投稿元:
レビューを見る
ミステリーというよりファンタジーという方がふさわしいような一冊だった。
全体的にホッとする優しさを感じた。
投稿元:
レビューを見る
現存する作家さんのなかで、最も優しさに満ちていると思う光原百合。そのなかでも一番のお勧めがこれです。一応ミステリー?という内容ですが、どのストーリーも優しかばい…(涙)
投稿元:
レビューを見る
八ヶ岳の南麓に広がるシーク協会の土地。
引っ越してきたばかりの高校生・若杉翠は、高校の校外学習でその地を訪れた。
家がある清海にあまり近いので、つまらない気がしたのだが…
時計を落として探していたとき、レンジャー(自然解説指導員)の深森護(みもりまもる)に出会う。
20代後半で中肉中背、地見目だが感じのいい深森。
深森の親身な解説に共感した翠は、すっかり気に入って何かと通うことになり、ボランティアも始める。
高校のクラスでは、優秀な冴子、明るい恵利、恵利とケンカ友達の桂木君と仲良くなる。
ところがある日、恵利が先生に殴られた所に行き会い、冴子は教育委員会に訴えると言い出すが…?
一体どんな事情があったのか。
深森が解き明かしてくれるのです。
第2話は、シーク協会で結婚式を挙げるはずだったカップルに起きた悲劇。
思いがけない事情が隠れていた?
第3話は、ゆうゆう倶楽部という冬場のキャンプで知り合った女性が入院したと聞いて…?
1998年の作品。
清海て、清里がモデルなんでしょうね。
基本は高校生の視点で入りやすい。
自然についての話が多く、景色や植物、生き物たちと共に、そこを護ろうとしている人たちも、優しい生命力を感じさせます。
投稿元:
レビューを見る
光原さんの「ミステリーの楽しみ」という講演を聞く機会があり読んでみようと思いました。さわやかな温かいお話です。
投稿元:
レビューを見る
ほんわか甘酸っぱく、ちょっと切なく悲しい連作短編。
すっと、胸に落ちる小説です。
おおた慶文さんの表紙イラストも素敵。
投稿元:
レビューを見る
ライトミステリー。主人公のほんわかした感覚に包まれながら穏やかな気持ちで読むことが出来る。
作者らしいミステリーで、事件といえるほどのことではないというのも特徴的。
投稿元:
レビューを見る
畑をつくる、草むしりをする、そんな手作業にさえ、イマドキの「エコ」ではなく、人間の「エゴ」や「罪深さ」を感じながら森とともに生きるレンジャーの護さん。
ヒロイン翠の、彼へのひたむきなまなざしが愛おしい作品。
3つのエピソードにまつわるそれぞれの謎に目新しさはありませんが、舞台となる清海の森の描写が愛にあふれていて、読み終えたらすぐにでも森に出かけて深呼吸したくなることまちがいなしです!
私としては、すばらしくいい人に囲まれた中で、ひたすら偽悪的なふるまいをする工藤さんと、彼の書いた童話「裸の王様異聞」が、なぜかお気に入りだったりします。
投稿元:
レビューを見る
最初に読んだときはなにも思わなかったのに、今読み返すと青臭さを感じる、のは私も年をとったんだってことかな
投稿元:
レビューを見る
光原百合の、ミステリデビュー作。
豊かな森と優しい人々に囲まれた「シーク」。あたたかさな雰囲気が文章から存分に伝わってきて、読みながらほっと一息ついてしまいます。いずれの話も人の死が絡み、悲しく切ない気持ちにさせられますが、それでも読後感の実に爽やかなこと。翠や冴子と同様に、読者も護さんにどこか救われているのかもしれません。
ジャンルとしては安楽椅子探偵モノになるのかもしれませんが、トリック?そのものはシンプルすぎるきらいがあります。謎解きを楽しみたい時よりも、心がどうしようもなく乾いてしまった時に、是非読んでおきたい1冊です。
投稿元:
レビューを見る
ライトノベルとしては重い。
本格としては甘酸っぱい。
少女趣味のキャラや構成に共感できるかどうかで好き嫌いが分かれる。
面白いし、これもありだな、と思える作品ではあります。
投稿元:
レビューを見る
1998年刊と少し前の小説だが、時代の古さをあまり感じさせない作品。
森の美しい自然の中で、少しだけ謎をはらんだ出来事が起こり、主人公たちがその謎を解き明かしていく。創元推理文庫から出版されているだけに、どのようなミステリかと思うが、どちらかというと淡い色彩の優しいストーリーである。今現在、このような女子高生がいるのかと思ってしまうくらい初々しい高校生が主人公。全体に爽やかな印象を残す作品である。