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紙の本
新書では、最強・最善の「うつ病」に関する本かもしれない・・・たぶん。
2009/10/27 19:16
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:反形而上学者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の著者は、日本人女性では大変珍しい、ラカン派の分析家・精神科医である。
だからといって、本書はラカン派の立場で書かれているということは無いのだが、様々な観点からの経験を積んでいるという意味で、非常に読み応えのある本となっている。
本書で書かれていることは、安易な日本の薬物療法の現状に対して、警鐘を鳴らしているという内容である。
もちろんどの向精神薬の化学組成についても書いてあるし、それらが、どいう副作用を服用者に与えるかということまで、しっかりと書いてあるので非常に便利である。
ここ最近の精神医学革命と言えるような出来事と言えば、「SSRI」の登場であろう。「SSRI」とは「選択的セロトニン再取り込み阻害剤」の略称であり、要するに脳内物質である「セロトニン」をうまくコントロールする薬ということだ。
しかしいくら副作用が少ないとはいっても、副作用がないわけではなく、弱いにしても副作用は確実にある。そして、こういう薬はそれぞれの人との相性があるので、ある人には非常に有効であっても、別の人には発熱、便秘、吐き気などがあり、症状も好転しないということも当然ながらあり得るのだ。
うつ病はもはや国民病とまで言われ、毎年日本の自殺者が3万人を切ることはない状況がずっと続いているが、その自殺者の大半は「うつ病」であるというから、これは看過出来ない重要な問題である。
いまはうつ病についての本は山のように出ていて、そうい意味では助かるが、本当に有益な本というのは、極めて少ないといの実情である。
本書はそういう数多の「うつ病本」の中でも、手軽で、入手しやすく、かつ新書であるから、短くて読みやすいという、とてもいい本であると思う。
ただ、これは無理な要望なの百も承知しているのだが、精神科医自身がまず向精神薬を実際に飲んでみて、どいう副作用があるのかを自分なりにチェックしてみることも重要であると、私は思う。
何故ならば、患者が処方された薬を飲んでも副作用が強く、それを医者に伝達しても、その副作用がどれほど辛いものなのかを理解してくれない、という声が非常に多く存在しているという事実があるからだ。
私がなぜこういうことを書くかというと、実際にそれを行ってデータを採っている医者がいるからなのだ。
最近は患者の増加で、看板に「精神科」あるいは「心療内科」という診療項目を経験もない医者が掲げているケースが多いから、医者選び、病院選びというのもちゃんとしなければいけないであろう。
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