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本屋さんに文庫が並んでいた。気になったコピーとともに。
手にした本は2007年初版。へぇー意外に古い作品だったんだ、と。
優しさに溢れた物語でした。
人形作家の父、ハルさんと、その娘 ふうちゃん。
「ハルさん」というタイトルからお母さんか娘かと思っていたらお父さんだったとは。ここでまず惹き込まれた。
少し読むと表紙にある探偵の服を着たふうちゃんの物語がでてくる。
その物語を読み終えて表紙を見返す。
(あーぁ、いいシーンだ...)
ふうちゃんがいなくなった時におろおろと心配するハルさん。
親がすべての不安を取り除いてあげることは不可能と理解して、子どもを信じて恐怖に打ち勝つしかないと伝える瑠璃子(母)さんの言葉が染み入る。
子どもをもつ親は本当に葛藤するのだと。
親と子の愛情ある成長物語がリレーされていく。
各話ごとに挿入される日常のミステリーが物語の中で違和感を感じる部分もあったのが少し残念。
ハルさんの目線とともに、ふうちゃんの成長を一緒に見届け、幸せを感じる良い作品でした。
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男手一人で娘を育てるハルさんの、ほのぼのとした優しさが光るミステリー。娘の成長が、章毎に上手く繋がっています。娘が結婚する相手との出会いが、ハルさんに起因していたというのも、運命的ですね。こんな穏やかな父親に育てられたら、私も違う人間になっていたかも。
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心優しくて気弱なお父さんの愛娘回想記
愛娘ふうちゃんが結婚する日、お父さんハルさんは今まで過ごした日々を振り返る。
壁に直面した時は、亡き妻の声に助けられるというちょっぴりファンタジー。
いつの間にかハルさんを心から応援!これは母性本能?
最後の結婚式シーンはハルさん同様うれし涙…
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お父さんのハルさんが、一人娘の結婚式を控えて
若くして亡くなった奥さんに語りかけながら
ふうちゃんの成長を振り返っていきます。
最初はハルさんの女々しさに、うむーっと思っていましたが
ほのぼのしたやさしい眼差しと出さない部分でおろおろしてる感じに
あたたかい気持ちになりました。
幼稚園のおしゃまなふうちゃんが、小学生になり中学生になり
高校生になり大学へいき、そして結婚してしまう。
エピローグの結婚スピーチにはちょっと泣けてしまいました。
幽霊の奥さんが謎解きのヒントを与えるというなんともゆるい展開で
謎自体もかなりゆるいけど、ほんわかするちょっぴり切ないお話でした。
ハルさんの職業が人形作家ということで、なかなか興味深かった。
もう少しそこのところを深く知りたかったかも。
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謎解きはあるけど決してミステリー小説という類ではなく、ほっこりと心の温かくなるお話しでした。幼き娘を残して最愛の妻に先立たれた人形職人の頼りない父親。その父親が男手一人で娘を育てあげ、娘の結婚式を迎えた当日に、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、と娘の成長に合わせて起きた過去の事件を思い出すという形式。その事件の解決には、あの世の妻がヒントをくれるという趣向。正直、最後のオチというか謎解きの部分があまりよく理解できなかった。誰か読んだ人に教えてもらいたい。
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ほのぼのとした父子のお話。
前に読んだと思うんだけどどこにも記録がないのでもう一度読み直しました。
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以前読んだ気がするなあと思いながら読んでいる。たぶん前も途中であきらめたのだと思う。妻に死なれた男が、娘をふうちゃんと呼び娘は父をハルさんと呼んでいるその世界に入っていけない。無理だと思ってやめた。
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ちょっと頼りない人形作家の父ハルさんとその娘ふうちゃんの成長と
日常の小さな謎のハートウォーミングな物語。
これは泣く。
妻瑠璃子さんを亡くし不安と闘いながらもふうちゃんに精一杯の愛情を注ぐハルさんの姿に心打たれた。
そんな父に反抗した時期もありながらもやはり父に似た男性を選んだふうちゃん。
いいね。ほんとにラストは心からいいなーと思えた。
次はハルさんにも幸せになって欲しいな。
瑠璃子さんもきっと許してくれると思うよ。
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何かで見て借りた本。ハルさんというお父さんがふうちゃんという一人娘の結婚式に、過去のエピソードを思い出すという連作短編集。最後の結婚式のとこは泣けたなぁ。こんなお父さんなら、ふうちゃんはしっかりした良い子に育つだろうなぁと思う。でも死んでいる瑠璃子さんがちゃんとハルさんにアドバイスしてくれてるからだよな。瑠璃子さんが生きていたら、もっと良い子になったかな、なんて。しかしいい人ばかりでこんな人生うまくいくかな、と思っちゃう。ひねくれてるなー。
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読んでいると、ハルさん頑張れ!な気分に。
ドラマ化するなら、ハルさん役は吉岡秀隆だな!
