紙の本
美しいの一言
2016/03/28 13:12
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投稿者:Bernkastel - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品のすごいところは、場所、時代がほぼわからないまま様々な場面が書かれているところです。ネタバレになりますが、S&Mシリーズ第1作目「すべてがFになる」と、第10作目「有限と微小のパン」の一場面を真賀田四季目線で書かれている場面もあります。これらはおそらく、時間とも空間とも乖離している彼女が語り部だからでしょう。今までの四季シリーズより、読んでいて「これこそ真賀田四季だな」と思わせられました。前作の「四季 春〜秋」でS&MシリーズとVシリーズを集約し、繋げたあと、「四季 冬」では新たに百年シリーズやその他の話へ世界を広げています。ですので、森博嗣のシリーズの深さをもっと味わいたい方や他のシリーズに興味がある方にぜひおすすめしたい作品です。ただ、この作品単体、或いは四季シリーズから森博嗣の作品に入ろうという方にはあまりおすすめできません。なぜなら、その読み方では勿体無いからです。ぜひS&M、Vシリーズを読んでから読むことをおすすめします。その方がこの作品をもっとよく味わえるはずです。
紙の本
真賀田四季の世界
2015/08/25 14:09
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投稿者:まきろん - この投稿者のレビュー一覧を見る
4冊のシリーズの最後「四季 冬」では、四季の人間としての感情を読み取ることができ、「すべてがFになる」や「有限と微小のパン」を読んだ時の真賀田四季のイメージが覆る1冊です。
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「それでも、人は、類型の中に夢を見ることが可能です」四季はそう言った。生も死も、時間という概念をも自らの中で解体し再構築し、新たな価値を与える彼女。超然とありつづけながら、成熟する天才の内面を、ある殺人事件を通して描く。作者の一つの到達点であり新たな作品世界の入口ともなる、四部作完結編。
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「過去」の出来事を鮮明に思い出し、
「未来」を即座に予測できる彼女は、時間という概念とは無縁である。
そして、関わった人間の思考パターンも簡単に取り込んでしまう。
そんな彼女は、いつしか生きる事に飽きる。
先も読め、また、他人と関わる価値を見出せないからだ。
だが、生きる事を彼女は切り捨てなかったのである。
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時間からも場所からも乖離した真賀田博士の思考の、表に現れた部分をひたすら辿るような作品。綺麗だから好き、好きだから自分のものにしたい。なんて、単純で綺麗な思考なのでしょう。もう一度、『F』『パン』が読みたくなりました。
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ついに女王シリーズと繋がった!本当に繋がるとは信じられずにいたので驚いた。天才の前ではSFもフィクションじゃなくなってしまうような力を感じる。でも謎も残っている。私が理解力がないだけか?時間を渡ることができる彼女は、現在想像できる夢のようなことをすべて実現できるような気がする。
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2009/11/9~11/10
四季シリーズの最終巻。結局、真賀田四季という存在はなんだったんだろう。森氏の著作に出てくるほぼオールスターキャストが登場する。一つの物語が終わったようであり、また始まったようだ。何かが解決したようであり、何も解決していない。よく意味がわからないが感動する。昔よく見に行った夢の遊民社の芝居を見た後の感覚に似ているかもしれない。
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四季四部作、完結編。久慈から、曾孫を殺した犯人を突き止めて欲しいとの依頼を受ける四季。/何となく‘秋’が内容的に終わりのような印象を受けたのだけど・・・。でも四季に終わりはないんだ。前から気になっていたあそこにやっぱりつながってるとは!と、鳥肌もの。すべてが四季になるのか?/Vシリーズのタイトル赤緑黒白と、この四部作・緑赤白黒と意味は・・・ないのかな。
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(春〜冬まですべて読了)
前にも書いたけどやっぱりS&M、Vシリーズ(プラス他)を読んでいないと全然面白くないと思う。Vは途中までしか読んでないしちょっと分からない点も多々。
うーん、ちょっとついていけなかった。この「四季」を出した意味が掴めず。S&MとVがつながってるのは分かってたけどここにきてそう繋げなくても…。と疑問視してしまう。あんまり話も頭に残らず。ちょっと残念。
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感想を言葉で表すのが難しい作品ほど、
感動は大きく、読む側の力が求められる。
「何が正で 何が誤か」
感情の矛盾こそが人間らしさなのか。
色々と考えさせられる作品だった。
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天才過ぎていっそSF。そして読後感は、なんだかよくわからない。だが嫌悪ではなく、未知に触れたときの興奮があった。とりあえず「すべてがFになる」を読み始めます。
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2007/3/14
M-H E
2007/3/30
これが一番四季っぽい感じがした。
しかし四季は一体いくつなんだろう?
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終わりのようで、続きのようで、見方を変えれば原点回帰。
再読記録
2008.12.29
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S&Mシリーズ、Vシリーズ、そしてGシリーズ…それらを繋ぐ糸、人、意図―真賀田四季を描くシリーズ第四作。冬―ただひっそりと春を待つ静かな日々。【070307新/070331】
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女王シリーズとつながったのですが、色々なシリーズと関連を持たせようというのもあわせてとても漫画的だなと思いました。天才が人間に近づいたような感じです。確かに生きていくと色々なことが鈍化するのかも、と思いました。春よりは理解しやすい作品。けれど、読者の感想を読むと一気に萎える……正直、解説とか感想とか、作品の後味をざらつかせるのでは。