投稿元:
レビューを見る
同一書籍に四件の取り寄せ依頼。ところが連絡を入れると、四人が四人ともそんな注文はした覚えがないと…。「ファンの正体を見破れる店員のいる店でサイン会を開きたい」―若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げた成風堂だが…。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかりものの書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト・多絵のコンビが、書店に持ち込まれる様々な謎に取り組んでいく。短編五本を収録した本格書店ミステリ、好評シリーズ第三弾。 (「Book」データベース)
「取り寄せトラップ」
「君と語る永遠」
「バイト金森くんの告白」
「サイン会はいかが?」
「ヤギさんの忘れもの」の5話です。
やっぱり短編は面白いな
一番好きなのは「君と語る永遠」
ほんのりと優しい、そしてちょっと切ない。
一生懸命に広辞苑を持とうとしている姿を想像して、胸がキュンとなりました。
私は本を読むのが好きですが、本屋さんにいる時間もとても好き。
読まずに貯まってしまってる本を横目に見ながら、また本を買ってしまう。
本を買うって一番楽しい買い物かも
また、学生の頃本屋でバイトもしていたので、杏子や多絵の本屋に対する気持ちもちょっとばかりわかるんです。
推理だけでなく、この本を読んでいるだけで、本屋さんにいるような気持ちになる。
二度美味しい本ですね
成風堂書店シリーズは今のところこれまでかな。
早く新しいが読みたいです。楽しみにして待っていようと思います
投稿元:
レビューを見る
成風堂シリーズ。本屋の裏側が分かり、やっぱり「本屋好き」にはたまらないシリーズです。今回の装丁もちょっと楽しいですね。
お気に入りは表題作。これが一番ミステリ的だったかな、という印象。暗号だの密室だの、ミステリ要素がてんこもり! ついでといってはなんですが、サイン会にまつわる本屋さんの苦労、ってのもよーく分かりましたよ。
投稿元:
レビューを見る
本屋さん探偵シリーズの続編。
あっという間に読了。
この題材は、やっぱり短編の方がいい感じ。
「君と語る永遠」がほろりと来た。
投稿元:
レビューを見る
シリーズ物の第3弾だったんですね。
この本から読んでしまいましたが、前の2冊と殆ど関連していないので大丈夫でした。
本屋さんの内情が書かれていて「ほーー、本屋さんってこんな感じなのね」と…
次回、本屋やさんに行くときには色々と見てみようと思ったのでした。
タイトルにある「サイン会はいかが?」
日常でも本人は何でも無いと思っていることでも回りの人や他の人はそうでもない事も多いのかも?
と考えさせられてしまいました。
投稿元:
レビューを見る
一番好きなのは「ヤギさんの忘れもの」です。何だか心がほわんと温かくなりました。「君と語る永遠」は内容も然ることながら、タイトルがすごく素敵。「サイン会はいかが?」では、サイン会が催される様子を書店側から見られて、面白かったです。書店の裏側を覗けるのって、やっぱり楽しい!物語の舞台は成風堂書店に限りますなぁ。
ただ、残念なところもあります。前作でも思ったことなのですが、多絵ちゃんの推理が…。引っ張り過ぎで、読んでいるとすごくイライラしてしまいます…。前作の長編「晩夏に捧ぐ 成風堂書店事件メモ」に比べると、今作は短編なので、その分イライラ感も多少は緩和されるものの、それでもイライラしてしまう自分がいました。もう少しスラッとした推理をしてくれると、読者としてはありがたいんだけれどな。あ、あとヒロちゃんにも、もっと登場して欲しいです(笑)
投稿元:
レビューを見る
本屋の雑学がたっぷり入った本屋好きにはたまらない1冊。
もちろん日常のミステリ好きにも薦めたい一品です。
ただ多恵ちゃんのなかなか答えを言ってくれないもどかしさが、杏子さん同様にちょっと「もーーー!!!」となってしまう気はします・・・。
投稿元:
レビューを見る
感想はブログにて。
http://croco.blog14.fc2.com/blog-entry-40.html
投稿元:
レビューを見る
前回の短編集より面白かった!
