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等身大の、若くはない女性たちの姿が描かれている。冴えない日常は冴えない気分のときに読むものじゃない。
〈収録作品〉
ランドセル
灰皿
木蓮
影
しずく
シャワーキャップ
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幸せだけど何となく寂しかったり、楽しいけどちょっと無理したり。
そんな感じがすごくよかったです。
好きなとこ
母の「大丈夫」を聞くと、結局私は、いつだって大丈夫なのだ。
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純粋に感動した。
特にタイトルの「しずく」。
途中で結末が見えるけど、予想を越えての感動で、嬉しかった。やっぱり西加奈子さんの表現はいい。ふざけているようだけど、かなり心暖まります。
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短編集。
「木蓮」が好み。
好きな男に気に入られようと男の子供(女の子)の面倒を見ることに。
子供嫌いなのにそこまでするかね? と思って読み進めると、結局ガマンできず言いたいことを言い始める。
そうそう、そうでなくっちゃ♪ と自分もスッキリ。
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『シャワーキャップ』がいちばん良かったかな。
『しずく』は少し出来すぎかな。ストーリーじゃなくて設定が。
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荒いな、とおもった。あと2007年発行というたった3年前の本なのに古い、感覚が。そんでダサい。このべたっとした関西弁とか、女の独白とかが、この人独自というよりも、自意識上等、な少し前の時代を感じさせる。
それほど短編というのはむずかしいのだろうか。けずるところとのこすところも雑だなとおもう。いちばんはじめの女ふたりのロサンゼルス旅行も、ぶつぎりで、もっとかかないかんところあるやろーともおもったが二人ともの愚痴話にいりくまずに二人のすごしてきた時間や、ちょっとだけ触れ合ったようすをかけるのはいいことだなとおもう部分もある
それから、この本のために書き下ろしたという「しずく」という猫2匹を擬人化した話が信じられないくらいひどかった。だいたい猫を主人公にかこうなんて本当に「使い古された」という言葉がぴったりの表現だとおもうし、「なんとなくいい話やろ」という自意識の部分におさまってしまうところもあるなあとおもって読んでいた。ただチャレンジなんだなあ、とおもって読んでいたけど、大の大人でしかも自分もほんを書くってなったときにセレクトするのがそこかというのは本人としてはどういう気持ちだろう。
おかあさんの話はあたたかいきもちにつながれる部分もあったけれど、なんとなく全体的に自意識過剰気味の人たちがちょっと苦手。がんばって生きすぎてて、わたしなぞ楽に暮らしすぎていてごめんね、と少しおもう。
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ジャケ読みしたところ、当たり。最近は子育て本ばからで小説に興味がなかったが、楽しく読んだ。
表題のしずくはネコの視点から描かれた夫婦の話。童話のようなあたたかさがあり、美しい。シャワーキャップは、お母さんの「おかあさん幸せ!」発言で泣きそうになってしまった。
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短編集。最後になんだかあったかくなる
不思議な感じ。
「灰皿」とか内容がかなり衝撃的だったけどなんだか
ほっとした。
全部面白かった。
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短編集。表題作の「しずく」が一番好きです。猫視点で描いているのが面白い。2匹のやりとりが可愛くて優しい雰囲気だけど、最後2人が別れるところは切なかった。語りが猫じゃなかったらこの良さは出なかったんだろうな。
「木蓮」に出てきた「子どもは大人が思っている以上に大人で、そして、大人が思っている以上に幼く、弱い。」に共感。
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短編集。
凄く読みやすい。
けと私泣きかけたから電車とかでは注意。
一青窈が表題作「しずく」を朗読してたの聞いて割と良かったから読んでみた。
西加奈子の本って大抵関西弁やからか関係ないんか、涙腺刺激率が高い。
お母さんの
「早よう産まれて来てなあ」
は私もやる。決めた。
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会話や独白のテンポ、リズムがとてもよい。いろいろな女性を登場人物とした短編集。ひとのもろさや弱さと、希望を絶妙に描いていると思い、あーそうそうと引きずり込まれる。とくに猫の会話をはさんだ表題「しずく」はPV的ショートフィルムを観ているような感覚。
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2匹の猫と、その飼い主である恋人たちの物語。ふくふくと温かくて、時々透明で。
愛することは、やっぱりかなしいのだった。
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■うん、おんなだけの短編。出てくるひとみんな突拍子もなくて、西加奈子っぽい。珍しいところで、おばあちゃんが主人公の「灰皿」が印象的かな。小説家の女の子がまた突拍子もないひとだったな。
程よく30才とか、結婚も目先にはあるかもしれないけど自分がつかめそうかっていうとそうじゃない、恋人の子供の面倒おしつけられる人とか、これから同棲するのに女の人と歩いているところみるとかちょっとそのイタさがわかっちゃう年齢にもなったなぁと思うw
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再読です。以前読んだのを忘れて、図書館で借りちゃった。つまりはそれだけ印象薄いということなのでしょうが・・・前に読んだ時よりも心に残りました。夫に先立たれた老婦人と若い小説家の交流を描いた「灰皿」恋人に疑いを持つ女性が天真爛漫な母をうらやむ「シャワーキャップ」の2編が好きです。
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相変わらず、好きな文章だなぁ。
短編集なので、1つ1つ薄く切り取られた感があって、もうちょい読みたいというのが率直な感想。
けれど一貫して言っていることは
「まあいろいろあるけれど、そのままでいいんじゃない?」
以下引用
『「子供には分からない」なんてこと、大人しか思っていない。』(木蓮)
『ありのままの私なんて、知らない。今この地面に足をつけている、この足こそが私のものだし、他の何者にだって、変わることは出来ない。変わりたい、と思っている、自分がいるだけだ。』(影)
『結局私は、いつだって大丈夫なのだ。山手線が一周するように、はは、私は、大丈夫だ。』(シャワーキャップ)
最後の『シャワーキャップ』が圧倒的に良かったなあ