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この本は320ページほどで20章仕立て。1章あたりのページ数が平均16ページと短いので、枕元に置いて1日1章を読んでiphoneにメモして寝るというパターンで進めました。
この本には、イノベーションと企業家精神を生み出す原理と方法について述べていると書かれている。「原理」である。「定理」じゃないのだ。もう、これは根本となる仕組みなのである。アルキメデスの原理みたなものだなあって思って読んでみた。
とりあえず、前半のイノベーションの機会を紹介してみよう。
イノベーションのための7つの機会
(1)偶然
売れない商品に興味を持つ女性が隣の席に座るかもしれないから晩さん会に行こう
(2)ギャップ
当たり前と思うことに潜んでいるが、凡人は当たり前と思う
(3)ニーズ
ニーズといえば「ニーズを聞くな!感動を売れ!」
(4)産業構造の変化
気が付いていても難しく考えてしまう。対応する場合は単純で具体的に
(5)人口構造の変化
「いつの時代も若者は若者だ」という言葉で片付けられない時代
(6)認識の変化
中流家庭にはブリタニカがある。認識の変化を意識して売り込んだ成果
(7)知識の利用
これは難しい、戦略や分析、マネジメントが必要である
ちょっと斜めに見て書いたけど、こんな感じで、分類が好きな外国の本らしくイノベーションに関しても7つの機会ややっていないことを紹介している。一方の企業家精神の分類も面白い。ただ、実例に挙げてある企業が同じ企業が何度も出てきて、正直、明確な実例の差が見えなかったりした。
「コップに半分水がある」とみるのか「コップの半分は空である」とみるのか、このような視点の違いにヒントがあるのかもしれない。企業化戦略としてさまざな戦略の紹介と実例は興味ある内容のものも多いが、私自身が一番のおすすめは、「終章 企業家社会」。時間がない人はその章の中の「企業化社会における個人」の315~317頁(たった3頁か(笑))。
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ドラッカーの本を続けて読んでいる。この本は、先週日本に出張で帰国した際に買ったもの。ドラッカーが扱う「経営」という概念は、企業経営ばかりではなく、学校や非営利組織や政府組織等も視野に入れて用いられている。それがどのようなものであれ、「組織」の経営、という概念を扱っているのである。現代社会は、それらの組織が動かしている社会である、というのが議論の出発点であり、従って、それら組織がうまく運営され成果をあげない限り社会は良くならないので、それらの組織が成果をあげるための原理原則と方法論を考えてみよう、というスタンスである。組織、および、その組織が作り出す製品やサービスや制度や政策は、ある特定の目的のためにつくられたものであり、その目的をうまく達成出来たものが、まずは生き残る。ところが、特に経済原理の働かない、社会的な組織や制度やサービスは、その目的を達した後も、生き延びてしまう。一度出来上がったシステムを壊すのは難しい、そのメカニズムの前提が変わってしまったとしても生き延びてしまう。ここに、この本の題名の「イノベーションと企業家精神」が重要である理由がある、とドラッカーは言っているのだと思う。
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イノベーションを体系的に取り上げたもので、7つの手法があるということ。管理者的立場ではなく、企業家的立場でないとイノベーションを取り扱えないということ。。戦略論では、ポーターの競争の戦略の方が浸透しているのは、やはりドラッカーの提案は分かりにくかったからだろう。
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1985年初版。当時は「企業家精神」で出版されたが、途中選書で「起業家精神」になり、最新訳の本著では「企業家精神」に直されています。読んだ感想では、やはり企業家ですね。起業というと事業を起こす作業にフォーカスされていて違和感があります。企業活動は永続的なものなので。
古今東西のイノベーションの実話をふんだんに織り交ぜながら、精神論である企業家精神とイノベーションの原理を方法論として体系付けされているのが秀逸です。
引用されている実話がとても面白いのでスイスイと読み進められます。読みにくいドラッカーの本の中では読み易い部類にはいるのではないでしょうか。
以下印象に残った文章。
・予期せぬ成功をマネジメントが認めないのは、人間だれしも長く続いてきたものが正常であって、永久に続くべきものと考えるからである。自然の法則のように受け入れてきたものに反するものは、すべて以上、不健全、不健康として拒否してしまう。
