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処刑道具について切々と語る…だけのような話。普通にグロテスクで、考えると「ヒィッ!」ってなるんだけど、何故か私は好感触。日頃なら絶対手を出さないタイプの本なのに何故か嫌いではなかった。カフカの切々とした文章の導き方は結構すき。
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一回読んだだけではとても味わえきれません、この小説は。
ちょこちょこ再読しよう。
高いけど買ってよかったっす。
「流刑地にて」は…うまく言えないけれど、とにかく怖くなる小説
でした(残酷描写とかで怖がるのとは違う)。
しかし翻訳もすごいよなぁ、これ。
「轅」だよ、「轅」!!個人的にはこれ振り仮名降っていないと全く読めない
漢字です(でもWordで変換できた…)。
「まぐわ」もだけど…「まぐわ」。よくこういう語句を思いつくなぁ。
翻訳者ってセンスいるんだなぁと思えてしょうがありませんでした。
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村上春樹の海辺のカフカにて触れられていたので読んでみました。
状況説明、主人公の背景その他の物語の補足説明をあまりせず、ただひたすらに処刑について説明をメインに話しが進められていく。
これまた読みやすいけれど難しいカフカの短編だと思う。もう一度読み直したい。
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意味の無いものが持つわけのわからないパワーと恐怖。
じわじわと現実を侵食する文学の凄みに触れられます。
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カフカさんの短編集。
全体的にとても不思議だった。
変な感じが胸に残るというか…。
「判決」
不思議な話だった。
主人公と、父親の老人の話。
最初は老人の頭がおかしくなってしまっているのかなと思ったけど、だんだんおかしいのは主人公の方かもしれないと思ってきた。
そして最終的にはどっちなのかわからなくなった。
印象的だったのはラストシーン。
なんで?という言葉が頭に浮かんだ。
「流刑地にて」
やっぱり不思議な話だった。
流刑地で奇妙な処刑機械を紹介される話。
壊れた機械から歯車が次々と出てくるシーンが印象的だった。
あと、兵士と罪人も印象に残っている。
全くしゃべらないんだけどクールなわけじゃなくて、
興味をもてばこっちを覗きこんでくるし懇願したりすることもある。全体的に滑稽な感じでコミカルなんだけど、そういうのがだんだん不気味になってくる感じがした。たしか城でもこんな二人組がいたな。
「火夫」
話の流れ的には一番まともだった気がするけど、火夫がこのあとどうなるのかが気になった。
と思ったら、実は別の長編小説「失踪者」の第1章に当たるらしい。
なるほどそんな感じ。
この本を読んでて、すっと納得できたのはこのことだけかもしれない。
てか、じゃあなんで短編集に入れたんだろう。
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[ 内容 ]
流刑地で行なわれる、奇妙な機械を用いての死刑執行。
その機械は、「ベッド」「馬鍬」「製図屋」と呼ばれる三つの部分からできている。
ベッドに縛りつけられた囚人を、馬鍬に取り付けた針が、製図屋の指図のままに刺し、刻んでゆく…。
表題作のほか、『判決』『観察』『火夫』を収録。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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カフカはやっぱりおもしろい。
カフカの作品の中でも最も好きなお話。
好きな理由を考えてみたのだが、
目に浮かぶ光景が自分でも驚くほどきれいなこと。
不謹慎ながら度を超した残酷さに人は惹かれてしまうものなんだなって。
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完全に理解し切れていないのに、物語(文章)に引き込まれているのはどうしてだろう。表題の「流刑地にて」は脇の人物のコミカルな動きと対照的な残酷さが、参りました。「火夫」のその後も気になって仕方ないです。「観察」の短いながらもどきりとする文章など、全て惹かれてしまう一冊でした。
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チェコにあるカフカ博物館で大変興味を持った作品である。
「ここでは私たちの前に、場所が特定されていない、文明より遠く離れた熱帯地方に置かれた、恐ろしい拷問機械の詳細が浮き彫りにされます。
カフカの物語は、何か普遍に成りつつある、裁判のパラドックス的な拡大を予期したものとなっています。
