紙の本
話が大きな山を越えたしまったので、なんとなく気が抜けたのは読者もですが維新もそうかもしれません。でも、否定姫と左右田右衛門左衛門だけでもたせるなんて、えらい!
2007/11/14 19:54
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
いいんですよ。この大河小説に波があっても。テンションの高いエピソードばかりだと、読むほうも疲れますから。でも、このシリーズの波の高低差はかなりのもんですよ。真庭海亀ならば、サーフィンしちゃうんじゃないか、っていうほどなんですよ。ま、今回は五巻ほどレベルダウンしていませんが、主人公が完全に引いちゃっています。
七花は何をやっているかというと、とがめといちゃついている。ま、それが少しも面白くない。とがめの魅力のなさというのは、巻を追って募ってくるんで、彼女が登場するたびに話の流れが淀み、弛緩する。で、逆に輝き始めたのが、監察所総監督・否定姫と、配下の元忍者・左右田右衛門左衛門(そうだえもんざえもん)ですね。
こればっかりは、もう後戻りができそうにありません。特に左右田右衛門左衛門ですね。そうか、170年積もった恨みか、なんて思います。ただし、海亀との戦いの描写の省略は、テクニックというのではなくてサボり、手抜きじゃないか、私はそう思います。それはこの巻全体を通じていえて、いくらとがめが「ちぇりお!」って叫んでも、空しいだけ。
ま、最大の山場である第七話をなんとなく越えちゃったので、気が抜けた、っていうのが分らないわけじゃないんですが。でも、ふむふむ、と唸るというか肯く場面があります。115頁から116頁にかけてある
しかしそれでも減ることはあっても増えることはなかった。
五十人は二十五人に。
二十五人は十三人に。
十三人は七人に。
七人は四人に。
四人は二人に。
そして――二人はひとりになった。
たったひとりだけになった。
百名が一名になるまで――百七十年。
百命が一命になるまで――百七十年。
というあたりですね。内容はないですけど、らしいな、って。何ていうか、郷ひろみがBSのコマーシャルでやってるでしょ「サンゼンマン、サンゼンマン」て。中身はゼロだけど、らしいな、っていうところが全く同じ。そしてどこか耳につく、っていうか頭ん中でガンガン響く。「江戸の奥地に広がる人外魔境の異界・不要湖」、その不要湖っていうのが。それから否定姫と左右田右衛門左衛門が。
転んでもただ起きない、っていうのかなあ。この二人がいる、それだけでこの巻を乗り切るんだから、ある意味、維新て偉いかも・・・
いか維新並のあっさりデータ篇。
まず目次
序章
一章 奇策屋敷
二章 否定屋敷
三章 真庭海亀
四章 日和号
五章 不要湖
終章
次がデザイン関係で、これは毎回コピペ。
画:竹
筆:平田弘史
本及ビ箱装幀:ヴェイア
版面構成:紺野慎一(凸版印刷)
本文使用書体:FOT-筑紫明朝 Pro L
対戦相手のプロフィール、これはせっせとワープロ入力。
日和号
年齢 不詳、職業 番人、所属 無所属、身分 人形、所有刀 微刀・釵(かんざし)、身長 六尺八寸、体重 十七貫三斤、趣味 無趣味、必殺技 竜巻・旋風・春一番・突風・嵐・砂嵐・台風・鎌鼬・微風刀風。次回予告 対戦相手 汽口慙愧、蒐集対象 王刀・鋸、決戦舞台 出羽・将棋村
で、最後がwebの広告文、いやあ半分は他人の力だ、えいさっさ
西尾維新×竹が放つ、待ってました! の時代活劇絵巻!
人形 vs.無刀
「存在そのものが居ながらにして1本の日本刀――それがこのおれ、鑢七花だ」
姉・七実との死闘を経て、名実共に日本最強となった七花と、伝説の変体刀を7本まで蒐集した奇策士・とがめは江戸の奥地に広がる人外魔境の異界・不要湖へと足を踏み入れる。“敵”か、“味方”か!? ――とがめたちを揺さぶる監察所総監督・否定姫と、配下の元忍者・左右田右衛門左衛門(そうだえもんざえもん)! そして、残すところ4人! 真庭忍軍の次の一手とは――!? 刀語は後半戦に突入! 目まぐるしく動く因縁の物語! 刀語、第8話の対戦相手は、不要湖を守護する日和号!
