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森博嗣のブログ日記文庫化第2弾。2005年度末、急に長編書き下ろしの仕事が入り、多忙を極める森。しかし、日記には「パニック」と書きながらも、実際はその忙しさを楽しんでいるかのよう。趣味の工作やパスカルと遊ぶ時間も確保しながら、すごい量の仕事をサクサク片づける。そんな彼の基本スタンスは「拘らないことに拘ること」だった。ほかにも刺激的発想満載、国語、算数、理科、社会などのトリビア的雑学もますます快調。カバーイラストは羽海野チカ。(文庫オリジナル)
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第二弾は、2006.1〜2006.3を収録。
ACADEMYというタイトルらしく、日ごとに【HR】+ 5教科プラスα の内容が書かれています。
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ブログを再編成した、森博嗣の日記シリーズ
読了日:2006.3.24
分 類:エッセイ
ページ:320P
値 段:650円
発行日:2006年6月発行
出版社:メディアファクトリー
評 定:★★★
●作品データ●
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テーマ:日々の雑感など
語り口:日記
ジャンル:エッセイ
対 象:一般向け
雰囲気:普通の日記ブログ
イラスト:羽海野チカ
ブックデザイン:後藤 一敬、佐藤 弘子
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---【100字紹介】------------------------
「WEBダ・ヴィンチ」連載の森博嗣のブログ日記
「MORI LOG ACADEMY」の文庫化。
小学校の学科別にカテゴリ分けし、
HRでは日々の出来事や雑感、
国語・算数・理科・社会・図工では関連記事を掲載。
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はい、紹介文はすべて、1のときの使い回しです。
というわけで第2巻です。
前回同様、3か月分の森博嗣のブログの内容を再編成。カテゴリ分けはHR、国語、算数、理科、社会、図工という前回と同じものですが、内容量は圧倒的にHRが多いです。
菜の花としては一番、算数が好きなのですが、理系の菜の花には悔しいことに、分からない問題もあります。今回は1つ目が分からない!悔しい!文系の人は最初から諦めよ、というヒントでしたが、理系の菜の花も歯が立たない…しくしくしく。見た感じ、すぐ分かりそうな気もするのですが、分かりませんでした。どうも菜の花もすっかり、老朽化してしまったようです。4色問題ではずいぶん、頭の体操になって、脳内くもの巣除去が出来たような気がしますね。
この手のエッセイを読んでいますと、森博嗣氏の考え方は大変面白いな、といつも思います。「そうそうそう、そうなんだよ!世間の人はそうは言わないけど、絶対思っている人は他にもいると思っていたんだよ、よく言った!」…というようなことから「それはさすがにちょっとどうなの?」…ということまで色々ですが、そうですね、普段他の人のブログなんか読んだりする菜の花ですが、森博嗣氏の考え方が他のどのブログの内容よりも、近しく感じます。
これは森博嗣氏が、読者にそう思わせるのが巧いのか、それとも森博嗣氏が大学の理系研究室という、菜の花と比較的近い環境にあったせいか(似た環境が似た思考を作る説)、たまたま菜の花と波長が合う人だったのか…、は定かではありませんが。
エッセイということで、とても軽い読み物の部類です。誰でも気軽に読める、という意味で。でもインプットすると、意外に違う世界が垣間見えて何かを考えるときに「あ、あんな人や、あんな世界も世の中にはある」という多様性を許容するような、考え方の参考にはなるでしょう。多分…。何でも読んでみるものだ、という考えに近いですが…。
世間一般の人もこれで、少しは大学とか、研究とか、はたまた趣味のことについてこんな世界もあるにはあるんだってば、ということを考えて下さると、他の人のブログを読みに行ったときに感じる「自分の周りの世界=世界のすべて」という多様性を許容してくれない考え方の人が少しは減るのかなーとか思ってみたりみなかったり。まあ、そういう自分のごく近い周りしか見えない人は、広い世界から何かを吸収しようとはしないので、そもそも読書などをしないのかもしれませんけれど。
世間にはこんな人もいるよ、を知りたい人にお勧め。日記なので特に続き物でもないため、何巻から読んでもOKかと思います。いきなり2巻でも無問題です。
●菜の花の独断と偏見による評定●
