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ローマ皇帝アウレーリウスが、自らを戒め、ストアの教えを心に刻むために綴った言葉。地位も権力も時代も、人間の本質には関係ない。
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「ストイック」の語源となったストア哲学の大家であり、ローマ皇帝でもある著者の日々の断想を書き残したもの。
彼は自身の義務が、その性質に合わない事を痛感しながらも、自らの義務に最善を尽くし、哲学と内省に僅かな憩いを求めて、この断想を書いた。
自らを叱咤し、内省し、人間の本質を尽くすよう諭す。
時には深い哀しみや怒りの中に書いたであろうその筆致は、それでも自らの義務に敢然と立ち向かう事を求め、悲痛ですらある。
テーヌの言葉によれば、歴史上、最も気高い人物による最大の倫理的産物、と表現されるこの著作。
その「ストイック」な姿勢から滲み出る彼自身の人間性を叙述から垣間見て、叱咤されない人など居ないのではないかと思う。
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古代ローマの哲人皇帝 マルクス=アウレリウスが自らを戒めるために書き綴ったものがまとめられたもの。絶大な権力を持ちながらも孤独に苦しむ一人の人間が滲み出ています。
ストア哲学は「ストイック」の語源ともなった哲学。辛気臭い感じもしますが、それなりに納得いく部分もあります。
うつ病がひどかった時に何度も読んだ一冊です。
ただ、ちょっと言葉が難解。
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著者は皇帝のくせに、内容はやたら日常臭漂うというか、普通の人の普通の悩みについて日々雑記を書きました、っていう感じがやたらkooolだと思った覚えがあります。
ストア哲学の流れを汲むとかその辺はこの際どうでもいいです。読むとちょっぴり心が癒えます。
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マルクス・アウレリウスの言葉は人生の励みになるので、昔、好きな文をノートに書き写したりしてました。セネカや、さらにはマルキ・ド・サドの考えの一部につながるものがあります。
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五賢帝最後の皇帝が書いた、自省の書。しかし、そこには普遍の人生哲学が記されています。
統治のために戦争を続けざるを得なかった波乱の人生の中で、ストア哲学から彼が己を奮い立たせるために書いたであろうその言葉は、励みになります。
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ローマ皇帝が時間を見つけては書き溜めていった「自省」録。
ココから学ぶものは多いはず。
ただし、ストア派を知らない人は、その項目は読み流すなり、解説を読むなりしたほうがいいとは思う。
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涼さんは、この本に跪き、心からの敬意を表したいと思います。「神は人間を不滅な者として創造し、御自分の本性の似姿として造られた(旧約聖書続編 知恵の書2章23節)」 昨今のニュースからは想像すら出来ないこの一節の重みが本当によく分かる一冊です。訳者が、これまた涼さんの敬愛する神谷美恵子さんときたもので、いやぁ困った困った。著者と内容については神谷さんが素晴らしい序を著しておられますので、それを紹介させていただきます。
「プラトーンは哲学者の手に政治をゆだねることをもって理想としたが、この理想が歴史上ただ一回実現した例がある。それがマルクス・アウレーリウスの場合であった。大ローマ帝国の皇帝という地位にあって多端な公務を忠実に果しながら彼の心はつねに内に向かって沈潜し、哲学的思索を生命として生きていた。組織立った哲学的研究や著述に従事する暇こそなかったけれども、折にふれ心にうかぶ感慨や思想や自省自戒の言葉などを断片的にギリシャ語で書きとめておく習慣があった。それがこの「自省録」として伝わっている手記である。(中略)この書物は「古代精神のもっとも高い倫理的産物」と評され、古今を通じて多くの人々の心の糧となってきた。それはテーヌのいうように「生を享けた者の中でもっとも高貴な魂」がこの書の中で息づいているからであり、その魂のたぐいまれな真実さがつねにあらたに我々の心を打つからである(「訳者序」より)」
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ローマの五賢帝の一人、哲人皇帝マルクス・アウレリーウスの内省が紡ぎ出した言葉の数々。
印象に残ったものをいくつか引用しておく。
あることが君にとってやりにくいからといって、これが人間にとって不可能であると考えるな。しかしもしあることが人間にとって可能であり、その性質にかなったことであるならば、それは君にも到達しうることだと考えるべし。
(第6巻19)
ここで生きているとすれば、もうよく慣れていることだ。またよそへ行くとすれば、それは君のお望み通りだ。また死ぬとすれば、君の使命を終えたわけだ。以上のほかに何ものもない。だから勇気を出せ。
(第10巻22)
ランプの光は、それが消えるまでは耀き、その明るさを失わない。それなのに君の内なる心理と正義と節制とは、君よりも先に消えてなくなってしまうのだろうか。
