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無理やりに硬く説明すると、社会を論じるうえで常識あるいは前提とされている考え方の矛盾を社会学という分野の恣意性を晒しつつ突く…という内容。本当は柔らかい文体&鋭い目の付けどころに読んでると勝手に鱗が落ちます。悲観論や社会批判が大好きな人やシニカルな語り口の苦手な人以外にはストレス解消効果も期待できますよ。
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確かに面白いです! まぁ作者自身が出自をパロってるんで内容を鵜呑みには出来ないけど。マスコミが胡散臭いと感じる人は好きな本でしょう。
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パラサイトシングル、若年層の犯罪、少子化、首都機能移転などの社会問題について、常識的な見識とはまったくちがう著者独自の考察をしていて、それがすごくおもしろい。文章も固くないし、ところどころ風刺がきいていて笑える。イタリア人が書いた本とは思えません。まぁ長らく日本に住んでおられる方のようですが。
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面白すぎる。
社会学のおかしなところを批判しネタにして、読書を楽しませつつ、社会学について学べてしまうというお得な1冊。
『「社会調査」のウソ』とあわせて読みたい。
文章はネットでも公開されているので、とりあえずそれを読んでみてください。
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表紙にこけしが…吉田戦車は絵がうまいなーと思って買いました。内容はネットで話題になったらしいけどまったく知らず。反社会学ってことで反社会的なことを書き連ねてあるのかな、悪魔の辞典みたいな、というのは超まとはずれで、アンチ社会学でしたと。社会学をパロディにしつつおもしろおかしく自論を展開していくさま、見事。全部に頷くわけにはいかないとしても、やっぱマスを疑える目こそ大事。自分の脳みそ使うの大事。できれば面白い方がさらによく。他の著書も読もうと思います。
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ハードから気になっていたのですが、このたび文庫化により購入。面白かった!やっぱり少年犯罪の統計なんか、嘘っぱちですよねー!!!
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切り口は面白い。
半ば常識として捕らえられている事象(青少年犯罪の増加、イギリス人は紳士)などをデータの解釈から始まって、ぶったぎるもの。
ただ論証が甘い気がする。作者の思い込みに近い形でデータの解釈が行われている部分も少なくない。
まあ、それを含めて楽しんで読んでくれってことなのかもね。
"つまらない学問は「罪」である"
帯より
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初っ端で社会学と社会学者をさんざんっぱらコキ下ろしておいて、やってることは一緒です。
面白い視点を提供してくれてることは認めるけど。
(2007/9/29)
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反社会学というテーマで、大学の講座風に20回にわたっての講義録。
もちろん、この講義は実在したわけではないし、内容もふざけたような切り口だが、皮肉たっぷりに現代の日本社会を論じている。
この一冊は3年前に出版された増補版なので、この間の3年間の変化について補習部分もあるので、そんなに古臭く感じない。
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10月10日購入。10月13日読了。
戦後一番切れやすかったのは、昭和35年の少年達(今の50台60代)。日本は敷金礼金が高い。大家は金持ち。欧米より住宅費が高いのに広さは欧米の7割。日本人は別に勤勉ではない。江戸時代はその日暮しをしている町人が4割、要するにフリーターがいた。明治時代の富国強兵で勤勉の精神を輸入。高度経済成長期のコンクリートが崩壊の兆しをみせているということは、手抜き工事が多かったことを意味する。武士も朝出勤昼終業の上休憩が多いといった感じで、しかもそのシフトのいい加減さは明治になってからも19年も中央官庁に引き継がれていた。オランダは麻薬が合法だが、薬物経験のある少年が一番いるのはイギリス。また日本とイギリスは失業率がほぼ同じ。スウェーデンは収入の7割が税徴収され、消費税も25%。もぐりのバイトをしている人も多い。フランスはアルバイトが無い。フリーターは税金払ってないというが、欧米では税金なんていかに払わなくするかといった感じのもの。そもそも憲法に義務として記入されているのがおかしい。そんなの日韓中くらい。フリーターに関しては節税していると考えるべき。スウェーデン、フィンランドはそもそも子供のぜっ多数が低い。日本のフリーターは200万人、パラサイトシングルは1000万人。引きこもりは100万人。「やればできる」は努力を求めているようで実は結果を求めている。ヨーロッパの大学は学費無料。アメリカは入学金が無い。アメリカの大学試験は何回もチャンスがある。大学を22歳で卒業してるのは日本、フランス、スペインくらい。ヨーロッパの奨学金は給付が多い。
どこら辺が「反」なのか良くわからなかったけれど(社会学が都合よい学問だと自覚しながら社会学的に考察しているところか?)いろいろ面白いことがしれたし、なかなか読みやすかったので星4つ。
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ハードカバーから気になっていた。文庫化により購入。社会学を勉強してる人間として、落ち込んだ。結局、社会学なんて、こじつけの学問で、歴史的な権威も皆無で、あーーーなんで、社会学選んだんだろーーーーって思っちゃう。でも、絶対読む価値ある。学ぶ意義を捉えなおす意味でも。
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「面白くない学問は罪である」
パンチの効いた表紙の帯をみて文庫版を再購入。
大学のゼミで「反社会学をさらに掘り進めよう」というディベートをやっていたけど、やっぱこの本はすごい。
3年目の補講も勉強になります。
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世の中の「常識」だとかマスコミが嫌いな人は大いに楽しめるはずです。学問的なリテラシーを用いた、壮大な無駄・・・ではなく、メディアに騙されぬための心得帳か。単純にエンターテイメントとしても楽しめる良本。
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彼が書いていることも、どこまでホントかわかったもんじゃないけれど、そういうふうにむしろ思わないといけないんでしょう。これに書いていることや、示されているデータをそのまま全部簡単に信じたら、それこそ作者に皮肉たっぷりに笑われますよね!いや、もう一人ボケ突っ込みで展開されるこの講義、社会学本としてだけじゃなくて、エンターテイメントとしても楽しめます。すぐ話も脱線するんですけど、とりあえず彼のペースにうまく巻き込まれたら成功です。そんなん気になりません。むしろクセになる。ただ批判して文句を言ってるわけじゃなく、自分が考える解決策もちゃんと述べているのが好ましい。吉田戦車の装丁もステキ。
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定説化しているような社会学の理論に対し、皮肉とユーモアを織り交ぜて反論し、独自の意見を提唱している。統計資料の読み取りが抜け目ない。また、ただユーモアを追いかけて突拍子ないように思われる筆者の意見も、実は一理あって実際に社会制度や規範として適用できるんじゃないか、というところがまた面白い(パラサイトシングルの奨励と独居老人宅への下宿の奨励など)。
特に、「ふれあい大国ニッポン」の章は、先行の研究を批判する形ではなく筆者独自の視点から出発して論が展開されているし、「ふれあい」ということばから社会を観察している点が面白かった。ただ、最終章は結局自立せずに依存しあう関係が人間ってもんじゃないか!という感じで感情論的なものに終わってしまってやや残念であった。
しかし、昨年読んだ本のなかでも一番というほど面白く(斜にかまえて学問を面白おかしく時には馬鹿にして楽しみつつも、しっかりとした裏付けとなる論理を持ち合わせている考察が多いからだろう)、常に勉強し思考力を養うことの重要性や「ことば」から社会を観察する面白さをリラックスしながら学べた気がする。