衝撃の12ヵ月連続刊行企画“大河ノベル”第8弾!
西尾維新が挑む時代活劇! こんな物語を待っていた!!
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「存在そのものが居ながらにして一本の日本刀−−−それがこのおれ、鑢七花だ」
姉・七実との死闘を経て、名実共に日本最強となった七花と、伝説の変体刀を七本まで蒐集した奇策士・とがめは江戸の奥地に広がる人外魔境の異界・不要湖へと足を踏み入れる。“敵”か、“味方”か!?−−−とがめたちを揺さぶる観察所総監督・否定姫と、配下元忍者・左右田右衛門左衛門!そして、残すところ四人!真庭忍軍の次の一手とは−−−!?刀語は後半戦に突入!目まぐるしく動く因縁の物語!刀語、第八話の対戦相手は、不要湖を守護する日和号!衝撃の12ヵ月連続刊行企画“大河ノベル”第8弾!西尾維新が挑む時代活劇!こんな物語を待っていた!!日和号のイラストがお菊人形(まるマ)に見えてしまいました。否定姫の全貌が少しずつ明らかになってきていますが、まだまだわからないところだらけです。何者なのでしょう。
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▼日和号と四季崎が可愛かったので全て良し。▼……と動物的に思考停止したいところだけど、もうちょっと書く。またも奇策師がちゃんと仕事をした巻。終盤戦用の重要な伏線が随分張ってありました。▼中ボスの姉ちゃんを倒し、七花の人間的成長が一段落してしまった。そりゃあ旅は続けられないでしょうねえ。だから尾張に帰らせて奇策師の方を動かす……って展開としては身も蓋もないけど、有効じゃないかな。▼ここへ来て『刀語』って、めちゃくちゃ可愛い話なんじゃないかと思えてきたた。言ってて意味がわからないが、何か、こう、キャラも展開もやたら愛(う)い? テーマは取り敢えず愛と勇気と希望なんじゃない? そこが、初期の読み手からすると「もっと救いようのない、暗い西尾さんが見たいの!」って気分になっちゃうのかもしれんが。▼……私? 私はどっちも好きです。▼けど、「この方向性だったら別の人でも書けない?」っていう意地の悪い質問には苦笑いするしかないかもなあ。(2007.8.3)
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シリーズも折り返し後編
ようやく一行は尾張のお城へ帰還することとなる。
そこには奇策師とがめのライバルである否定姫が待ち構えていた。
対峙する二人…しかし、否定姫は刀集めを協力するといい、情報を提示する。半信半疑ながらも情報をもらったとがめと七花が向かった先は不要湖という、一級災害指定区域。
ここがかつて四季崎の工房であったかもしれない!?
今もこの地を守り続けるからくり人形『日和号』の正体を知った時、その噂は確信に変わる。八本目の刀、微刀―簪を巡る、「人を模して作られた人形」と「刀として生きてきた人」の皮肉な争いの結末は!?
また、水面下で動く否定姫と真庭忍軍の動向は!?シリーズ第8弾
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不要湖に日和号という異色なセッティングで面白かった。ついに否定姫のビジュアルが明らかに!予想と正反対だったので驚いた。しかし何もかもを否定できるというのは、それだけ自己が確固たるものであるということで、否定姫は強いなあと思う。結構好きだなあ。
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<内容>
「存在そのものが居ながらにして1本の日本刀――それがこのおれ、鑢七花だ」
姉・七実との死闘を経て、名実共に日本最強となった七花と、伝説の変体刀を7本まで蒐集した奇策士・とがめは江戸の奥地に広がる人外魔境の異界・不要湖へと足を踏み入れる。“敵”か、“味方”か!? ――とがめたちを揺さぶる監察所総監督・否定姫と、配下の元忍者・左右田右衛門左衛門(そうだえもんざえもん)! そして、残すところ4人! 真庭忍軍の次の一手とは――!? 刀語は後半戦に突入! 目まぐるしく動く因縁の物語! 刀語、第8話の対戦相手は、不要湖を守護する日和号!
