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紙の本
最強の自衛隊の敵-それは悲しきかな日本国
2007/04/12 01:24
18人中、15人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
強い自衛隊というが、自衛隊の強さは米国に次ぐ2番手であろう。とにかく民生技術が圧倒的である。本書でも紹介されている96式多目的誘導弾は、ミサイルのカメラ画像を見ながら目標に命中させる100発100中のいわば与一の弓といえる。それを作ったのは本書には無いが、日本の川崎重工である。まだ開発に成功したのは日本だけという超ハイテク武器である。
これは主に対上陸用兵器だが、日本の誇る空軍はもっと凄い。未だ撃墜記録のない(どうも怪しいみたいだが)F15を203機も持っており、その哨戒網もまた完璧である。中国などまるで相手にならない。というか、遭遇する前に消えてなくなるのではないか。
そして花形はやはり海軍である。最高級の三菱重工製国産イージス艦を4隻も保有している。これをバックアップする空軍も折り紙つきであり、もはや米国以外敵はない。潜水艦も世界最高水準にある。潜水艦に関しては伝統的に日本の強みと言ってよい。ただ、自衛隊は極端に人数が少ない。中韓それぞれ160万人、56万人に対し、陸自はたった14万8千人に過ぎない。これも、九条の魔力である。しかし、防衛戦においては、空海の防衛網を突破できるのは米国だけであり、陸上戦力の活躍の場はないだろう。
しかし、韓国も08年イージス艦配備予定であり、なんとそこには対地巡航ミサイルを登載すると言う。この標的は100%日本である。どうして韓国はこういうことをするのか理解に苦しむ。防衛上日本も直ちに9条を改正し、トマホークを搭載しなければならないだろう。著者も、韓国軍の対日戦想定の近代化は侮れないとしているが、真にそのとおりである。著者によれば、配備予定のF15Kは日本のそれを凌駕するという。九条護持が在日朝鮮人をも使ったプロパガンダである一つの間接証拠といえる。こと韓国について、マスコミはいつもだんまりである。
無論、これらは全て米国とセットで初めて体を為す。通常戦力でどうだろうと、核兵器の前には全てはゼロとなる。実際に使えないと言う馬鹿(「活憲」などという冗談本など)もいるが、中共なら使うし、実際に使わなくても使い方は山ほどあることを理解しておかなくてはならない。そのための日米同盟である。
さて、そうした最新の戦力分析は本書の特徴として素晴らしいのだが、自衛隊を巡るあまりの悲惨さの部分も見逃せない。たとえば、自衛隊は海外派遣されるとき(正式な国連活動で)銃を一丁しか持たされなかったり、丸腰でイラクにやられたりする。しかも、事もあろうに、武器を削ったりするのが、素人の政治家なのだという。 また、天皇陛下に自衛隊を一切近寄らせず、直前で予定を変えて自衛官と陛下が同列になるのを避けることまでしているという。ここは考えてみればそうであった。観艦式にも陛下がお出ましになられたと言う話はついぞ聞かない。これは国民の軍事アレルギーを刺激しないためのようだ。
また、日本の国家元首である天皇陛下をお守りするはずの自衛隊は皇居に近寄ることも出来ず、警察の管轄である。こうまで根回しをする政治家や官僚が五万と溢れている。そして、自衛隊の活躍は産経が僅かに報じ、他は一切触れない。実際、自衛隊がどれだけ世界に感謝尊敬されているか、例えば本書でぜひ知ってほしい。
BK1ポイントで読ませて頂いた本書だが、自衛隊の涙ぐましい様々なエピソードには本当に感動した。と、同時に日本人のために炎と燃える自衛隊にかくも無残な血祭忠魂を押し付ける悪魔の憲法9条を一日も早く改正しなければ、義を語るに資格無しと思い新たになった次第である。自衛隊に敵はない。あるとすれば、それは9条で彼らの手足を雁字搦めにする日本国家であり、それは彼らの強烈な忠誠心の向かうところというのだから、まことに皮肉に過ぎる。
紙の本
政治思想を混ぜないで欲しかった
2007/03/15 11:25
14人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
基本的な情報で見るべきものは多い。自衛隊という「軍隊」が世界有数の強い軍隊であることを改めて確認できた。世界全体を支配するアメリカですら二百数十機しかもっていない対潜哨戒機P3Cを日本が96機ももっていること(ちなみに韓国は12機、台湾は9機)、そして対潜哨戒機といいながらP3Cは対艦ミサイル「ハープーン」を4基も搭載できること。ハープーンの威力は映画「亡国のイージス」を見た人は分かるだろうが、現代の戦艦・空母を一発で撃沈できる強力なミサイルである。これを96機も日本はもっているのだ。昨今、中国軍が急速に近代化をはじめ、その侵略性・対外強硬性をあらわにしつつあり、周辺のアジア諸国を大いに恐れさせ、また、それをいいことに脅迫行為を縦にしているが、その中国軍ですら自衛隊の足元にも及ばないことが良く分かった。いくら最新鋭の戦闘機をロシアから買い揃えても、電子偵察機でネットワーク化されない単独行動では戦闘機なんてものの数ではない。現にユーゴでは最新のミグ29はネットワーク化されたNATO軍には手も足も出ず、皆、撃墜されてしまったという。中国軍、おそれるに足らずである。まして北朝鮮のおんぼろ旧式軍隊など、日本の強力な軍事力の前には、まったくお笑い的存在でしかないことが良く分かった。韓国海軍ですら、一朝、日本の自衛隊と勝負したら3分で全滅するという観測記事もある。それほど日本の海軍力は強いのである。日本の問題は、むしろ軍事力ではなく政治力であり、法制度であろう。そろそろ憲法9条を改正し、集団的自衛権の行使を可能とする時期に来ている。これらをクリアすれば、日本もアメリカを中心とする世界秩序維持に堂々と貢献することも可能となる。日本ではイラク戦争に対する欧州の反対のみがクローズアップされているが、ドイツも英国もフランスもアフガニスタンのタリバン掃討に大量の軍隊を派遣し、アメリカと一緒になってタリバンという残虐非道な人類の敵を蹴散らしているということを忘れてはならない。ただ、本書の難点は軍事にポイントを絞り込めばよかったものを、反中国、反北朝鮮の政治思想をあまりに前面に出しすぎている点であろう。これがかえって本書の説得力を薄いものにしている。もう少し江畑謙介氏を見習って冷静に軍事を語ってもらいたいものである。
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