・予期せぬ失敗の直面すると、一層の検討と分析を指示する。しかしそれは間違った反応である。予期せぬ失敗が要求することは、トップマネジメント自身が外へ出て、よく見、よく聞くことである。予期せぬ失敗は、常にイノベーションの機会の兆候としてとらえなければならない。
・コップに「半分入っている」と「半分空である」とは、量的に同じである。だが、意味は全く違う。とるべき行動も違う。世の中の認識が「半分入っている」から「半分空である」に変わるとき、イノベーションの機会が生まれる。
・「成功した人たちの共通点はただ一つ、それはリスクを冒さないということです。彼らはみな、冒してはならないリスクを明らかにし、それを最小限にしようとしています。そうでなければ成功はおぼつきません」
・企業家精神は生まれつきのものではない。創造でもない。それは仕事である。ただしそのためには意識的な努力が必要である。学ぶことが必要である。企業家的な既存の企業は、企業家精神の発揮を自らの責務とする。そのために自らに規律を課す。そのために働く。それを実践する。
・企業家的な企業では二つの会議を開く。一つは問題に集中する会議であり、もう一つは機会に集中する会議である。実際に経営会議で見つけた機会の一つひとつよりも、そこで培われた機会を探す癖がもたらした企業家的な姿勢のほうが大きな意味をもつ。
・成長には栄養が必要である。成長するということは、資金の余剰ではなく不足を意味する。成長にはキャッシュが必要である。利益は虚構である。バランスシートの一項目に過ぎない。だが、この虚構に対しほとんどの国が税金をかけている。成長は余剰の発生ではなく債務の発生と現金の流出をもたらす。
・ワンマンによるマネジメントが失敗する前に、そのワンマン自身が、同僚と協力すること、人を信頼すること、さらには人に責任を持たせることを学ばなければならない。創業者は、付き人をもつスターではなく、チームのリーダーになることを学ばなければならない。
・そもそも取締役会なるものの多くは創業者が本当に必要とされる相談相手にはなれない。しかし創業者は基本的な意思決定について話し合い、耳を傾けることのできる相談相手を必要とする。ただしそのような人間は社内ではめったに見つからない。
・すでに地位を確立している企業によく見られ、かつ必ず凋落につながるものとして、多機能の追求がある。それは製品やサービスの最適化ではなく最大化を求めることである。
・顧客が製品に対して支払うものは、われわれにYドルをもたらさなければならない。しかし、顧客がどれだけ支払うかは顧客次第である。製品が顧客のためにできること次第である。顧客の事情に合うもの次第である。顧客が価値とするもの次第である。
・顧客に満足を与え、顧客が買いたいものを提供したこと、彼らの支払う額に見合うものを提供したことによって大きな利益は得る。
・企業家社会は継続学習を必然のものとする。これまでの社会では、学習は、青年期あるいは少なくとも社会人になったとき完了するものと想定できたし、事実その通りだった。企業家社会では(中略)二一歳までに学んだことは五年から十年で陳腐化し、新たな理論、技能、知識と代えるか、少なくとも磨かなければならなくなる。そのため、一人ひとりの人間が、自らの継続学習、自己啓発、キャリアについて責任を持たねばならなくなる。もはや少年期や青年期に学んだことが一生の基盤になることを前提することはできない。
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『もしドラ』と『マネジメント』を一通り読み、
もう少しドラッカーに深入りしてみようと思い読んでみました。
この本では、
日本企業の事例も多く取り上げられており、
公平に物事を見ているように感じました。
私が20年前に社会人として初めて勤めた会社の理事長は、
「企業人であれ。」と仰ってました。
もしかするとドラッカーの影響を受けていたかも知れません。
この本の中で指摘されていた様々な事柄が、
今もそのままか否か興味深いところであります。
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複雑に絡み合った事象から繰り出す鋭利な法則。
当たり前に見える風景から切り出す非常識とも思える見識。
普通を普通として受け取らずに、
疑問を疑問のままにせず、
考えて行動し失敗し成功する。
これぞイノベーションと企業家精神、か。
(以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
●外部の予期せぬ変化をイノベーションの機会として利用し成功する条件は、
その機会が自らの事業の知識と能力に合致していることである。
(中略)
自らの事業の性格を変えてはならない。
多角化ではなく展開でなければならない。(P.44)
