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紙の本

自分らしく自分を守り自分を語ること

2007/03/18 20:35

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

米国のアスペルガー症候群や高機能自閉症の当事者6人が、自分の権利を守ること、自分の障害を伝えることについて書いている本である。
障害に関する本は、大きく分けると、本人や家族が自らのことを自伝的に語ったものと、その障害の専門家が障害への対処法について語ったものとがあるが、本書は、当事者が自らの専門家として、同じ障害当事者や支援者にアドバイスするために書いた専門書である。
6人が6人みな個々の個性を持ち、同時に自閉症協会の理事や特殊教育を学んで教えるような専門家でもあるので、自分の守り方も障害の伝え方も個性が出ている。障害表明に慎重な人もいれば、誰にでも言ってしまうくらいオープンな人もいる。
「自分自身のケースマネージャーになる」ために定型発達の人のコミュニティーを冷静に分析したもの、ろう者や同性愛者のコミュニティーと比較したもの、自分の障害表明の仕方を生き生きと語るものなど、同じテーマでも切り口に個性がある。
専門書としてだけ読むと、同じ本の中でズレているのではないかと思ってしまうが、この本には自伝的息づかいも感じられるし、著者自身も自分に合ったやり方を選べばよいと語っているので、違和感はない。
日本でも特別支援教育が始まったが、ぜひとも米国を参考にしてほしいと思う制度がいくつかある。
まずは、個別教育プログラム(Individualized Education Program:IEP)である。
IEPは、障害のある学生個人個人に合わせて、その障害に応じてどんなスキルを身につける必要があるのか、学校で何を学ぶのかなどの計画を立てることである。
その計画書を作るにあたり、チームでミーティングを行うのであるが、そのミーティングには当事者がその障害のレベルに応じて参加できる方法(話を聞くだけの人もいれば議論に参加する人もいる。)で参加している。
また、当事者が当事者を助ける仕組みもできていて、年長の当事者が若い当事者にチューターとしてついて、学校との交渉などの手伝いをしている。ふたりでロールプレイをしてから交渉に臨むため、うまく交渉することができるのだ。
日本では、ADHDは認知されるようになってきたが、アスペルガーはまだまだ認知度が低く、子どもが診断されてはじめて、親もそうだったと気づくパターンも多いそうだ。
米国でも同じパターンがあるようで、6人の著者のうち2人が子どもの障害がわかってから親も高機能自閉症やアスペルガーということがわかった人である。
大人になってからそうだったと気づくのは、子供の頃に診断されるのに比べて、違った意味で葛藤があったのではないかと思われるのだが、2人ともそれを受け入れている。
それができたのはなぜだろうと考えてみる。おそらくそこに米国と日本との大きな違いがあると思うのだが、診断されても、同じ仲間の尊敬できる先輩がいて、その先どうすればいいのかの希望が見えれば、その障害を持った自分を受け入れ自分らしく生きていこうと思えるのではないだろうか。
診断されて終わりではなく、当事者コミュニティーや専門家のサポートがあって、障害のある本人が、自分は何が得意で、何が苦手で、苦手を克服するためにどう工夫するのかを、仲間や支援者と考え、語る機会が必要なのだ。
何でも欧米の方がいいというつもりはないが、この分野に関しては、まだまだ米国から学ぶことがたくさんある。
青年期以降のアスペルガーや高機能自閉症の当事者はもちろん、彼らのことを少しでも理解したいと思う支援者にとって、非常に読み応えのある1冊である。

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2010/05/07 15:34

投稿元:ブクログ

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2010/07/24 11:59

投稿元:ブクログ

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