投稿元:
レビューを見る
ろう者に薦められて購入。DEAF−TVで購読していたものと同じだが、内容を分類した状態で、改めて読むと、手話講習会で、講師の先生が言っていたことと同じものが多々ある。バイリンガル・バイカルチュラルろう教育というものがよくわかる。
投稿元:
レビューを見る
ろう文化宣言の張本人であるだけに、主張が明確かつ筋道が通っていて、読んでいてうなってしまいます。
「その人が手話だと思ったら何でも手話だ」という某連盟の立場にも食って掛かるような勢いと、その説得力がすごい。改めて、木村さんのカリスマ性を感じます。
ろう者は確かに数ではマイノリティだし、社会ではストレンジャーとして扱われてしまうけれでも、だからこそろう独自の文化を大事にしていかなければいけないんだな、と痛感させられました。
自分も、もっと手話に対して明確な立場をとれるようにならなければ。
投稿元:
レビューを見る
これから手話を学ぼうと思い、ろう文化を知るために読んだ。
かなり本音で書かれており、手話は単に日本語を手で表しているものではないことがわかった。
用法、慣用句など、日本語とは違うのだ。
ろう文化を知るためには良書。
投稿元:
レビューを見る
ろう文化と聴者の文化が交わる場所に身を置く著者が
日常生活で気づいたことをつづったエッセイ。
知識として、日本手話は一つの自然言語である、ろう文化は一つの文化であるという発想を理解したつもりでも、それが実際には、どういう摩擦や驚きにつながるのかは想像がつきにくいだろう。
それが、この本の一つ一つのエピソードで具現化され、
目からうろこの体験ができる。
言語学、言語習得、異文化理解に興味を持つ人にとっても
おもしろい一冊。
投稿元:
レビューを見る
日本手話なんて知らなかった。でも確かに、書き言葉をそのまま手話として習うのが最善だなんて誰が決めた?
あと、ろう者の方のカラオケ「聞いて」みたい・・・
投稿元:
レビューを見る
DVDと共に読んだ。
手話は言語であると言われるようになってきた。
今後は手話を勉強しようと思う健聴者が多く出てくるだろう。
そのときにろう者と健聴者の文化の違い、
あるいは生活習慣の違いなど知っておいたほうが良いだろうと思われる。
投稿元:
レビューを見る
『デフ・ヴォイス』の登場人物(先生)のモデルが木村晴美さん、と書いてあったので、さっそく読んでみました。前回読んだ『手話でいこう』と同じく、読み進むほど「自分、わかってないわ~……」と、くじけそうになりました。バシバシ打たれて、半歩くらい「ろう文化」の理解に近づいたでしょうか。この本の続編や、紹介されていた本など、さらに読みたいものが増えました。が、本ばかりでなく、人にもぶつかって(打たれて)行かねば!
こちらの本、図書館にリクエストしたら新しく購入して下さいました。感謝。
投稿元:
レビューを見る
シリーズとして3冊出ているのですね。
「ろうの両親から生まれ育ったろう者。」の著者のメルマガを集めて再構成した一冊。
正直、さくさくと読むというより、「読むぞ」と気合を入れて読んだ感じ。前半がやや固い印象。
今までの自分の(聴者的な)手話に対する認識を改められただけでも貴重な一冊でした。多分、自分の中では今まで「日本手話を第一言語とする文化」を頭では理解していても実感では日本語ありきで、手話は日本語に付随するもの、という認識があったのだと思います。以下、目が留まった箇所の羅列。って引用になっちゃったな。
*ろう者は「合理優先」の文化、聴者は「場・関係優先」の文化
*手話に声をつけて話せば、その場にいるろう者も手話の分らない聴者も、同時に分ることができるというのは「幻想」でしかない。
*手話の語源にこだわる聴者は、手話が日本語に付随するもの、という感覚があるからか。語源に依存した手話学習は×
*ろう者の会話では、イエス・ノー疑問文で何かを聞かれたら、必ずイエスかノーで答え、相手の反応を見てから発話を続けるかどうかを決める。
*日本手話には「目が高い」と「目が安い」の慣用句がある
*腕を組む、という行為の意味基準の違い
*フリクショナル・ムービー(見ていて何か不快を感じさせる映画)~「オレンジデイズ」、「愛しているといってくれ」
続編も読みたい。
投稿元:
レビューを見る
「日本手話」と「日本語対応手話」はどういう違いがあるの? という疑問を抱いたところに目にして手に取った本。
読んでみた結果、日本手話と日本語対応手話の違いだけでなく、日本手話と日本語が根本的に別の言語であることや、必然的に存在する文化の違い、にも関わらずその違いが認識されづらい事から生じている齟齬など、日本社会を生きるろう者の方の視点がわかり興味深かった。
手話を学んだことがなく、聴者であり、これまでにろう者の方との関わりもなかった、という人間(私)にとっては想像以上に異文化なので、読むと視点が広がると思う。
ただ、ひとりの聴者としてこの本を読むにあたり、大前提として、著者の方はひとりの日本社会のなかで生活されているろう者であり、この方の意見がろう者全体の総意であると読み取れるわけではない。という認識は持っておいた方がよいと思う。個人的に著者の方以外のろう者の方のご意見もうかがいたいなと感じる部分もあった。
その上で自分は、手話は日本語とは根本的に異なる言語であるにも関わらず、あたかも日本語の文字の代わりに身振りをあてはめたバージョン違い言語(?)みたいな認識をされてしまっていることがある、という社会の実情になんとも言えない気分になってしまった。言語が異なると必然とその背景文化も異なるのだけれど、その部分にも理解が追いついていないのか、著者の方が体験されたコミュニケーションの齟齬やネイティヴの手話話者に対する視線には、ひどいなあ…と感じてしまうものがしばしばある。自分がもしろう者の方や手話話者と関わる機会があれば、その際はこのようなことのないよう心がけたい。
刊行時期が古く、元になったメルマガの発行時期はさらに以前とのことなので、今はもう少し社会の状況も変わっているのだと期待したい…のだけれど、どうなんだろう。
折良く先日のオリンピック閉会式にてろう者の手話通訳つきの放送がされたという話題を目にしたので、個人の方のツイートの引用で恐縮だけれど、わかりやすくまとめられていたツリーのURLを記載しておく。
https://twitter.com/c_ssk/status/1424584101319774208