ただ、なんだろう、なぜかキャラが好きになれないこのシリーズ、どうしてだ。
投稿元:
レビューを見る
このシリーズの中で一番いいな、と思った。ミステリーの部分も楽しめたが、本屋の仕事は大変そうで、そういった所が読んでいて楽しい。最近は、やたらプレゼントつきの雑誌が流行っているが、あの山積みされた雑誌をみるたび、本屋さんの苦労を感じるようになった。
投稿元:
レビューを見る
駅ビル内の書店を舞台にした短編推理小説、第3弾。「配達あかずきん」が面白かったのでこちらも。「取り寄せトラップ」「君と語る永遠」「バイト金森くんの告白」「サイン会はいかが?」「ヤギさんの忘れもの」。「ヤギさんの忘れもの」が特によかったかな。感じのよい店員さんって、いますよね。1話が程よい長さで、あまり時間がないときでも読めます。自分も推理しながら読む、という楽しみは少ないので、ミステリーとしては物足りない。しかしふと手に取りたくなる作品です。
投稿元:
レビューを見る
本屋さんで起こる事件を、アルバイトの女子大生である多恵ちゃんが解決していくミステリー。
とはいっても、本格的ミステリーではなく、何気ない日常のちょっとした謎解きが、心温まる感じで描かれている。
端から見ればたいしたことなくても、当人にとっては重大なことが結構ある。
そこをコミカルに、暖かく謎解きが進む。
それにしても多恵ちゃんがかわいい。
のんびりしていて頑固で、論理的で不器用。
このキャラクターが謎を完璧に解くからこそ面白い。
不器用でもいいじゃないか。
投稿元:
レビューを見る
前作から若干違和感を感じていたけれど、この本で決定的。
杏子はさんざん多絵を利用しているのに(悪くいえば)、
解決がすぐにされないと蹴飛ばしてやろうとか、あまりに短気すぎる。
もっと大事にしてほしい。どこかバイトなんだからという軽い見方が
見え隠れするのに、嫌気がさしてしまった。
杏子がいなければ、いい作品かも。店長だって結構味がある。
もう、次の作品は読まずに返却予定。
投稿元:
レビューを見る
書店を舞台にした話。
本好き、書店好きなので、ワクワクしながら読んだ。
書店の仕事はかなりの重労働みたい。が、1度くらい経験してみたいものだ。
シリーズ作品のようなので、機会があれば『配達あかずきん』、『晩夏に捧ぐ』も読んでみたい。
投稿元:
レビューを見る
「配達あかずきん」「晩夏に捧ぐ」、そして今作を一気に読んでみて…、かなり満腹だ(苦笑)。飽きたわけでもなく、嫌いになったわけでもないのに、なかなか読み進められなかった。
取り寄せトラップ
同一書籍に四件の取り寄せ依頼があり、連絡を入れると四人が四人ともそんな注文はした覚えがないと言われる。実害が無かったため、気を取り直して仕事に戻ると、後日、またしても同じ四人から同一書籍の予約が…。
トップバッターには相応しい内容だが、少し切れ味不足な感じがした。トリックや事件背景などは面白かったが、最後の展開が曖昧に終った気がするのだ。確かにどんな結果が出たにせよ、客のプライベートではあるから、仕方ないのかもしれないが。Aさんが誰でBさんが誰なのか、私としては知りたかった。ちょっと残念。
君と語る永遠
ある日、小学生の社会科見学グループが成風堂にやってくる。その中にグループから離れ、一人で高い棚にある広辞苑を取ろうとしていた男の子がいた。直撃しそうになった男の子を庇う杏子だったが、それをきっかけに男の子は幾度も成風堂へ訪れるようになり…。
時々、杏子の様子を見ていて、少し自己中だったり、思い込みが激しいんじゃないかと疑うシーンがある。しっかり者だが、少しそそっかしいような印象がある。しかし、この話では男の子に向けられた「疑いの目」をきっぱり否定し、頼もしい一面を見せた。ラストの男の子との会話でも、男の子に対する杏子の愛情が感じられ、心温まった。