刑執行を自治地域に命じることによって課される刑罰から司法は守られますが、同時に牢獄の形態が社会全体に広がっていき、末梢が近代都市の核に直接影響を及ぼす、管理・監視機構を創造していくことになるのです。」
ミュンヘンのギャラリーで行われたカフカの朗読会に参加していた知識人はショックを受け、3人の女性が意識を失ったという作品。
同博物館に公開されていた作品をモデルとした拷問機械とあわせて、開いてみたい。
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「判決」「流刑地にて」「火夫」どれも良かった!「観察」のみ、散文であり仕方がないのだが物語性が薄く読むのに苦労した。
村上春樹が『海辺のカフカ』で、カフカ少年と大島さんの声を通して、世界の仕組みを描いている(といった感じだったと思うが…)と評した作家・カフカの中でもとりわけおもしろい短編だと言っていた「流刑地にて」。それを読むために読んだ。
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審判や失踪者のような作品の寄せ集めというかんじ。
あとがきにもそう書いてあった。
色々と読んでしまっているから新鮮さはなかったけど、「判決」のストーリーの秀逸さはさすがカフカといったところだろうか…。
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20180422
「流刑地にて」だよね。普通は。
独特な世界ですねぇ〜〜〜
カフカつながりで海辺のカフカ読了時の時みたいな?????感が強い。よくわかんない。
4年の頃のOPであった文学部のフラ語の授業でカフカ評論やってたけどあれも邦訳自体よーわからんかったのでフランス人はやっぱりよくわかんない。
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機械仕掛けの処刑の話。
カフカって無機質なイメージあったけど、人間の描き方が生々しくておもしろかった。
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カフカの短編集。
軽い気持ちで読み始めたけど、『流刑地にて』は生々しくてどんどんのめり込んでしまった。よくこんな構想が浮かぶものだな。
尊厳の無視、地位と権力への渇望、残虐行為への嗜好性、倫理と自らの立場の葛藤などがリアルに描かれていた。物語の序盤で、旅行者が「部外者はその土地特有の慣習に口を挟むべきでない」と考え、残虐行為をただ凝視していた描写が印象的だった。今でも残虐な文化が残っている土地って、現実に沢山あると思う。土地の文化を尊重することは大切だけど、残虐な行為は糾弾して排斥していかなければならない。黙認せずに声をあげるべきであると思う。無関心や無視も、残虐行為の1つだから。
カフカの本って、いろんなことをぐるぐると考えこんでる点で共感できる。一つの行動を選択するのにも、その人の正義や倫理観に基づいて、ひどく考え込んでる。たまに突飛に思えるし、抽象化された独特な表現を使っていることも多いから、自分も近しいことを考えたことがないと、何を言っているか全く意味が分からないことも多々あるけど。
『観察』も、日常にありそうなワンシーンを考え込んでる様子がうまく表現されてる。なんだか日記や、カフカの思想の断片を読んでるみたいだった。また数年後に読んで見たら、意味がより深く理解できるようになっているのかな。
『判決』は全体としてちょっとよく分からなかったな…。表面的な話しか分からなかった。
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白水社のカフカ・コレクション。「判決」「流刑地にて」「火夫」の各短篇の他、計18篇の小品集「観察」を収録。
カフカへの挑戦、3冊め。う~む、わからん。「判決」と「流刑地にて」については、結局何が言いたいの?となり、読む側の読解力を試される。すっかり自信なくなりました……(汗)。
「観察」はショートショートなのかエッセイなのかわからんような、短い散文の寄せ集め。日常をただ描写したようなものだったり、人生論的なものを感じさせたり、意味がわからないものもありつつ、意外に面白い文もある。
「火夫」は長編「失踪者」の第一章を切り取って短篇にしたとのことだが、ここへきてようやく物語らしいものが出てきた。これは意外性のある展開が素直に面白かったといえる。ただ、これだけではテーマや意図が読み取れず、やはり壮大な物語の序章という感じは否めない。
「判決」について、カフカと父親の関係も考慮して解釈を云々、というネットの意見もあったが、これは違うと思っている。まずは作品そのものだけで完結してほしいものだ。作者の人生など知ったことか。その上で、読みきれないのは自分の読解力が足らないだけのことだと自覚。まぁ、作家そのものに興味もわくので結局はいつも調べてはいるけれど、作品を読み解くのにそれが必須になるのは違うんではないか。また、作家と作品は別だから、作家が犯罪を犯したりしても作品の価値は変わらないと思うのだけど、どうだろう?