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ピンポイントで痛いところ突かれる。
心がぐらんぐらんしました。
「羽根」と「ささやかだけど、役にたつこと」が好き。
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彼は、翻訳家ではなくやはり作家だと思った。もはやカーヴァーの文体は残っておらず、どうしても村上春樹節が目に付いてしまう。私は彼の語り口調が好きではないので途中で読むのをやめてしまったが、村上春樹の作品として読むなら秀逸だと思う。
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2007年3月発行の本。
「ささやかだけれど役に立つこと」も含まれた第三短編集。もとは1983年発行。
好きな作品なのだが、記憶と違うので驚いてしまった…実際より甘く覚えていた…
「羽根」は仕事仲間の夫婦の所へ招かれて、しぶしぶ出かけ、ぎこちない食事をするが、素朴な家庭にある感銘も受けて刺激となる夫婦の様。
表題作は妻の古くからの友人である盲人の来訪に戸惑う夫が、たまたまテレビに出ていた大聖堂の話をするうちに…
高く評価されている名編。
作者は1938年、オレゴン生まれ。88年肺ガンで没。製材所勤務、病院の守衛、教科書編集などの仕事に携わりながら執筆。
研ぎ澄まされた文体で冷静に描かれる、市井の人の人生にのしかかってくるゆがみや絶望や奇妙な一こま。強靱な精神を感じさせる品格と慈悲にも似た味わい。
アメリカのチェーホフという名は当たっているでしょう。
序文を寄せているテス・ギャラガーは再婚した妻。
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「ささやかだけれど、役に立つこと」と「熱」と「大聖堂」がよかった。なんだろう、どこがどう良いのか自分でもつかめないけど、心にひっかるというか、自分でもわかってないような自分の心のどこかの部分が刺激されるような。
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レイモンド・カーヴァーは「大聖堂」が一番好きです。
まだ読んでいない話が沢山あるけど、
これがわたしにとってのレイモンド最高傑作に違いない。
そう思うのは勘だけどわたしはこの類の勘は大抵外さない。
となると、これから出会う話はそれ以下ということになるけど、
このまま読み勧めても絶対後悔しないと思う。
目を凝らし耳を済ませて、
輝いているところも、落ちるところも、
情けないところも全部触りたい。
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この本は短編集です。人間のどうしようもない負の側面を描きながらも最後には暖かい気持ちにさせてくれる短編集です。「列車」では、知らない人と一緒になり、聞きたくない話を聞いたり、それから他人の私生活をつい想像してしまったりするような内容です。そのほかにも、「ささやかだけれど、役に立つ事」や、「僕が電話をかけている場所」や「熱」や、「大聖堂」など、面白い作品ばかりでした。誰が勧めても間違いない本だと思うのでぜひ読んでみてください。
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短編集なんだけども、ほとんどの話が人生において結構ギリギリだよね?っていう状況を切り出してたんたんと描いてるような感じ。
気にいったのは「ささやかだけれど、役に立つこと」「熱」「大聖堂」「僕が電話をかけている場所」。かなりしんどい状況のなかにもほっとできる話があって、それが小さなことでもとても温かく感じる。
「注意深く」はあまり救いがないんだけど、なぜだか強烈に印象に残った。シャンパン朝から飲むのが普通になる感じとか、奥さんに言い訳考えてる頭ん中とか、私はアル中じゃないけど、ものすごく共感できる気がした。きっと今の私に何か通じるものがあるんだろう。
「保存されたもの」も結構好き。
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レイモンド・カーヴァーの小説は大好きで、いつも手元に置いて再読している。短編なので、ちょっとだけ時間があるときにソファーの上で一作品を読んだりする。
特に好きなところは、何にも起こらない平凡な日常を描いているところ。
平凡な日常の中で、人は日々を過ごし、それでもいろいろなことを考えているものだから。
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村上春樹の訳で読みました。
妻の友達をうちにご招待。
その友達は、目が見えない未亡人でした。
妻とその友達の会話が弾んでいる間もどうも馴染むことが出来ない主人公が、
妻が眠り、きまづい二人きりなった後で貴重な体験をします。
何気無く観ていたテレビ番組に写し出された大聖堂。
これをきっかけに、深い神秘的な気持を二人は共有します。
短い短編集の中のお話ですが、
主人公の固定概念がなくなる瞬間を凄く丁寧に描いていて、なんか心に染みちゃいました。
自分もまっさらな空白の中に大聖堂とはどういうものかというのを
芸術的に体験するような神秘的なラストでした。。
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この本も村上春樹によって詳しい解説が書かれている
レイモンドカーヴァーの本の中では一番好きかも
カーヴァーがアルコール依存症から完全に立ち直り二番目の妻テス・ギャラガーとの新しい生活が充実しておりかつ作家として円熟しているという充足感を感じる
悲しい話しもあるのだが落ち着いていて描写を読んでいる時も楽しい
同じ作家の作品を今回発表順に読んできたわけだけど
はっきりいってもう一度初期短編集を読むのはつらいから嫌だとおもった鋭すぎる痛みが胸に刺さるからだ
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[ 内容 ]
表題作に加え、「ぼくが電話をかけている場所」「ささやかだけれど、役にたつこと」ほか、一級の文学としての深みと品位をそなえた、粒ぞろいの名篇を収録。
成熟期の風格漂う、レイモンド・カーヴァー最高の短篇集。
ライブラリー版刊行にあたり全面改訳。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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ずるして春樹訳を読んでいました。
わたしの担当は"Presavation"だったけど、"Train"もなかなかおもしろくてすき。ふしぎな読了感。
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「ささやかだけれど、役にたつこと」と「炎-ファイアズ-」と「大聖堂」
どれを代表にするか迷いました。
カーヴァーほど、濃密なくせに隙のある短編を書く作家を他に知りません。
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自分は小説が苦手で、ほとんど読みません。ましてやこの著者であるレイモンド・カーヴァーさんのことも彼の他の作品の事もまったく知りません。
ですが、この本のタイトルになっている、「大聖堂」という物語は本当に大好きで、何度も読み返してしまいます。原書も持っています。もちろん(がんばって)読みましたw。
ストーリーは、少し昔の、ダイヤル電話の時代ぐらいのアメリカに住むある夫婦。奥さんの文通相手の盲目の男性が家に遊びにくるけどそれが気に食わない旦那。
余談かもしれませんが、三角関係の恋愛ものではなく、盲目の男性と旦那の物語です。
ネタバレになるので詳細は言えませんが、ラストシーンは何度読み返しても胸が熱くなります。
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2011.11.5読了。
「みんな、こういうことって他人の身にしか起こらないと思っているんだ」
表題作を含めて、ほんとうにおもしろかった。