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紙の本
下読み委員の事情を考慮した上での読んでもらうためのコツを記した実戦的な指南書 ただちょっと読みにくいかも
2007/08/01 08:17
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いえぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
若桜木氏は、小説家としてもさることながら、作家を養成するインストラクターとしても名声を博している方ですが、最近では、電子メールを介しての添削講座をスタートさせ、受講生が大手の小説賞に入賞するなど、オンライン指導でも多大な実績を挙げています。
本書は、そんな若桜木氏が、メール添削塾の受講生たちと、座談会形式で話を進めつつ、創作上のアドバイスを提示していくという構成になっています。位置づけには、「マンガを読んで小説家になろう」で示された「企画」と、「プロ作家養成塾」などで示されている「実作」の橋渡しとなるプロットについての言及が中心で、「何を書くか、おおまかなところではわかっているのに、書いているうちに焦点がぼやけてしまう」という方や、「文章力は上がっているはずなのに、周囲からの評価に結び付いていかない」と悩まれている方に、特におススメできる内容になっています。また、忙しい下読み審査員の立場を配慮した上で、どうすれば読んでもらいやすい原稿に仕上げることができるか、といった、実際の創作にあたっての技術的なアドバイスもしっかりしています。読者を引き込むような話を書きたい、と考えている方にとって、本書は強い助けになってくれるかも知れません。
ただ、いくつかの問題点が無いわけではありません。座談会形式で書かれているため、どうしても話し言葉で、なおかつ、「実際に会話している感じ」が展開されてしまっていることが、まとめるべき要点をぼかしていると言えます。若桜木氏の指南本の持ち味である明快さが、薄れているのは、残念ながら否めないような気がします。また、本書で紹介されているプロットの多くが、予選落ちをしたものである上、改善されたものが完成された形で提示されていないことも、残念なポイントです。欲を言えば、提示例を半分にしてでも、改善されたプロットと、若桜木氏自身、あるいは門下生が、商業出版させた作品のプロットを見せて欲しかったというのが、正直な感想です。
大変有用な本なだけに、巻末で言及されている「上級編」に、更なる期待を寄せてしまうのも事実です。よりスタイリッシュに洗練された続編が待たれるところですね。
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