
不思議と面白さもあるのが魅力だろうか。
ビールの缶や栄養ドリンクの瓶など、
さりげなくリアルに描かれいているのも、
何だか好きだ。
2009年1月11日(日)0:00 @自宅自室
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日々を楽しくすごせるようになると
ついつい忘れてしまう感覚がここにある。
意識に上らないだけで、
ただうまく見ないフリができてるだけで、
ほうっておっくと、いつかきっとあふれ出す。
そうなる前にしっかりと、目を離さずにいよう。
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ぺこ
何度見ても飽きない
何度見ても考えさせられる
僕たちは日々毎日を生きるうえで何を感じてるのだろう
人間ってほんと不思議な生き物なんだね
いろんな意味で心に響く本
レビュー終わります
ぺこ
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NHKの日曜美術館で「悲しみの画家」として紹介されていました。
衝撃的でした。
踏み切り事故で亡くなられたそうです。
表紙の絵のタイトルは「飛べなくなった人」
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あるテレビ番組で知った、石田徹也さん。
その時には、すでに亡くなられている方でした。
悲しみや苦しみが込められている、メッセージ性の強い作品たち。
この雰囲気、好きです。