紙の本
小説を書くための「軸」を教えてくれる一冊編集者にも!
2007/04/23 19:43
8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いえぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
非常に幅広いジャンルで作家として活躍し、インストラクターとしても、数多くの新人作家を育成してきた若桜木氏の、新ノウハウ本です。氏のこれまでの著書(ノウハウ本)とは異なり、カバーに今風のイラストが描かれていますが、実用性の高さについては変わりありません。扱いやすさを最大限に意識した「若桜木流」のシステムですので、読みながらでも、自身の創作活動に活かしていくことが可能です。
本書の最大の特徴は、小説を書くためのテクニックではなく、その「土台」を極めてシステマティックに分析し、ヒットするためのパターンを、キッチリと類型化したところにあります。ヒット作品に共通した「パターン」や「バリエーション」を見つけ出し、話の材料を膨らませるために、漫画などの、他メディアの作品を参考にすべしと言っている部分には、大変な説得力が感じられました。小説よりも、漫画やアニメ、ゲームに多く触れてきた層にとっては、このシステムはかなり使い勝手のいいものではないでしょうか(もちろん、小説も読む必要がある、と言及されていますが)。
世の中には、無数の作家入門・小説入門のための本がありますが、本書は、作家や作家志望者の技能に関係なく、もっとも最初に読むことができる一冊です。コアになっている、「パターン」と「バリエーション」についてのノウハウの部分だけでも、値段分の価値は充分にあると言えましょう。入門書全体の中でも、かなりのおススメ度を誇っているように思えました。
また、本書は、小説や漫画等の編集志望者にも役に立つでしょう。ヒットするためのシステムを分析し、本編に例示されているように、簡潔にあらすじやポイントをまとめることができれば、企画の成功に大いに役立つからです。現役の作家と編集者が参加したことで、両方の職業を志す人のために役立つ本が誕生しました。画期的な一冊と言えるでしょう。
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露骨でチープでわかり易すぎて買うまでもなかったかな?と思わせられる本。
ただ、今の自分には、下世話でもいいから教えて欲しい、という点が網羅されていて、深みはないが役に立つ気のする本。
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小説家としてやっていくためには「二作目」が書けて(ストーリーを作る力)、売れないとダメ(マーケティング)。
読む(のが好き)能力と、書く(のが好き)能力は違う。
小説家は大工さんと同じ、技術を磨いていけば成功する。
天才でないと自覚している人、小説家になると情熱を持ち続けられる人、毎日少しずつでも書き続けられる人がなれる。
パターンの反復こそが長寿の秘訣、個性的な話は売れない、おもしろいワンパターンは売れる。
パターン決め(ケーキ台、人が好む定番)→バリエーション決め(デコレーション、差別化・工夫)→あらすじ作り→執筆
歴史小説はストーリーがわかっているのに読みたい。作家の解釈がバリエーション。
内容が決まっている=読者に期待をさせるフック。(例:武蔵はいつどうやって佐々木小次郎と対決するか?)
得意なストーリーの「パターン」→「スタイル」→「ワールド」
「価値」は偶然生まれるものでなく、意識して生み出すもの
四つの黄金パターン
「主人公成長・破滅もの」
「旅もの」
「最初から英雄・天才もの」
「特殊なキャラ日常ひっかきまわしもの」 外見、性格、出自、職業、能力
話はシステマティックに作るべき、元ネタがあっても読者には分からない
バリエーションの四項目(例:桃太郎)
「超目的」勧善懲悪
「キャラ」桃太郎、おじいさんおばあさん、犬、猿、きじ、オニ
「ウリ」主人公が桃から生まれた、家来が動物
「世界観」中世日本
オリジナリティよりセンスが大事、バリエーションは熟考せよ!
スリルこそがエンターテイメントの神髄、物語には「ハラハラドキドキ」が絶対必要!、先が見えるのはOKだが過程は秘密。
あらすじは100〜300字で簡潔(ひとりよがりでない)、面白いもの。
作者の都合だけで「死闘」を設定しない。
すばらしいライバルは作品の財産。
読者を「あっ」と言わせる奇術を考える。
宿敵、雑魚敵を登場させ、主人公に次々と試練と成長。
敵の立場を考え、「敵にとってベストの手段」を選ぶ。
お話の作り方さえ分かれば、小説作法書は不要。
書けない人への訓練法
1毎日ピーナッツを一粒食べる
2ブログか日記を一日三行ずつつける
3毎日少しずつ、好きな作家の文章を書き写す
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全体的に読みやすい作りになっているため、超初心者の入門書としてはオススメだと思う。しかし、あくまでも「ストーリーの作り方」について記してあるだけなので、書き方自体は他の本を読む必要がある。
スラスラ読めてしまうので、買うよりは図書館で読むくらいが丁度いいのかもしれません。
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小説の書き方をごくごくやさしく
噛み砕いて解説した初心者向けの一冊。
文字も大きめで1時間もあればサラッと読めてしまう。
非常に基本的な部分の解説に終始しているので
小説の書き方を知るため、最初に読むにはいいかも。
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小説家を目指してる人は是非読んで欲しい。小説を書くのも、世の中に数在る仕事のうちのひとつ、だということがよく分かる。要は、マジで書き方が載ってるぞーー!って、話。
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マンガという媒体を通して、わかりやすくお話の作り方を説明してくれます。
商業化されたマンガという作品は、多くの人に売れるように極めて効率的かつ受ける内容を詰め込んでいる。
お話はパターン作り。
小説だけではなく、作品に携わる人全般の参考になる内容です。