ふうちゃんいい子で、羨ましい。
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人形作家のハルさんが、娘ふうちゃんの結婚式に
彼女が幼いころから大学生になるまでのちょっとした事件を思い起こす話。
ちと頼りないお父さんだけど、ふうちゃんへの愛情いっぱいで
困ったときは、若くして亡くなった妻・瑠璃子さんにアドバイスをもらい
ふうちゃんと共に成長していく姿が微笑ましい。
結婚式の場面では、自分の娘をお嫁に出すような気分で
ほろりときた。
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妻の瑠璃子さんを亡くして、幼い娘のふうちゃんと2人になってしまったハルさん。
人形作家としての仕事もまだまだな頼りないお父さんのハルさんとしっかり者のふうちゃんの成長の日々。
そして、今日はふうちゃんの結婚式。
着々と進む結婚式の中で、ふうちゃんと彼女の周りで起こった出来事を思い返していく。
卵焼き消失事件。行方不明になったふうちゃん。
思春期のふうちゃんが見せた涙のわけ。クリスマスに起こった不幸な出来事と幸せな出来事。etc
児童文学の方とあって、やわらかく易しい文章。でも、なかなか読み進められなかったのは、ちょっとまだるっこしい…と感じたからかな…。序盤でああ、こういうオチかなぁとわかってしまうものが多いので謎解きの部分は少し退屈に感じてしまうし、その時々の父親とふうちゃんの心情も、もう少し深く…と思ってしまいました。
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優しい温かい物語
瑠璃子さんがちょっと出てきすぎじゃないかなぁと思った
ふうちゃんの涙の理由とか瑠璃子さんじゃなくハルさんに推理してもらいたかったなぁ
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初恋料理教室がとてもよかったので読みました。
人形作家としても駆け出し
妻を亡くして子育てもおぼつかない
そんな「ハルさん」が娘「ふうちゃん」との成長の日々を振り返ります。
もちろん「ふうちゃん」の成長ではあるんだけど
これは「ハルさん」の成長なんだろうなと思った。
初めから「親」をやれる人なんていないだろう。
やっぱり「子」に育ててもらって「親」になるんじゃないかな。
自分の体験からそう思う。
ほのぼのしたミステリーがあって
それがなぜか「ハルさん」に起こる不思議な現象で答えが出てくるんだけど
そこがちょっと不思議なままになっていた。
まあ。。。別にいいんだけど。。。
でも、それもこれもこの親子のベッタリしない好ましい関係がとってもよかった。
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なんか売れてる、と聞いていたので気になっていた作品。
まだ幼い娘とひとり、残して死んでしまった妻、
消えぬ悲しみを抱えつつも、ハルさんはふーちゃんと2人、
日々を過ごしてゆく。
そうして今日はふうちゃんの結婚式、会場へ向かいつつ、
思い出が語られる。
いわゆる日常謎もの、で。
たいてい謎も、解答もハルさんの中で完結している感じ。
謎ときはハルさんと瑠璃子さんの会話の中でされるんだけれど、実際のところ、幽霊だとか、そーゆー類のものではなく、ハルさんの中での1人二役、という感じ。
ハルさんが人形作家である、という設定も合っている。
なんとゆーか、命のないものに、命をあたえる、みたいな??
人が殺し殺され、とかもなく、悪意、というものを感じずにすむミステリー。
とにかく娘を大事に大事に想って、時にから回っているハルさんが、愛おしくなってくる。
こんなお父さんだったら幸せだよなあ。
にしてもふーちゃん、しっかりもの。
どんだけいい子なんだ。
謎としては、私でもすぐ気づくようなものばかりだが、
ミステリーというより、娘の成長を見守り物語ってとこか。
最後の相手を選んだ理由がことごとくハルさんのセリフに直結してて、こんないい親子関係、あるんかいっと
つっこみをいれたくなるほど。