衝撃の12ヵ月連続刊行企画“大河ノベル”第8弾!
西尾維新が挑む時代活劇! こんな物語を待っていた!!
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前巻が秀作なせいか、やや印象薄め。 この巻では色んな"二人"が見れた。 主人公二人のいちゃつきは当たり前、ていうかさらに進んでる………大丈夫、なのか。何が?笑
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七花ととがめのラブ度上がりっぷりにびっくり‥。この二人の関係好きです。否定姫と右衛門左衛門の関係も好きだ‥。今回の敵はからくり人形であり刀、という設定が面白く、そしてその人形が可愛い女の子、というのに西尾氏らしさを感じました(笑)。なぜ女の子なのか、という理由もときめいた!
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否定姫との対面、そして不要湖を守る日和号。四季崎記紀の工房があったとされる壱級災害指定地域は日和号の存在ゆえだった!!刀として生きてきた七花と刀そのものである日和号の戦い。奇策士とがめも本領発揮!!
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第8話、微刀・釵。舞台は壱級災害指定を最初に受けた場所―江戸の奥地の不要湖。不要湖を守護する機械人形である日和号への奇策は。
やっと尾張へ立ち寄りました。否定姫も動きだして、イラストも登場。右衛門左衛門の過去も少し明らかになりました。七花は冷静に自分のことを見つめていて成長してるなぁと思いました。
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2008/3/16
やっと8巻。
本の中身じゃなく、私のコンディション的に中だるみ。
ゴメン。
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8話の刀の名前は、かんざし。どんどん刀がどうか怪しくなってる。否定姫が登場するも、物語自体、何かちょっとダルダルしてきた。
でも惰性で読んでしまう、娯楽小説。
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今回はまぁまぁでした。
釵の形状はなかなかに予想外でしたし、敵役としても良い部類。
ただまぁ、技の大安売りが過ぎたのがマイナス点。
大体、小説という視覚に頼れない創作物において、“技”っていうのは扱い難いものです。
そもそも私自身、技名を宣言するってのはあまり好かないのですが、加えて描写もしっかりしてない様では救いようがありません。
虚刀流の、花の名前がついた技の数々。多彩なのは大いに結構ですが、迫力殺しになっては無意味の極み。
無い方が良いようじゃダメでしょう……。
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あれ?刀語ってSFなの?と思った作品。
「未来技術の存在はタイムマシーンがあるからだ」だと思ってたら未来視だったんだね。
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○2009/02/22
中盤終わりとかなんか期待させるようなことをずっと言ってるから、なんかすごいことがあるのかとものすごく身構えてしまったじゃないか。普通に笑った。…あ、そういえば否定姫と初対面だったんだ。…印象薄れてた。十分大きかったか。
とりあえず2人にとてつもなく笑えた。も、お前ら、ほんとなんなんだよ、可愛すぎるだろ!(笑)
今回でまにわにがまた1人消えて、最終巻までストック大丈夫か…?と心配。数えてないけど、1人分足りないよね、かませ犬シート。やっぱり鳳凰さんがかなり濃く絡んでくるんだろうか。でもそうしたら右衛門左衛門(えもんざえもん)…シノバズと読んだ方が早いわ。とにかく不忍さんはどうなるんだろ。…持ち越し?それとも銃を奪って鳳凰さんがラスボス展開?…は、かませ犬という単語もあるし違うか。
否定姫結構可愛いんだけど。っていうか太陽電池(爆笑)
例の如くというか、後だしというか来たぜ必殺奥儀☆な展開がうーんなんかマンネリでいまいち盛り上がりにかけるなぁというところ。ベタという意味では王道なのかもしれんけど…テンションの上がり下がりが減ってきた。これが続きモノの怖いところだね。でもどう持ち直してくれるのか楽しみにしてます。