●1870年に発明されたプロセスそのものが、
これも昔から知られているように基本的に不経済である。
物理の法則に反し、したがって経済の法則に反する。
(中略)
一貫製鉄所では加熱と冷却を四度繰り返す。
(中略)
このような高炉に特有の弱みを緩和するイノベーションを行えば
(中略)
電炉は一度加熱するだけである。(P.48)
○人口の年齢構成に関して、
特に重要な意味をもちかつ確実に予測できる変化が、
最大年齢集団の変化、
すなわち人口の重心移動である。(P.99)
○コップに「半分入っている」と「半分空である」とは、量的には同じである。
だが、意味はまったく違う。とるべき行動も違う。(P.102)
○科学上の新理論が、ほぼ同じリードタイムを要することは偶然ではないと思われる。
トーマス・クーンは、その画期的な書『科学革命の構造』(1962年)において、
科学上の新理論がパラダイムとなり、ほかの科学者によって認められ、
それぞれの研究に組み入れられるには30年を要することを明らかにしている。(P.122)
●1860年代にペレールの銀行が失敗した後、
(中略)
はるか遠くの東京の若者、
日本人として初めてヨーロッパの銀行をその目で見、
パリと、ロンドンのロンバード街で過ごしたことのある渋沢栄一だった。
彼はいわば日本型のユニバーサル・バンクを設立し日本経済の基礎をつくった。(P.125)
○スワンはエジソンと同時期に電球を開発した。
技術的にはむしろ彼の電球のほうが優れていた。
しかしエジソンは技術的なニーズを研究しただけではなく、
その後の戦略についても考えていた。
ガラス球、真空、密閉、フィラメントなどの研究に着手する前から
システム全体の構成を描いていた。
電力会社の電力に合った電球を考え、
利用者に電気を引く権利や、電球の流通システムまで構想した。
スワンは科学者として製品を生み出したが、エジソンは産業を生み出した。(P.134-135)
○成功したイノベーションは驚くほど単純である。
まったくのところ、イノベーションに対する最高の賛辞は、
「なぜ、自分には思いつかなかったか」である。(P.158)
○新しい事業に、担えるは��のない負担を負わせてはならない。
しかし、新しい事業を担当する人たちをしかるべき報酬によって動機づけなければならない。(P.193)
○失敗をほめる必要はなくとも、挑戦に罰を与えてはならない。(P.194)
●何千年も前から、あらゆる宗教の伝道師たちが肉欲に克つべきことを説いてきた。
ところがほとんど成功していない。
飢餓撲滅運動のリーダーは「現在の配給システムが到達しうる地域の子供たちの可能な限り多くが
発育不全にならないだけ食べれるようになれば、われわれの使命は終わる」などといおうものなら、
リーダーの地位を追われるだけである。
目標が最大化にあったのでは決して達成されることがない(P.211)
○新しい顧客を満足させるために新しい性能を加え、
さらに次の顧客を満足させるために次の性能を加える。
こうして単純な機器だったものを複雑きわまりないものにする。
機器の機能を最大化する。
その結果、その機器は誰も満足させられないものになる。
なぜならば、みなを満足させるということは誰も満足されられないということだからである。(P.275)
○ニッチ確保に成功した企業は、たえずその技術の向上につとめなければならないということである。
常に一歩せんじなければならない。
まさに自らの手によって自らを陳腐化していかなければならない。(P.289)
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(読書メモー読みながら考えたこと)
イノベーションは改革、変革とは違うもの。新しい機会を利用して顧客に求められる商品を創造すること。
顧客すら認識していないニーズを明らかにするというのは、まさにウォークマンでソニーがかつて行ったこと。それがイノベーションであり、そのイノベーションを利用したのがiPhoneだった。
ただしイノベーションにはリスクが伴う。成功した企業家はリスクを明らかにし最小にすることによって成功確率を上げている。リスクを減らすには、信頼性が高く確実性が高い「機会」を利用すること。
目の前に起こっている予期せぬ成功と予期せぬ失敗こそ、もっとも有益な情報源である。私たちは失敗は反省するが、それと同じくらい時間をかける価値があるのが、予期せぬ成功に潜んでいる機会を見出すこと。
しかし「予期せぬ」とは重い言葉でもある。ドラッカーは別の本で、予期せぬことは必ず起こる。そして予期せぬことに対応できるのは、予期できることに徹底的に準備したものだけである、と書いている。
だとすれば、予期せぬ機会をつかむためには、日常において徹底的に準備する必要があるということ。それが管理部門の役割かもしれない。
