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木原さんは、一見BLとしてはマイナス要素もしくは極少数派なところに敢えて手を出していると言うか、かと言って奇をてらってないと言うか、もうどう言う頭の構造をなさっているのかしら…と思わずにはいられない(笑)『Don't Worry Mama』…裕一の心理状態を思い返すと、嫌な上司⇒苦手⇒無人島で嫌いを再確認⇒身勝手さに憎悪⇒反動にサバイバル能力発動⇒精神的余裕が生まれる⇒優位性を確認⇒人間の3大欲に特化⇒憐れみ…と言う下りの心理描写がリアル。BLだから、じゃない。無人島にたった二人しかいないんだからって見た目も性格も全く好みでない者に愛情を抱けるか、と言う難題に果敢に挑む木原さん…木原さんは挑戦していると言う感じはみじんも感じさせないのだが、ご本人が設定に対してわくわくしながら書いてらっしゃるのでは…と思えたりする。
木原さんあるある。
必要最低限の食料としての食品描写しか登場しない。
美味しそうに食事をする描写が非常に少ない。
空腹を満たす目的のみでの食関係描写が非常に多い。
なので、色んな意味で飢餓感がいや増す仕掛けになっている。
人のレビュー読んで、なんで木原作品を読みたいのか解ったよ。面倒臭がりなので、自分の恋愛感情も面倒臭いと思っている自分にとって、あの、好きな相手の感情さえ慮らないほど恋に堕ちて行く人の様、それ自体が私にとって「非日常」の最たるものだからだよ、うん。コミカライズされると原作者の特徴がそのまま表れる事の方が稀だ、と思うけど、木原作品はなんでコミカライズだとかなりな薄味だ、と感じるんだろうなぁ、ってちょっと考えてた。絵になる事で表情が固定化されるからかもしれんな、と思った。逆にCDになると生々しさが増す気がする。色んな意味で、一番ベストな媒体が「小説である」と言うのが木原音瀬と言う作家さんの作品の最もいい「状態」なんだろうなぁ…当たり前に思えるけど、当たり前を当たり前にするのって実はとても大変なことだ。つくづく凄いと思う。
裕一の心理状態を思い返すと、嫌な上司⇒苦手⇒無人島で嫌いを再確認⇒身勝手さに憎悪⇒反動にサバイバル能力発動⇒精神的余裕が生まれる⇒優位性を確認⇒人間の3大欲に特化⇒憐れみ…と言う下りの心理描写がリアル。BLだから、じゃない。無人島にたった二人しかいないんだからって見た目も性格も全く好みでない者に愛情を抱けるか、と言う難題に果敢に挑む木原さん…木原さんは挑戦していると言う感じはみじんも感じさせないのだが、ご本人が設定に対してわくわくしながら書いてらっしゃるのでは…と思えたりする。他作品でも生みの苦しみみたいなものを書かれているが、物語を構築する行為に対してはとてもリラックスして挑んでいるのでは…と思う。書き終わった後「あー、疲れた」ではなくて「あー、楽しかった」って感じなのでは…と無責任に思ってる。