この話の中心は、まだ小学生の男の子の本に纏わる思い出だ。私も思い出はあるが、この話のような大切な思い出というのは、なかなか無いものだと思う。単なるちょっとしたきっかけだろうが、そのモノ自体はかけがえのないものなのだ。しかもそれが本なのだから、私もなんだか嬉しくなった。しっかりとした形として残るモノが思い出になるというのは、とても良いことだと思う。ネタばらしになるので詳しく言えないのが残念だが、この短編集の中で一番オススメな話だ。
バイト金森くんの告白
新人歓迎会と称した飲み会の席で、バイトの金森くんがいきなり「成風堂で恋をした」と告白を始めた。周りの好奇心に押され、詳しい内容を語り出すのだが…。
この短編集の中で一番平和でほのぼのとした話だ。本編のミステリというよりは、番外編的な内容だ。しかし、書店業務の日常風景が詳細に描かれていて、その中からひょっこり手品のタネのようなものが出てくるのは、さりげなく大胆で、面白い。
そして、私のツボだったのは多絵ちゃんの心の不器用さだ(笑)。いつも通り絡まっている糸をスルリと解いたのに、当の金森くんの心情が読み取れない。むしろ「怪しい」と憤怒してしまう。性別や年齢の差もあるのかもしれないが、いつも通りじゃない多絵の様子が面白かった。手先がかなり不器用だが、恋愛方面も同じなんだろうな~と思えて、微笑ましくもあった。多絵ちゃんの表情や仕草は本当に面白い、飽きさせない。
サイン会はいかが?
ある日、取次の藤永が成風堂にビッグニュース���持ってくる。それは、若手ミステリ作家のサイン会だった。しかし、それには条件があり、その作家の熱烈なファン「レッドリーフ」が誰なのか見破れる店員が必要だというのだ。そこで、多絵が謎解きをすることになり、従業員総出でサイン会の準備に取り掛かるのだが…。
感覚的にはクイズのようだった。「レッドリーフ」の可能性がある人物は、話が始まった時点で絞り込まれていたし、答えに関するネタはきちんと明かされていた。しかし、読者側は(私だけかもしれないが)、誰がその人なのかは全く分からないようになっている。多絵が明かすのはサイン会真っ最中で、その瞬間は本当にドキドキした。
話は少し逸れるが、作家という職業は大変なのだなと感じた。ラストの作家の語りは考えさせられた。作家の地位の大変さ・苦しさを垣間見た気がした。あれほど非凡であることを求められる職業も少ないだろうと思った。私たちが作品を通して持つ、作家に対する憧れや尊敬といった感情も、実は全て妄想にすぎないのかもしれない。そして、それを崩さない努力に、作家は日々追われているのかもしれない。
ヤギさんの忘れもの
成風堂常連の老人が、名取という店員を訪ねてくる。しかし、名取は数日前に引越しが理由で退職していた。老人はスナップ写真を見せることを約束していたという。老人は仕方なく帰ろうとするが、大切なスナップ写真が入った封筒を店に置き忘れてしまう。
一番短い話だが、これも良い。この店の店員と客の温かい関係が描かれ、最後に爽やかな風を運んでくる。ただ本を売るだけではなく、客と接し、相手に豊かな時間を過ごしてほしいという思いやりの姿勢が感じられた。こんな書店があったら本当に老人のように愛着が湧いてくるだろうと思った。書店のハシゴなんてしなくなってしまうだろう。
多絵と杏子を始め、各キャラの設定が相変わらず面白い。話の内容も後味がサッパリとして、切れ味も良い。しかし、シリーズ3作目としては、ちょっと刺激が足りなかった。間違いなく読み続けたい作家であり、シリーズであるのだが、今ひとつ…。
次回は、このシリーズとは関係ない作品で、舞台も書店ではないそうだ。どんな新しい世界を見せてくれるのか、とても楽しみだ。
投稿元:
レビューを見る
話自体は面白いんだけど、杏子さんが邪魔に思えてきます……。
多絵ちゃんに頼りまくって謎解きしてもらってるんだから、もっと彼女を大事にしてあげてほしい。
いじりやすいキャラとして位置付けがあるのかもしれないけれど。