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なんと凄まじい愛情なのだろうか?後味がいいとは決して言えないが、これはこれでラブロマンスミステリーの一形態なのだろうとも思う。「ストロベリーナイト」に次ぐ傑作。今年はこの人から目が離せない。
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交通事故で死んだ姉の真相に迫る妹。完璧と思っていた姉のおぞましい秘密。すべてを知ることが必ずしもいいわけではない、悲しく暗い物語。
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読んでる時は気分が鬱々しくなります。ラストのおかげで(キレイにまとめようとする魂胆がみえみえだけど)読了後はまだ救われる。
菅井と香山の涼子に対する行為が卑劣すぎて汚すぎて読んでて脂汗が。。泣いちゃうよほんと。 涼子の決意がなんだか不思議すぎてよく分からない。
ただ内容紹介の「覗いてはならない姉のおぞましい秘密が-。」はちょっと受け取るニュアンスが違うなぁと思う。
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あっというまに読んでしまったけど、
これはキツイ内容だった・・・。
この作家さんの作品は好きだけど、
時々辛くなる話があるのが残念。
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この作品を通して何が言いたかったのかな…。
脅迫されての望まない行為は、目を背けたくなるけれど、その弄ばれるシーンがひどければこそ、その対比として文章全体が締まるというか…。
でも誠実に生きようとしている人が死ななければならないのは、秋葉原の殺人事件みたいな現実の世界だけで十分。
そう思う。
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明らかに加速している作家である。2006年だけでも5冊の新作出版。うち3冊は『ジウ』シリーズなので一作とカウントしても、他に『ストロベリー・ナイト』と、本書『月光』。いずれもエンターテインメントとして安定したレベルでの小説作りをしている。30代後半の脂の乗った時期の作家として、様々な現代風の犯罪にチャレンジして注目してゆきたい気がする。
『ストロベリーナイト』も『ジウ』もどちらかと言えば暴力の色濃い、映画だったらR指定がついてしまいそうな怖い犯罪を扱いながら、それを女性捜査官というマイルドな甘みでやわらげているといった微妙なバランスが特徴であった。いずれにせよ過激で、冷血な、社会と時代の歪みがもたらす現代の犯罪を扱っている点で毒気が強かったのだが、本書はそこへゆくとぐっと地味な仕上がりになっている。
少女をバイクで轢き殺した少年。死んだ少女と関係を持つ音楽教師。少女の死の真相を知るために同じ学校へ進学した妹。三人の現代と過去とを行き来する描写を交錯させ、しっとりと描く青春の歪み。
脚本の形で書き直せばそのまま芝居が打てそうな、それぞれの思いがすれ違うことによって生まれる悲劇の形は、恋愛と絶望と犯罪という古典的なまでの葛藤のかたちであり、その底辺には誉田哲也という作家がこだわってきた現代性よりも、より普遍的な人間の不条理が潜んでいるように思える。
音楽を専攻した姉の弾く『月光』の曲が、限りなく透明であるゆえに、生徒と教師との愛情が周囲に拡げる波紋は、思いがけず深く、鋭く、多くの若く傷つきやすい心を、暴走させてゆく。読者とともに妹のインタビューによって徐々に明らかになってゆく真相は、彼らの行動にではなく、心の中にこそあった。
犯罪小説の形をとりながら、どこか甘く苦い恋情の一瞬を切り取ってみせた珠玉の青春小説との印象が強い。全体的にコンパクトにまとまっているせいか、よくできた短編小説のような味わいだった。書く毎にデリケートな技巧を身に着けてゆく作家の成長をしっかりと感じさせる一品。
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最近、急激に人気が出てきた誉田哲也の作品を久々に読んだ。
人気になっている「姫川シリーズ」や「ジウシリーズ」とは、また違った雰囲気で、少し描写が過激なところもあるけど、やはり文体が読みやすいのか、あっという間に完読。
事故死した姉の、本当の真実を知ろうとする妹。
しかし姉の死には、妹の死ならい真実がたくさん隠されており・・・
一見、みんな自己中心にしか考えてないような気がするが、実はお互いがお互いを思っており、その気持ちがうまく伝わらないもどかしさが何とも言えない。
また一味違う誉田哲也を楽しみたい人にはお勧めの作品。
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「武士道エイティーン」を借りに行ってなかったから、じゃあこっち読もうかなと気軽に手に取った本。
……衝撃でした。
交通事故で死んだ姉の真実が知りたくて、妹が姉の通っていた高校へ入学。そこで知った驚愕の真実、という説明が最初にあったのだけれど、
それ以上に衝撃を受けたのは、きっとこれが私の苦手な話だからでしょう。
途中でうわー、読まなきゃ良かったと激しく後悔したのですが、ここでやめたら最も嫌な形で自分の中に残る、と思って
