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祖母、母、姉、そして自分。それぞれが業の深い人生を生きている。
主人公であり、物語の視点である水穂。四人の女性の中(他の女性も含めてでも)で最も決断力も自信も無いように見える彼女。
大概物語の視点となる女性は好意的な雰囲気で守られているような気がするけれど、水穂の場合その優柔不断さや根底に潜む、誰もが持つような意地の悪さや弱さがはっきりと描かれていて、不思議な気持ちになった。
「ミルキー」などとは違う意味で、女の嫌な部分が描かれていると思う。そして、これもまた真実だ。
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読む人によって、受ける印象って違うものだけど、僕にとっては中心の主人公の「水穂」の気持ちは、よくわかるなぁ。
自分の、姉に対する気持ちや、母親や祖母に対してのいろいろな気持ちの変化の中での、どうしようもない葛藤や不快感、どうしても相手に振り回されてしまう、自分への苛立ちなど。
おばあちゃんを亡くしたあとの、気持ちの変化が楽しみです。
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恋人と別れたばかりの水穂は、祖母の徳子と地方都市で二人で暮らしをしている。彼女の家族は、他に母と姉。離婚後、恋に生きる母・伊沙子は恋人を追って伊豆へ。姉の加穂は東京で、今は夫と別居中だ。女だけの四人家族の人生模様と恋愛観を、札幌の式の流れにのせて描く、大河長編。読み始めたら止まらない、藤堂流感動人間ドラマの真骨頂!(裏表紙より)
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祖母と一緒に住んでいる三十歳のフリーイラストレーターの水穂が、母の恋愛、姉の離婚、祖母の死に直面しながら北海道で暮らしていく、淡々とというか、だらだらと描いた小説だった。
でも祖母を亡くしてからの水穂のやる気の無さ。これはひょっとしたら自分が母を無くしたらこうなってしまうのでは?と思った。おばあちゃんロスを仕事まにまで影響を及ぼしてしまうのはどうかと思う。
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札幌で離婚した祖母のもと、伊豆で暮らす離婚した母と東京に住む既婚の姉にはさまれ、妹の水穂の主観を軸に、母の再婚から始まる物語。
家族といえど価値観が各々違って意見があって、それぞれの考えに違和感があったり共感できたり、どんどんはまりすぐ下巻も読みたくなる。