紙の本
「もったいない」の思想から生まれたのが割り箸
2010/11/17 18:15
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MtVictory - この投稿者のレビュー一覧を見る
割り箸を使うことは森林破壊につながるとか、「マイ箸」持参で森林保護を、という主張に違和感を感じた著者。そうした主張が事実かどうか十分に確認もせず、他人に強制したり勧めないでくれと、自称エコロジストの独善を斬り捨てている。
割り箸の使い捨ては「もったいない」という論理からも割り箸排除意識が持たれていることもあるようだ。しかし塗り箸であっても洗浄、消毒には手間とコストがかかるし、洗剤による水の汚染など環境負荷も発生することを忘れてはならない。割り箸は衛生的でゴミとして捨てれば、焼却炉の燃料にもなる。「マイ箸」持参もいいが、洗わずに持ち帰るとすれば逆に不衛生だ。最近は割り箸を出さない外食店もあるようだが、環境意識が高いところをアピールできるメリットくらいしかない。
割り箸はそもそも「もったいない」という発想から生まれたことを第2章では説明している。切った木をすみからすみまで使い切り、無駄にしたくない、という先人の知恵から生まれたのが割り箸なのだ。丸太をまるまる全部割り箸にしているわけではない。建材などにした後の残り、端材と言われるものから作っているのだ。しかし、割り箸を中国からの輸入に依存している現在、その割り箸が端材だけから作られているかどうかは保証できない。割り箸にするためだけに大量の木が切られているとしたら、それは環境破壊と言われても仕方がない。が、中国もそんな馬鹿なことはしない。中国は世界一の木材輸入国だそうで、そんな状況で木をまるまる割り箸にするはずがない。
本書では割り箸の歴史や、いまやほとんどを中国から輸入している現状や、日本の森林事情、林業と環境問題などについても考えている。
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かねがね、割り箸がもったいない、という環境問題通な感じの方々の話はおかしいと思っていた。端材を利用しているのにもったいないはないだろう。逆だろう。この本は割り箸という存在についてきちんと調べて書かれた稀有な存在だと言える。日本の割り箸の歴史、製造法、輸入割り箸の歴史、森林の世界的な現状、となかなか大げさな部分も含め面白い。まさに重箱のすみを突いての環境論議はいい加減やめてほしいものだが、この著者はそういうところにきっちり理屈でやめなさい、と言っている。なぜか環境問題はすみっこ突きが中心になる。要注意だといつも思う。
この本は著者の割り箸に対する熱さが基本になっている。日本の割り箸業者よ頑張ってくれ、というエールが聞こえてくる。多分日本にはこういう仕事がたくさん埋もれつつあるんだろうなと思った。
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もったいない、とも、もったいなくない、とも断言できない問題なのですね。そのうち割り箸が無料が当たり前ではなくなるかも、とは思わせる。
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環境問題を語るときに多く出てくる例として割り箸がある。本当に割り箸は環境負荷が高いのか、その疑問を追及していくところから始まっている。
割り箸と塗り箸、それぞれの環境負荷についての記載も面白いが、何よりも箸というものに対して著者が徹底的に調べている点がとてもよい。
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本当に割り箸ってもったいないの??
割り箸の使用は森林破壊ではありません。
割り箸が自分達に届くまでをきちんと見ていくと本当の問題がわかります。
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マイ箸はいいもんとばかり思ってたよ。
でも、よくよく考えたらあたし割り箸大好きっ子だったわ。
割り箸の使い方を考えましょ。
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この著者、相当『割り箸』に思い入れがあるようです。
この本は割り箸の種類から製造工程、生産地、更に歴史にまで言及し
ています。割り箸の雑学本としても読めるかもしれません。そういえ
ばこれまで何気なく使っていた割り箸ですが、こんなに種類があると
いうのは驚きました。代表的なもので8種類が紹介されています。
内容的には同じような事が何度もくりかえされていて後半はいまひと
つ、の感がありました。
大きく自分なりに整理すると、
1)森林破壊の槍玉に挙げられている割り箸は本当に悪者か?
2)産業としての割り箸
3)割り箸廃絶論の矛盾
の三つの視点がメインのテーマのようです。
僕自身は割り箸擁護論者でも廃絶論者でもありませんでしたが、同僚
には割り箸を使わないといって『箸』を持ち歩いている人もいます。
なんだかそういう行為に違和感を覚えてましたが、この本を読んで少
しは自分の考えで自分の行動を選択する事ができるような気がしてま
す。とはいえこの本、ちょっと説得力に欠けるというか…統計情報が
不足していて、その点がちょっと弱いかな、と。
ところで、この書籍のサブタイトルにもなっている
「〜食卓から見た森林問題〜」
ですが、結論から言えば割り箸は基本的には他の製品を作る過程で生
じた端材(つまり余った部分ね)を使っているので割り箸をやめたか
らといって森林を伐採するのは止められずむしろ、割り箸にできる部
分を捨ててしまうという「ムダ」を助長することになる。更に何度も
使える塗り箸は、家庭ならともかく飲食店では洗浄などの新たな労働
(つまりはコストね)が加わるだけでなく殺菌消毒などで更に水や洗
剤などの資源を浪費することになりかねない。その点割り箸は衛生的
で、ゴミは増えるもののゴミの焼却には燃焼の一助となるという。
結論として『割り箸は環境にやさしい』ということになるようです。
加えて森を守るということはどういうことか、という点に関しても最
後に触れられています。
この結論は私の感じる限り矛盾もなく非常に受け入れやすいと思うの
ですがいかがでしょうか?
