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久々の宮部の現代ものの新刊。私、ファンタジーよりこちらが嬉しいです(彼女の時代ものは好きですが)。「誰か」に続く杉村氏の二作目。たまたま逆玉の輿に乗ってしまっただけの平凡な彼の、とてもまともな感性には好感を抱きます。そしてこの平明な文章で、人の胸を抉る著者に脱帽。いつも思うけど、この人は人間の「悪意」を描くのがとても上手い。途中、息が詰まりました………それでも、少しだけ、この本の中の登場人物たちの強さはまともさが救いになるような気がします。本当に、今の時代の「普通」って、なんだろうね。
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すんごい上手なお話なんだけど、ちょっぴりモノタリナイ。ヒトが持つ毒がテーマなんだけど、イマイチその毒に迫力がないというか、ありがちというか。リアリティある現代ミステリーなんだけど。。。私に毒がまわりすぎて、ドロンドロンでないと満足できないカラダなのだろうか。
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重いお話です。最初の数ページで文章の上手さにホレボレし、読み進めるうちに描かれる人間に腹を立てたり、同情したり、微笑んだり、心が忙しくなります。「名もなき毒」はつまり、なんなのか。
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「誰か」で活躍した杉村氏が再び登場。シリーズ化するのでしょうか。テーマは良かったけれど、杉村ファミリーの絡みが・・私には邪魔に感じられました;;(説明もくどい)
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久々の宮部節、500ページ余りの大作を一気読みだ。「誰か」の続編というかシリーズ的な位置づけだが、「誰か」のような読後感の悪さはなく、気持ちよく読めた。「誰か」も「孤宿の人」も哀しい結末で楽しめなかった。やっぱ宮部はこうでなくっちゃ。
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2006/09 面白い。宮部さんの現代ミステリはさすがに面白い。http://blog.livedoor.jp/e_to_man/archives/50703160.html
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青酸カリが混入されたパックのお茶を飲み、散歩中の老人が亡くなった。無差別殺人と見られたその事件に、本作の主人公杉村が、不思議な形で関わっていくことになる。宮部みゆきは、人生を描き出すのが本当に巧い!大切な人を失った悲しみ、どうにもならないやるせなさ、世間への怒り。誰の中にも、毒は存在している。それぞれの人物の人生が、生々しい程に描かれています。同作家の「誰か」と同じ主人公なので、そちらを先に読むとより楽しめるかも?
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うーん。久々の宮部ミステリーでしたが、ちょっと物足りない。。。
一人のサラリーマンの視点のみから書いているのは新鮮でしたが、他の人に心情を理解するのが難しいです。
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『私のこの家に、汚染はなかった。家のなかは清浄だった。清浄であり続けると、私は勝手に思い込んでいた。信じ込んでいた。だが、そんなことは不可能なんだ。人が住まう限り、そこには毒が入り込む。なぜなら、我々人間が毒なのだから。』
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宮部みゆきの現代ミステリー。
逃げたいけれど、逃げられない。触れたくないけど、逃げられない。そんな人間の毒のお話。この本をフィリピンで読んだんですけど、非・日常だからこそ日常の怖さがひしひしと伝わってきた。
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小生の職場にいた困ったバイトさんは遂に辞めました。(2006/10/02)その後入った試用期間中のバイトさん。彼女のことを見ていたら、再びこの本を取り出してしまった。彼女は恨んでいるのだろうか。だが、今回の経験で何かを学んでいる事を願う。(2007/3/25)
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「誰か」に次ぐ第二弾。シリーズ化するんでしょうか。宮部みゆきも、ほんとにいろんな引き出しを持ってますね。でも僕が好きなのは現代が舞台の社会派ミステリー系。これもその流れの一品ですね。
いくつかの物語が「毒」をキーワードにしながら同時進行して、最後にそれが一つにまとまるという手法には特別に新しさは感じませんし、内容にも模倣犯や火車ほどのインパクトがあるわけでもありません。
でも、やっぱり上手いんだよなあこの人。ちゃんと面白いんですよねぇ。
欲をいえば・・・せっかく底知れぬ恐怖感を与える「原田いずみ」という人物設定に成功しているのだから、その底知れぬ毒をもっと深く描いて欲しかったかな。最後まで、その存在ばかりが気になって他の事件なんてどうでもよくなっちゃってました。笑
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「どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。完全に遮断することはできん。それが―――生きるということだ」
「誰か」の続編となるこの作品。タイトルの「毒」には何重もの意味が込められています。この中に登場するある女性がとにかく怖い!絵空事の怖さではなく、現実に居そな怖さです。そんな中にも温かい人たちとの交流も描かれていて、とにかく人物描写の上手さに唸ってしまいます。
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宮部さんの作品は、読むたびに「さすが宮部みゆき」と思います。いつも引き込まれて読んでしまいます。前作「誰か」より重みがあって心に残るものがありました。
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帯より『連続無差別殺人事件。あらゆる場所に「毒」は潜む。どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くした女子高生だった。』