(第12巻15)
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「君の人生はもうほとんど終わりに近づいているのに、君は自己にたいして敬意をはらわず、君の幸福を他人の魂の中におくようなことをしているのだ。(第2巻6章より)」
「自分にとって自然であり有利であると思われるものに向かっていく事を人に許さないのはなんと残酷であろう。(第6巻27章より)」
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ローマの哲人皇帝の書いた本。ストア哲学の人。
人が組織の中でいきるとはどういうことか?というのは皇帝も俺、2000年前も今も本質的に悩む点はかわらんのだなあと
ストア哲学とは、人間は肉体(肉)、霊魂(息)、叡智(指導理性)からなる。指導理性は宇宙を支配する理性の一部、つまり神的なものの一部。313
すべての生命をううするものの義務はその創られた目的を果たすにある。人間は理性的に創られた。ゆえに人間はその自然にしたがって理性に従って生きれば自分の創られた目的を果たす事ができる。そのためには、絶対に自由自律でなければならない。他人にたいしてしかり、自分の肉体からくる衝動、事物に対する自分の謝った観念や意見にたいしてもそうであって囚われてはいけない。
ストア哲学は我々に自由になることとならないことの区別を強調する。自由になることとは、精神的機能、わけても意見をこしらえたり判断する能力。徳や悪徳である。これに反して我々の外部にあるものは我々の力でどうにもならない。我々の肉体もそうだ。314
何かをするときにいやいやながらするな、心にさからってするな。人にまっすぐたたされるのではなく、自らまっすぐたっているのでなくてはならない(40)
君はいつでも好きな時に自分自身の内に引きこもることができるのである。実際いかなる所ともいえども、自分自身の魂の中にまさる平和な閑寂な隠れ家を見いだす事はできないであろう(49)
明け方おきにくいときには、次の想いを念頭に用意しておくがよい。「人間のつとめを果たすために私はおきるのだ」。ふとんのほうが心地よいから潜り込んでいるのか?ここちよいために生まれてきたのか?物事を受け身に経験するために生まれてきたのか?行動する為に生まれたのか?君は人間のつとめをするのはいやなのか?(71)
君の肉体がへこたれないのに、魂のほうが先にへこたれるとは恥ずかしいことだ(103)
他人の言う事に注意する習慣をつけよ。そしてでいるかぎりその人の魂の中に入り込むようにせよ。(114)
善事をなして悪く言われるのは王者らしいことだ(127)
罪を犯す者は自分にたして罪を犯すのである。不正な者は自分を悪者にするのであるから、自分にたいして不正なのである(170)
想像の産物は抹殺してしまえ。衝動はおさえよ。指導理性を自己の支配下におけ。(171)
君の仕事は何か?「善き人間であること。」(209)
隣りの枝から切りはなされた樹全体からも切り離されずにはいられない。それと同様に一人の人間から離反した人間は社会全体から落語したのである。ところで枝はほかの人間がこれを切り離すのであるが、人間のほうは隣人を憎み嫌うことによって自分で自分をその隣人から切り離すのだ。213
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世に出ている自己啓発の本を読む前に、
まずはこの本を読んで欲しいくらいオススメです。
何度も読み返して、
言葉を心に入れていきたいです。
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今君は何を考えているのか?と尋ねられても即座に答えられるように自分を習慣づけるべきだ。
簡潔であって本質的な信条を持っていれば、何かに不満があっても安らかさと秩序のある世界に戻れる。
「これは不運ではない。しかしこれを気高く耐え忍ぶことは幸運である。」
物事があまりにも信頼すべく見えるときには、これを赤裸々の姿にしてその取るに足らぬことを見極め、その賞賛される所以のものを剥ぎとってしまうべきである。
正義の原則がかく命ずるときには、たとえ彼らの意志に反しても行動するがよい。
未来のことで心を悩ますな。必要ならば君は今現在のことに用いているのと同じ理性を携えて未来のことに立ち向かうであろう。
すべては主観にすぎないことを思え。その主観は君の力でどうにでもなるのだ。したがって、君の意のままに主観を除去するがよい。
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例えば、「第8巻の5番が良い!」てな具合にどんどん付箋を貼っていき、読了後にはざっと50枚を超える数になっていた。この本と一緒に人生を歩いていきなさいということですね。わかります!!!!ではお気に入りを抜粋して紹介。「泉は清水をほとばしらせるのをやめはしない。その中に泥を投げ込もうと、糞を投げ込もうと、たちまちこれを散らし、洗い去り、微塵の汚れも留めないであろう。しからば君はどうすれば単なる井戸ではなく、つきることのない泉を(内に)持つことができるであろうか。」
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あたかも一万年も生きるかのように行動するな。
不可避のものが君の上にかかっている。
生きているうちに、許されている間に、善き人たれ。