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紙の本
出版社コメント
2006/10/30 14:23
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:講談社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この画集を作るのに、丸2年の歳月を費やしました。
なぜそんなに時間がかかったかというと、井上さんの絵の
本当の凄さをわかっていただきたかったからです。
しかしその結果、時間のみならず費用も、とにかくかかりました。
一冊2,940円という値段にしたこと、ちょっと後悔してるかも(笑)。
画集で一番こだわったのは、原画の再現性です。ただ、
「原画を見事に再現」などという文言は、画集の世界では、
あまりにありがちで、説得力を持ちません。原画と見比べながら
「ほら、こんなに凄いでしょ!」とできないのが悔しくてたまりません。
*****
「墨」について
・モノクロ画集とは言いながらも、特色は10色以上使用されています。
・印刷機もカラー用の機械を使用。
・小次郎が一刀斎に飛びかかるイラストなどは、原画の薄墨のニュアンスを出すために、実は黒一色じゃなく、「灰色」を特色として使用、ダブルトーンで印刷。
そうしない限り、原画のニュアンスを出すのに限界があったためです。
・ページによっては4色印刷。例えば、小次郎が森の中で座っている絵。
苔むした独特の雰囲気を出すために、4色印刷しています。黒と緑の特色だけでは、このニュアンスは決して出ません。
・一番こだわったのは雲、月明かり、波の、原画の雰囲気をだすこと。ものによっては、写真撮りした背景と、普通に凸取りしたキャラクター部分とを合成しているイラストも何点かあります。そうしない限り(つまり今までの印刷物。単行本や雑誌などでは)、決して表現できないような微妙なニュアンスが、バガボンドの原画にはあるのです。
また、原画で光を表現するために、波などに施されたホワイトの点。スキャニングの際、その縁に必ず影が出来ます。印刷物において、それはある意味仕方がない。
しかし、その影を、印刷所が手作業で出来うる限り取りました。原画に近づけるためです。
・強い墨や特色の、色移りを極力減らすため、前ページにマットニスを塗りました。
マットニスにした理由は、原画の墨色にもっとも近い色合いが出るからです。
これだけこだわった結果、色校を見た井上さんから、「漫画の線って、どうしても印刷で出ない線がある。出ないってわかってるんだけど、原稿自体をいい物にしたくて、どうしても描き込んだり、凝ったトーン作業をしてしまう。でも、そんな作業が、初めて報われた気がします」
とのお言葉をいただきました。
*****
2冊の画集は、井上さんとスタッフはじめ、デザイナー、印刷所、関わった全員が極限まで粘った結果
だと思っています。誇張でもなんでもなく本当に極限まで。
なぜ、ここまでやってしまったかというと、とにかく井上さんの絵が凄くて凄くて、でも其れを伝えるには、雑誌や単行本では限界があって、もどかしくてたまらなかったからです。
バガボンドの初期から担当として作品にかかわり、原稿をいただく度に感じてきた感動を伝えたい。
絵の一枚一枚、線の一本一本、色の一色一色に、井上さんが込めてきた「技術」と「思い」のすさまじさを、皆さんに伝えたい。ずっとそう思っていました。
ほとんどの人は、単行本や雑誌で、作品を理解した気になります。それは間違っていないし、漫画作品とはそういうものだということもわかります。でも、こと「バガボンドの絵」に関して、
海の上に見えている氷の山だけではなく、その下にある、遙かに大きな氷塊まで見てほしい。
そして、氷山の本当のでかさを感じて欲しい。
その思いが、8年目にやっと叶いました。一人でも多くの方に
未だ知られていないバガボンドの世界を知って頂けるように、
井上雄彦の絵の「本当の凄さ」を感じて頂けるように、一生懸命作りました。
ぜひご覧になって、感じてください。
紙の本
バカボンド 墨
2014/02/09 12:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:gaijinsamurai - この投稿者のレビュー一覧を見る
素晴らしいイラストでした!
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