成長する企業においては、失敗の反省と、成功の反省とを実施するとともに、業務を管理する部門と、イノベーションを作り出す部門(トップマネジメントチーム)とを分けてそれぞれに地位と役割を与えることが重要。
自分の肝に命じたい言葉。
「自らの手によって自らを陳腐化していかなければならない」
この本を理解すること、実践することに時間を費やすことこそ、凡百のコンサルティングを受けたり、新しいノウハウ、メソッドを追い求めることより大きな価値を生み出すように思える。
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イノベーションとはなんなのか、どのような人物か企業家といえるのか、そんなことについて論じた本。僕たちは「イノベーション」とひとくくりにしてしまうけど、ドラッカーはイノベーションをいくつかのタイプに分けて、それぞれについて的確に論じている。企業家については、ニッチ市場の企業家について論じているのが印象的だった。ニッチ市場も決して楽ではないみたい。
ドラッカーの本は分かりやすい。それは例えが適切だからmだと思う。日本人でも「なるほどな」と思える。それが魅力のひとつだよね。
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ここに書いてあることだけを見ればイノベーションの機会をとらえることは簡単なことに思えてくる。しかし失敗例が示すようにイノベーションの機会を逃すこともまた簡単であり、イノベーションの機会をとらえようと常に意識していなければならない。想定外の成功、目的外の成功を拒否することなく受け入れることが重要であると繰り返し述べられていることから、それが特に重要なしてんであることは明らかである。しかし、それだけ繰り返されていることから、想定外の成功、目的外の成功を受け入れることが困難であることも分かる、イノベーションの機会を見逃さず受け入れるよう常に心がけることがイノベーションを成功させる秘訣であると感じた。
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ハイテクとかアイデアとか、賭けみたいなやつではなくて、地に足がついた、戦略的なイノベーションをしようという気持ちになる。
さっそく、先月の実績の、気になるところを検証したい。
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名著。だが、レベルの低い僕には難しかった。
実例もふんだんに挙げられているので、本来は読みやすいかもしれない。
第7章(人口構造の変化に着目する)が一番目を引いた部分。
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ドラッカー本は何年も前に「プロフェッショナルの条件」「マネジメント」(高校野球の方ではなく原著)を読んだ。あれらが参考書だとしたら本書は練習問題集という位置づけになる一冊だと思う。
体系的にまとめられているという点では前述の二冊の方が上なので、ドラッカーのとっかかりという事では本書ではなく前述の二冊を読んだ方が良いだろう。それらを読んだ上で、さらに深くドラッカー経営哲学を学ぶのなら本書は良い練習問題集になる。
本書の構成は一応の章立てはされているものの、ドラッカーの膨大な知識と経験から語られるケーススタディが随時差し込まれるのでスラスラ読むというにはかなり大変な一冊だと言える。もちろん、各ケーススタディをざっと読んで「ふーん」と言って次に進むのなら難しい事は無いのだろうけど、しっかりと自分の脳みそで反芻しながら読むとなるとかなり骨が折れるし時間もかかる一冊だと思う。そういった意味でパっと手に取って読む本とは思わないので評価3としておいた。既にドラッカー本をいくつか読み、実際に経営の立場にいる人であれば4か5と評価して良いのではないかと思う。
参考書となる二冊を読んでから大分間が空いてしまった事もあり、中々に読むのが億劫な一冊になってしまった。折を見てマネジメントとイノベーション辺りを読んでから再度本書を読みたいと思う。何しろ練習問題集なので実際の状況に迫るような記述も多く、しっかりと読みこむ事で大きな力となるのは間違いない。
しかし毎度ながらドラッカーの知識の奥深さ・幅広さには驚かされる、ドラッカー自身が言う様に視野を狭めず多くの事を学びたいと改めて思う一冊でした。
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最近再びハマっているドラッカー本。
イノベーションとマネジメントについて学ぶならってことで、
ドラッカー本を手に取りました。
相変わらず難しい内容が書いてあり、
全てを理解しきれていないとは思いますが、
当たり前ではあるが実践できていないこと、
イノベーションを実現するにあたって考えないといけないこと
