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これは面白かったなあ。現場を検分し鑑識の報告を受けて聞き込みを始める頃には、事件の真相が見えている?!おなじみ刑事コロンボ、古畑任三郎の手法で畳みかける、四編収録のシリーズ第一集。
と言うことで、ぜひとも第二弾も期待したいところです。
作品は短編ですが、コロンボ同様に、まずは殺人のシーンから始まり、次にシーン展開があり、福家警部補の登場となります。このあたりは、古畑任三郎よりもずっとコロンボ的です。しかも、映像的なイメージがすぐに湧くような書き方なので、とても楽しめます。そのままドラマ化を期待したいものです。
福家警部補は、チビで童顔、警察バッチをなかなか見つけられなくて、警察官と見てもらえないのです。よれよれのコートは着ていませんが、黒いコートはよく着ているみたい。さらに、お酒に強く映画にも詳しいし、徹夜でもビクともしない「女性刑事」なのです。ドラマ化すると、はたしてどんな方が担当だろうなあ。
小説自体としては、もう少し切れ味を鋭く出来るのじゃないかなと思ったりもしました。こうした作品では、最後に犯人を諦めさせる「決め手」が重要です。その「決め手」はなるべく、誰もが目にしていて気が付かないようなことがいいですね。また「決め手」はひとつでいいです。
「最後の一冊」では本を愛するあまり、「月の雫」ではお酒を愛するあまりに、犯行を犯し、またそのためにほころびを見せてしまうのです。この2作品がよかったです。他も面白かったですが、「愛情のシナリオ」では、途中のカメラマンからの証言取りがご都合主義過ぎるようだったし、そのこと自体が「決め手」にもならないので、少々残念でした。
しかし、久しぶりに刑事コロンボを見るように楽しめました。
収録作品
最後の一冊
オッカムの剃刀
愛情のシナリオ
月の雫
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冒頭で犯人の視点から犯行の経過を描き、そのあと捜査担当の福家警部補が鉄壁と思われた犯行計画をいかに崩していくかを辿る、刑事コロンボや古畑任三郎バリの倒叙形式ミステリ。
今までの落語ものやマニアな作品とはちょっと雰囲気が異なるが、著者がコロンボ・マニアということで本書のような作品が出来上がったのだろう。シリーズ化されるようなので、今後の福家警部補の活躍が楽しみだ。
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どこまでも『刑事コロンボ』に忠実。犯人がボロを出すポイントが上手にシーンの中に組み込まれ、後半の追求シーンに強烈なジャブとなって再登場する様が面白かった。短編集なので各話は短くさらっと読めるが、プロットの組み立てにはさぞや苦心しただろうと想像してしまう。それくらい完成度の高い上質なミステリ。ただ、作中ではあまりリアリティが感じられなかったので、小説というよりは童話を読んでるようだった。
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・コロンボや古畑さんに連なる推理連作。刑事には見えない(且つ酒に超強い)タフな警部補が主役。面白かったです。長編でも読んでみたいですね。
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倒叙ミステリ。
最初から犯人が分かっとるモンで、なんかあっさりですな。
大倉さんはコロンボのノベライズをやってはるそうで。
読んでみよかしら!
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正統派の倒叙ミステリ。知的で論理的な犯人と、常に冷静で鋭く容疑者を追い詰めていく福家警部補との対決が非常に面白い。
様々な証言や証拠から、次第に真相に迫っていく過程と、次第に追い詰められていく犯人の心理的な対決も見物。
やはり「オッカムの剃刀」が一番か。叙述されていたことが伏線として最後の場面まで生かされていて、驚いた。
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幅広い作品を書かれる方ですねー。
落語やフィギィア、山岳、警察もの...そして今作、コロンボ!
実はギリギリ自分はコロンボ世代なはずなんですが
当時はほとんどTVドラマも見ておらず、コロンボというよりは
カックラキンのゴロンボを見ておりました。
確かに、古畑任三郎の手法で犯人を追いつめていく今作の
スタイルは1冊の中では4編がギリですかね...。若干後半に
飽きてきそうになったス。
でも他の大倉作品同様に、優しくホワッとさせる空気感が
漂い、いい作品だと思います。
既に次作も入手済み!
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いいですね~
コロンボフリークにはたまりません。
トリックなども完全に現代版になっており遜色なし。
次回作が是非読みたいです。
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現場を検分し鑑識の報告を受けて聞き込みを始める頃には、事件の真相が見えている?!おなじみ刑事コロンボ、古畑任三郎の手法で畳みかける、四編収録のシリーズ第一集。 (「Book」データベースより)
今年のミス本のランキングに、この本の次の本「福家警部補の再訪」が入っていたので、こっちから読んでみました。とても読みやすいです。大倉さんは「聖域」を読んだことがあったのですが、そちらよりも読みやすかったです。ミステリー自体はなんて言うんでしょうか・・・・・あまり込み入っていなくて、今までに本やドラマなどで見たことがあるような内容です。それがとても入りやすい原因かもしれません。そして福家警部補は本当に「古畑任三郎」でした。ちょっとKYで、でも人情味もあって、どこか刑事っぽくないんだけど、鋭い観察眼を持っている。
4つの短編が収録されているのですが、どれもどこか儚くて、それでいて芯の強い犯人。その犯人に一歩も譲らずに、でもとても丁寧に捜査していく福家警部補の姿はとても好感が持てました。続編も是非読んでみたいです。
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倒叙ミステリ短編集。女性版コロンボ、という印象。これぞ倒叙もの! という面白さがいっぱい。でもってやっぱり初対面から疑ってるし(笑)。
こういうのってどちらかといえば犯人に感情移入してしまうので、読んでいてかなりびくびくします。「駄目だ、余計なこと喋るな~」と思わず犯人に肩入れしちゃったり。こういう犯人って納得できる事情があったり、同情できる部分も多いしなあ。
好きな作品は「オッカムの剃刀」。動機となる部分に関して「見抜いた」福家警部補の洞察力も凄いなあ。まさか○○○から疑っていたとは……。
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先に「オッカムの剃刀」をドラマで見てしまいました。
すっかり福家警部補が永作博美さんがなってしまいました。
原作にほぼ忠実なドラマで面白かったです。
シリーズ化しないかな?