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文章・描写 :★★★
展開・結末 :★★★
キャラクタ :★★★
独 自 性 :★★★
読 後 感 :★★★
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MLA第二弾。
学科、特に国語がおもしろい。文系/理系という区別は好きではないけれど、理系の人が考える国語、という感じ。
しかし巻末のQ&A…淡泊すぎる!笑
そして名言。
「尊敬に値する人物とは、仕事ができる人ではない。人間性が豊かであるとは、酒を飲んで語り合える人のことではない」
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日記シリーズ第2弾。毎日まいにちよくこんなに面白いこと書けるなぁ。
前の日記シリーズよりかなりあっさりめだけど、国語算数理科社会図工の教科別コラムが面白いのでこれはこれで。
「さわりだけ聴く」の「さわり」が、「出だしの部分」じゃなくて「一番の聴かせどころ」だっていうのは僕も誤解してた。気をつけよう。
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『常に心がけていることは、素直になること。素直に見て、素直に考え、素直に行動する、ということである。これがなかなか難しい。まず、とらわれないことだ。あらゆるものに拘らない。溺れる人は、水の中でもがく。流れに素直に乗れば、溺れない。』
『僕は、人に対する優しさとは、その人に率直に接することだと考えているので、できるかぎり、思ったことをずばりと言うことにしている。間違っていればすぐに謝る。これも、素直であることだと思うし、そうなりたいと努力している。ー 相手が僕のことをどう思うかは、ぼくには影響しない。褒められても、貶されても、それは大したことではない。どうしてこうなったのか、とよくきかれるが、僕からは、何故そんなに他人に依存したがるのか、と問い返したいことがしばしば。』
『自分自身の使用期限が不明確である点が判断を難しくしている。人生は賭けである。しかし、宝くじよりは期待値が高いだろう。』
『ファンメールで、よく尋ねられる「どう思いますか?」がある。その人の家族のことを書いてきて、「こんなふうなんですけど、どう思いますか?」で、終わっているのだ。だいたい、どうも思わない。だから、「どうも思いません」と答えれば良いのだが、これは少々角が立つように感じる。しかたなく、「まあ、そんなこともあるでしょう」くらいでお茶を濁す。ー 「田舎暮らしをどう思いますか?」なんていうのもあった。いや、僕がどう思おうと、別にその人にとっての田舎の価値は変わらないのではないのだろうか。何を期待されているのか、非常に難しい。もう皆さん知っていると思うけれど、答はこうである。「田舎によるし、暮らすのが誰かによる」』
『子供が使うとなかなか斬新であるから、小さい子に教えてみよう。
「いくつ?」「僕は3歳であるといわざるをえない」
「誰と来たの?」「お母さんといえなくもない人と来ました」
「何が好き?」「チョコレートが嫌いだといったら嘘になります」
「幼稚園はどうですか?」「楽しいといっても過言ではありません」
なかなかどうして、幼児に相応しくないと否定するにはあまりにも根拠が不明確だといわざるをえないのではないか、と問わずにはいられないのではないでしょうか。』
『Q17 私は今美術系高校の3年生ですが、絵を描きたくて入った学校のはずなのに、今描きたいものがなくてどうしたらいいか悩んでいます。絵をやめたいけれど、ここでやめたら後悔する気がします。アドバイスをよろしくお願いします。
A 一度やめてみて、後悔したら、また始めれば良いのでは。または、一度悩むのをやめてみて、後悔したら、また悩むとか。』
『Q18 「親から自立する」ということは、経済的・精神的に独立してないと、やはり自立していると言えないのでしょうか?
A 誰が言うかによります。自分の立場は自分で評価はすれば良いのでは。』
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モリログ第2段(変則読み) ついにはじまった、新シリーズ。前シリーズが良かっただけに、少し不安だったが、全く無問題。長く楽しめるシリーズになりそう。 HRと呼ばれる通常日記と、教科ごとに分けられたエッセイ。先生のエッセイはけっこう読んでるけど、まだまだ新ネタ満載。今回は社会とか国語とか、他のエッセイにないような内容も多く、新鮮。でも、やっぱり好きなのは日記パート。トーマ君からパスカル君に変わってて、少し寂しさもありつつ。 「良い仕事とは、最後の最後まで運を天に任せなかった結果、達成できるものだと思う」