を体系的に学ぶことが出来ます。
事例について多くページを割いているところも良かった。
ただ、難しい内容で事例が多いと眠くなってしまいます。。
「優れたマネジメントは、どこにいっても優れている」
と言われるようなマネジメントが出来るようになりたい。
【勉強になったこと】
・マネジメントが報酬を支払われているのは、
判断力に対してである。
マネジメントは、自らの過誤を認め受け入れる能力に
対しても報酬を支払われている。
・予期せぬ失敗に直面したときは、検討・分析の前に
まずは現場がどうなっているかを見聞きすることが重要。
何がどうなっているかも分からず検討・分析するのでは
全くもって意味が無い。
・ニーズに基づくイノベーションを実現する前提
①完結したプロセスについてのものである
②欠落した部分や欠陥が一箇所だけある
③目的が明確である
④目的達成に必要なものが明確である
⑤もっとよい方法があるはずとの認識が浸透している
特に⑤が無いと顧客に受け入れてもらえない。
・必要な知識のすべてが用意されない限り、
知識によるイノベーションは時期尚早であり、
失敗は必然である。
・知識によるイノベーションを実現しようとするときは、
失敗したときに分析することが効果的である。
分析することによって、欠落している知識を理解する。
・イノベーション3つの「べからず」
凝りすぎない、多角化しない、未来のために行わない
・イノベーションを成功させる3つの条件
集中する、強みを基盤とする、経済や社会を変える
・イノベーションに成功する者は保守的である。
かつ、機会志向である。
・企業家精神を組織内で当たり前のものにするには、
イノベーションの機会に気づく仕組みを作ることが大切。
例えば、報告書には問題・課題だけではなく、
期待や計画を上回った内容についても報告させる。
予期せぬ成功は、イノベーションの機会兆候である。
・優れたマネジメントとは、どこへ行っても優れた
マネジメントである。もちろん仕事の内容ややり方は違う。
だが、考え方や分析の仕方は同じである。
・ベンチャーが成功する4つの原則
①市場に焦点を合わせること
②財務上の見通し、特にキャッシュフローと資金について
計画をもつこと
③トップマネジメントのチームをそれが実際に必要となる
ずっと前から用意しておくこと
④創業��たる企業家自身が自らの役割、責任、位置づけ
について決断すること
特に④が難しいかもしれない。自分が起こした企業でも、
自分が必要ないと感じた場合は身を引く決断を迫られる
という意味だから。
・組織に共通する重要な活動は、
人のマネジメントと資金のマネジメント
・みんなを満足させる=誰も満足させられない
ということ。機能特化が好まれる。
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1.イノベーションの方法(機会)、2.イノベーションを創造する企業家としての精神の在り方、そして3.企業家としての戦略の三部構成。
イノベーションとは一握りの天才にしか成し得ないものではなく、平凡な人間にも実現できる…それを示さんがために、具体例を織り交ぜながら体系的かつ簡潔にまとめられたのが本書です。
これまでドラッカーの本は「マネジメント(エッセンシャル版)」、「経営者の条件」を読んでいますが、本書が一番のお気に入りです。
特に第一部「イノベーションの方法」。
イノベーションが生み出される機会は「予期せぬ成功と失敗」「ギャップ」「ニーズ」「産業構造の変化」「人口構造の変化」「認識の変化」「新しい知識」の7つに分類されるとしています。
最初の4つは産業や企業・組織の内部の事象で、残りの3つは産業や市場の外部に現れる機会。後者は外部に依存することもあり、信頼性・確実性は低くなりますが、イノベーションを実現できた時にはより革新的なものとなる可能性が高いでしょう。
第二部、第三部も巨大な示唆に富んでいます。
多くのイノベーション論が語られていますが、ほとんどはこの本が原点になっていると言っていいのではないでしょうか。
繰り返し何度も読むべき本だと思います。
※第一部「イノベーションの方法(7つの機会)」および第二部「企業家精神」の内容をロジックツリー形式に整理をし、それぞれ1枚のシートにまとめてみました。
個人利用に限定することを条件としますが、よろしければご覧ください。
7つの機会
http://yahoo.jp/box/N9tfra
企業家精神
http://yahoo.jp/box/hlMiA9
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避けては通れない古典。今日では色んな人が異口同音に語っていることのエッセンスが本書に散りばめられている。決して読み易くはないけれど、やはり読んでよかったと思う。