原作もドラマも古畑任三郎の様に先に犯人が分かっています。
女性版古畑任三郎のような感じで読みやすいです。
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縁なし眼鏡をかけていて身長152センチ。映画好きで実は酒豪。
童顔な上、前髪を眉の上で切りそろえているためかなり幼く見える。
そのため現場ではいつも捜査関係者と思ってもらえないが、本当は30過ぎの敏腕警部補・福家。
彼女が手がけた事件、「最後の一冊」「オッカムの剃刀」「愛情のシナリオ」「月の雫」の4編収録。
タイトルはよく目にしていたのですが、まさか倒叙モノ、しかも福家警部補が女性だったとは、驚きました。
倒叙ミステリというのは「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」のような、犯行の様子から始まる作品。
犯人がわかっているので、どのミスから犯人が追い詰められていくのか、それをどう言い抜けようとするのか。
という攻防のドキドキハラハラが見もの?なのかな?
実はあまり読んだことがないのですけど。そして上記の2つのドラマもあまり観たことがないのですけど。
どの作品も面白かったです。が、もう少し驚きが欲しかったかなぁ。
そんな私のお気に入りは動機の意外性から「愛情のシナリオ」。
あと「オッカムの剃刀」、要所要所でなんだか知ってる気がしていたのですが。
どうもドラマ化されていて、それを観ていたみたいです(2009年、永作博美さん主演)。
倒叙ミステリで思い出すのは東野圭吾さんの『容疑者X』と『聖女の救済』。
やっぱり倒叙の仕組みを使っていつつ、もう一段階読者をあっといわせる仕掛けが欲しいところです。
でも短編のキレも捨てがたい。この作品はこれでじゅうぶん楽しめました。
続きも読みます。
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犯人が誰か最初に分かっていて、刑事が犯人を追い詰めていくというコロンボあるいは古畑ストーリの短編集。福家警部補は毎度毎度「あなたが担当者?」と聞かれるほど刑事に見えない。背の小さいしかも童顔という設定らしい。実は私もそんな感じの貫禄のない体系と顔をしているのでなんとなく親近感。コロンボファンだったので、とっても面白く読めたのですが。犯人がちょっとお馬鹿すぎかなあという面も。これくらいの犯罪者なら、名探偵でなくても暴けるかも。
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何となく取った一冊だったが、面白かった。
感情の挿入が一瞬だれがのと迷うことがあったが・・・
犯人メインと言ううことか
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最近、ミステリーを読んでいないと思って、先日、図書館で借りてきた。大倉さんの本を読むのは初めてだ。
ぼくはそこそこミステリーを読んでいるつもりだが、倒叙形式の作品を読むのは初めてのような気がする。
主人公の福家警部補は、小柄でショートカット、縁なしの眼鏡を掛けた童顔の持ち主で、とても、殺人事件の捜査に当たる警察の責任者には見えない。彼女のことを知らない警察関係者から、部外者扱いされ、現場から締め出されそうになることもたびたびである。
ところがどっこい。ひとたび捜査に当たると、コロンボたちも真っ青な活躍ぶりを見せる。
私設図書館に盗めに入り、本棚の下敷きになって死んだ男。連続通り魔に襲われて、殴殺された男。自宅ガレージで自家用車のエンジンをつけっぱなしにしていたために、一酸化炭素中毒で亡くなった女。造り酒屋の醸造用のタンクに落ちて死んだ男。
事故として片付けられてもおかしくはないような現場から、小さな齟齬を見つけ出し、犯人に肉薄する。
事件の真相に迫る過程もさることながら、福家警部補の人物造形も興味深い。徹夜をものともしないタフネスウーマンであり、ウォッカをぐいぐいあおっても顔色一つ変えない酒豪でもある。さらには、非常にマニアックな映画のファンでもあるらしい。
読みながら、もしこの作品をドラマ化するなら、主演女優は誰がいいだろうと想像してみた。ところが、すでにNHKでこの作品はドラマ化されていたようだ。主演は、永作博美さん。確かに小柄で童顔で、ピッタリのような気がする。
福家警部補シリーズは続編も出ているので、次も借りてこよう。TSUTAYAにDVDがあれば、永作さん演じる福家警部補も是非見てみたいね