お急ぎの方は最終章でもある第6章『割り箸から読み解く環境問題』
だけでもよろしいかと。
前回の『なぜ環境問題はウソがまかり通るのか』と今回の『割り箸は
もったいない?』の視点はかなり違いますが同じ事を言っている部分
が非常に多いように見受けられます。
一見正しそうに見える行為も、冷静に見てみると、まったく意味を成
さないばかりかまったくその目的と逆行した結果を生み出している事
が少なくないようです。
目的とそれを実現するためのプロセス、そしてそれが生み出す効果を
冷静に見極めなくてはならないと感じます。決して目先の事象にとら
われることなく全体的に物事を捉えるのが大切ですね。
こうしてみてみるとまことしやかに言われていることの実に怪しいこ
との多いことか。やはりこの世は声の大きい人が勝つんでしょうかねぇ…
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「割り箸が森林を破壊する」という言説がまかり通る日本。その論拠は「使い捨てだから」だという。でも、本当に割り箸は環境破壊の元凶なのだろうか?森を守る割り箸の役割に光を当て、自称エコロジストの独善的な論理を検証する。最も身近な木材から、中国の森林問題やヨーロッパの木材生産、はたまた日本の森と林業の未来について考える。
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ひとつの事柄は、ひとつの答えで片付けられるものって、
本当にないのですね。
私は、マイ箸派ですが、、、
多方面から自分の行っていることの意味を考える意味で、
必要な逆サイドの意見の本だと思いました。
これ!!っと思っていても、一度立ち返って別の視点から見直して、、、
そしてどうしたら一番関わり易く、反応があり、発信することが出来るのかを
日々、更新しながら、流転しながら、芯をもった自分でありたいものです。
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昨今話題の「マイ箸」に象徴される「割り箸が森林を破壊する」は本当なのか?を問いかけ、わかりやすく日本の割り箸事情をひもといていく。
筆者である森林ジャーナリストの第一人者、田中淳夫氏は、2010年2月に開催された「第3回みなと森と水会議」のゲスト講演者としても登場されている。(当日は聴講させていただきました!)
日本やアジアの林業の現状と未来を再考する一助に、また身近な環境入門書としても最適。
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゛はやりだから、今や常識的だから、なんとなく知ったかぶりして乗っかってる゛ではなく、
多面的に情報を集めて、自分なりに考えた上で、自分の意志で意見を決めていきたい、
と、改めて感じた本。
そう、割り箸って本来は、エコなんだ♪
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割り箸問題は決着か? 環境問題はしばしば感情的になり、論理的な思考が停止してしまう場合がある。割り箸が熱帯雨林を破壊している・・・というようなかつての議論もどうやらそうだったようである。いま、日本で使われている割り箸の97%以上は中国産。それが中国の森林を破壊し、砂漠化を推し進めているということが、現在の「割り箸=環境破壊」主張である。ところが、実際には日本同様、中国での生産にも端材や植林からの木材が使われている。さらに割り箸に使われる木材量は年間60万立方メートルで、中国が年間に消費する木材量3億7000万立方メートルの0.16%程度。そのうち日本に輸出されるのは6割程度だから、0.09%。まあ、その程度の影響しかないわけである。それでも、現在ではシベリアの天然林の木材の利用や、輸送するのにも化石エネルギーを使用するわけで、出来れば国内の端材や間伐材をつかった割り箸を利用すれば、森林を適切に維持し、生産者の収入を保証し、林業を持続可能にすることにより、地球環境の維持にもなるという。
勝手に結論付けるとするならば、僕らが利用している「樹恩の割り箸」がもっともいい、ということである。
この大学生協の樹恩の割り箸の取り組み、かつての大学生協での割り箸論争、E大生協の取り組みや米子の王子製紙での割り箸リサイクルの話など、僕らの身近な話題も多い。
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そもそも「割り箸がもったいない」と感じたことがないので、割り箸賛成派と反対派の双方の主張が新鮮に感じられた。
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[ 内容 ]
「割り箸が森林を破壊する」という言説がまかり通る日本。
その論拠は「使い捨てだから」だという。
でも、本当に割り箸は環境破壊の元凶なのだろうか?
森を守る割り箸の役割に光を当て、自称エコロジストの独善的な論理を検証する。
最も身近な木材から、中国の森林問題やヨーロッパの木材生産、はたまた日本の森と林業の未来について考える。
[ 目次 ]
第1章 割り箸づくりの現場から
第2章 「もったいない」から生まれた割り箸
第3章 市場を席巻する中国製割り箸
第4章 寄せては返す、割り箸不要論
第5章 国産割り箸に未来はあるか
第6章 割り箸から読み解く環境問題
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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副題「食卓からみた森林問題」~割り箸が森林を破壊している,マイ箸で世界の森林を守るなどと大上段に振りかざす声は非常に不快である。それは事実なのかどうか十分に確認もせず,自らは森林破壊に手を汚していないのような主張はいただけない。加えて,他人に強制したり無理に勧めないいただきたい~ 多分,正しいと思う