必死で読みました。
読んで良かった。
さわやかなラストとは行かないのは当然ですが、でも人々に最後に納得した話を読みました。
誉田さんて力のある作家さんなんだなぁ、というのが感想。
登場人物の誰の行動も思考過程も、大嫌いな彼でさえ判る気がする。納得できる。
最近ずっと「何で?」と思うような本を読んでいたから余計に。
唯一、涼子が最後に取った選択にはイマイチ納得できないものはあるけれど、
でもあの時の精神状態の彼女には他に選べる道はなかったのかも、と思ったり。
妹を守る。ただその一義だけで。
でもその分重い。重いな。
これを重いと感じるかどうかは、そこであった事件が読んだ人間の中でれだけの比重を持っているかによると思うけど、
未だに思い出すと吐き気がするし、読んだ後数日は余韻から逃れられなくて結構辛かった。
でも、涼子の印象が最初に持っていたイメージ。
たぶん、妹結花やキヨの持っていたイメージの「白」がそのまま変わらずに、最期まであったということがすごいな、と。
だからそれが彼女の真実なんだなと思う。
決して清らかとかそういうのとは違う、白。
涼子の強さもすごいと思うけど、最後に全てを飲み込んだ結花の強さにも圧倒される。
その強さが愛おしくて、切ない。
女の子はやっぱりすごい。
話としては、すごい好きなんだと思う。
でも、読み返すにはすごく勇気がいる。
その分でひとつ引いて、★4つで。
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亡くなった姉の事故の背景を探るべく
姉と同じ高校へ進学した妹。
しかしそこで姉の思いがけない一面を知る。
語り部がどんどん代わり、スピーディな展開。
でもラストはあっけなくちょっと物足りなかった。
【図書館・初読・6/30読了】
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美しく優しく誰からも慕われた姉・涼子。彼女は高校3年の時、同級生の運転するバイクに轢かれ亡くなった。大好きだった姉の死に疑問を持った妹・結花は姉と同じ高校に進学し、真相をつかむために調べ始める。調査を進めると結花が知らなかった姉の秘密が見えてきた・・・
タイトル“月光”はベートーヴェンの有名なソナタから。作中にもベートーヴェンの月光が登場するが、他にもショパンの 『別れの曲』や『幻想即興曲』などメジャーな、それでいて暗い旋律の曲が並ぶ。読みながら頭の中でその旋律を想うと、このストーリーの“暗さ”を一層引き立てる。
女性の視点からいえば、凌辱的な描写がひどすぎて読んでいて気分が悪いことこの上ない。また、性描写が生々しすぎるので、少年少女にはお勧めできない。
ミステリとしても、特に込み入ったトリックがあるというわけでもなかった。登場人物が多い割には、役割に意味がない人もいて少しがっかりだった。★3つけたが、実際には2.5くらい。
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■0844.
<読破期間>
H20/6/1~H20/6/3
<本の内容>
お姉ちゃんは殺された、同級生の男子に。
偶然のバイク事故に見せかけて、殺されたんだ。
美しくて、優しくて、心の真っ白な人だった。
お姉ちゃんの死の真相は、あたしがはっきりさせる—。
あとを追うように、姉と同じ都立高校を選んだ結花。
だがそこには、覗いてはならない姉のおぞましい秘密が—。
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お姉ちゃんは殺された、同級生の男子に。偶然のバイク事故に見せかけて、殺されたんだ。美しくて、優しくて、心の真っ白な人だった。お姉ちゃんの死の真相は、あたしがはっきりさせる―。あとを追うように、姉と同じ都立高校を選んだ結花。だがそこには、覗いてはならない姉のおぞましい秘密が―。 (amazonより抜粋)
真相は最後に分かる、というものではないこの物語。
だけど面白いです。
どう終わるんだろう、その期待が高まっていく感じですね。
誉田さんの作品にハズレはほとんどないですが、やっぱりこれも面白いです!
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図書館にて。
暗く、救いがなく、底辺の小説。なんかこの人の小説って、残酷なものを書いてどうだ的な感じがする。着地点を考えてないというか。それぞれの登場人物の行動も突発的な感じがするし、その後の展開も納得がいかない。世の中、ひどい出来事はさまざまあるけれども、現実から離れていく感じは小説としていかがなものか。読み切ったけれども残念。
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後半のスリル感で満足できた感じ。前半から中盤は、なんかゆったり感がありましたが。最後に楽しませてくれたので一気に読めました。まぁ、満足。
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これだけ、表紙と中身の印象が違う小説も珍しい。静謐なイメージを期待して読んだら、かなりえぐい性犯罪もので、ギャップもあって大いにひいた。内容は、興味深いけど、それ以上のものはない。