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癌の再発で入院した母親、父親とお兄ちゃん、妹の絆を中心に、個のあり方から家族、社会、宇宙のあり方を考察する、ちょっと形容しがたい物語。「おにいちゃん」が素敵だ。
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ぼくの子どもがはじめて触れる死。それは、母親の死かもしれない。
アスカとミライのふたりの子と暮らすぼく。子どもたちの母親である妻は、
癌が再発し入院している。この世界に生と死があることを、子どもたちに
伝えなければならない。ぼくたちを取り巻く、生きものを通して。
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ぼくの子どもがはじめて触れる死。それは、母親の死かもしれない。アスカとミライのふたりの子と暮らすぼく。子どもたちの母親である妻は、癌が再発し入院している。この世界に生と死があることを、子どもたちに伝えなければならない。ぼくたちを取り巻く、生きものを通して。
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5歳の息子と3歳の娘をもつ一家で起こった妻のがんという悲劇。知識が広がっていく最中である息子と娘は、父との池の中での生き物探しや化石探し、宇宙のはじまりと終わりの話などを通して、人として成長していきます。深みのある小説。(2007.6.23)
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どうしようもないほど優しい物語だ。差し伸べられる手はどこまでもやわらかくあたたかい。誰がなんと言おうと、絶対的にこの家族は幸福なのだと思う。「ぼくたちは、しなないんだ。ぜったい、しなない。でも、しぬんだ。」そうだね。君が知ってしまった事実、あたしに教えられる真実。死はすべての人に平等にやってくる。でも、死なない。生き返る、なんてゲームの世界の話ではなく、一度たりとも死ぬこと自体がないの。だって、ほら、「ここ」には、生きているでしょう。
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今年の高校生の読書感想文課題図書ということで読んでみたけど、うーん。私これで感想文書く自信ない。といいつつレビューを書く。
人が初めて「死」を知ったとき、そこで起こる感情は喜びよりも恐怖の方が多いんじゃないだろうか。死とはどういう状態なのか。どこへ行っちゃうのか。魂と心って?大人になった今でも考えると、少し怖い。
それでもこの話は、とても優しい。「しぬけどしなない」ということまで子どもは見つけ出している。科学に詳しい父と、好奇心探究心旺盛な子ども。その子どもが始めて触れる死は、母親の死かもしれない。いつ訪れるか分からない恐怖を抱えながら、子どもはぐぐうっと考えを深めていく。それを優しく見守る父親。
保坂和志の小説のような、でもそれよりも軽くさっぱりと読めました。
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子供とのふれあいを通して、ちょっと不器用に、でも真剣に、
少しずつ世界を考え直してゆくお話。
再発癌を抱え入院している妻と、二人の子供を持つ「ぼく」。5才になるミライとの会話を通して、生き物を、宇宙を、この世界を再構築していく。ふたりの世界がひろがっていくたびにわき起こる、自我の不安や宇宙への疑問。それに「ぼく」自身も戸惑いながら、ゆっくりと噛み砕いていく過程のストーリーだ。
日常の中の小さな出来事、疑問、つまり「はてな」からひとつひとつのエピソードは始まる。同じ系統の「川の名前」のようにドラマチックなストーリーはないが、ひとつのきっかけから深く深く真理へと潜り込んでいく親子にどうしても移入してしまう。
この世界の抱えたはかなさ、もろさ、そしてさまざまな矛盾するできごとの真理を、どうしたら納得できるのか。つまずきながら、遠回りしながら、本気で試行錯誤していく「ぼく」は、そのまま今までの「ひと」の歩んできた道をたどるのだろう。そして「ぼく」がその真理をもとに最終的につかまえようとしているのは、たぶん「死」だ。
この世界の真理、つまり「世界とは何か」をつきつめて考えると、それは「世界の外=死とはなにか」にたどりつくんおかもしれない。世界の外を納得するために、本気でこの世界と対峙し、そのたびに成長して行くぼくを見ていると、
おとなもまだまだ捨てたもんじゃない、
と思えてくる。
どうか同年代の若い人に読んでほしい、と思っていたら、なんと読書感想文の課題図書になった。素直に嬉しい。全国の高校生は、ミライくんとぼくの親子物語とみるか、ミライが世界を認識して行く過程とみるか、単なる理系科学小説とみるか。ぜひ感想文、読んでみたいな。この世界についてちょっとでも意識する、そのきっかけになった作品だから。どうかゆっくりと、落ち着いて読んでほしい一冊。
ブログとかを読んでいて感じるのは、
やっぱりこの人は、自分のいまいちばんがんばっていることが
そのまま小説になる人だということ。
興味がそのままインプットになりアウトプットになる
ある意味(私)小説としては自然なかたち。
だからこそ説得力がある。
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奥さんがガンで入院中に、夫タカシがミライとアスカの二人の子供と暮らす。そのなかで、上の男の子が、かつての自分のように、魚や宇宙などに興味をしめしていく。
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すごく胸にずんとくる話でした。なんだか読んでて、色々と思ってしまうような。少し読みにくいかな、と思ったので、星4つ。
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070818貸出。
高校生課題図書のため、押し付けがましく、がっかり。
先生としては役に立つか・・・?
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平成19年度 課題図書〜私はパソコンのマニュアルを自宅で書いている。朝5歳の息子と2歳の娘を保育園に送っていき,二日に一度は子宮ガンが転移して抗ガン剤投与されている妻の見舞いに病院に行く。公園でボールを蹴って息子の相手をした帰り,川端でガサガサを思いつくが,どこかで見たような少年が幻のように現れ消えた。生命の連続・宇宙の無限さを息子は理解していくが,実母に云わせると息子は昔の僕にそっくりだそうだ〜課題図書として選んで読んだ子は,どんな感想を持つのだろうか。簡単に読めるが,感想を聞かれると困るなぁ。そう・・・こんな子供がいたら遭ってみたい・・・かな,余裕のあるトトロ物語・・・・か。お父さんの書く超巨大亀の話はどんな結末に辿り着くのか心配だ・・・というか,この本の結末が心配だ。ああ・・・読者に著者を心配させる・そういう二重の感情移入をさせる本だという事ね
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妻は癌。僕は生や死を子供に伝え、宇宙のことを子供と一緒に考える。街を乗せた巨大亀。宇宙の果て。
高校生読書感想の課題図書だったらしい。どういうわけか小難しく、色々な考え方が出来てしまう。きっと倫理のようなものだ。
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読書感想文コンクール高校の部の課題図書。共に生きるということについて考えさせたい話なのかなあ。亀と宇宙の絵本の話は、楽しげな夢の世界でありながら空虚が感じられる、切ないものだった。
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2008.9.27
すごくいい〜〜
お話としては、奥さん(今日子さん)が癌の治療で入院中で、
子供達(ミライとアスカ)も我慢しててかわいそうなんだけど、
父(崇さん)と子の関係がすごくいい。
私もこの奥さんと同じで、崇さんの考え方とかすごく好き。
そんな理系の人が子どもの為の物語を書いているというのがまた
すてき。
プラネタリウムに行きたくなりました。
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ガンと戦う妻を通して、命とは何なのか?という命題から独特の死生観と宇宙観が展開される。
私も昔、考えたな・・・
この世界は、もしかしたら「誰かのお腹の中」なのかもしれないって♪
すごく透明感があって、久々にいい本にめぐりあえた感じ。