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今秋公開の安土城築城物語(?)『火天の城』の原作者の殿が出てくる話です。
が! とりあえず、殿は悪者です。悪者とゆーか敵です。倒すべき相手であり、倒されない殿!です。
すべての話が男女1セット。
で、男はことごとく死んでいきます。
あぁ、最後の話の『倶尸羅(くしら)』は違ったな。男は出てきてないし、死んでもない。
「殿が好きな人は読んではいけない」
とかゆーレビューを見ましたが、別にいんじゃね? って感じですよ。私としては。
だって、殿死なないんだモノ! 本能寺の変までは不死身なんだもの!(←妙な言い回しだ)
どの話の殿も大胆不敵な殿として描写されています、
かっけえ! ですよ。
殿の台詞は少ないんですが、すべて十ちゃんの声で呼んでしまいましたよ! ○| ̄|_
帰蝶が一言出てきました。
その描写を読んで、「あ、帰蝶離縁されてない派なんだこの筆者」と少し感動してしまいました。
“安土の方”が帰蝶だという説を取っておられました。私もその説取りたい派なんでとても嬉しいです。
表題になってる『弾正の鷹』は 読み終えて……
全然「弾正の鷹」じゃねえじゃん……。と突っ込みを差し上げたくなりました。
このタイトルだけは納得いかんよ山本兼一氏。
いちばん面白かったのは『安土の草』かなぁ?
安土城築城を題材に甲斐の乱波(=忍←甲斐は「透波」のはずなんだがな…?)の話です。といっても派手な忍術大作戦な話ではありません。
読みやすい文章ですらすら読めてしまえます。
この調子だと『火天の城』も問題なく読めそうです。
表題が首をかしげるところなので星は下げます。
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時代短編集、、、
信長暗殺を企む鉄砲の名手、鷹匠、遊女が主役、、
それぞれに男女の情念がからみあう・・・
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5組の男と女の物語を書いた短編集?そのすべてに信長が絡んでいる。
紀伊雑賀衆の下針と遊女綺羅
二つ玉の鉄砲使いの暗殺者善住坊と白拍子菖蒲
韃靼の鷹匠ハトロアンス(あるいは松永弾正?)と信長への復讐に燃える桔梗
安土城を建てる匠の一人庄九郎と武田の草楓
信長と遊女倶戸羅
いままで、この作者には、求道のように一途にある道を究めるという人物の物語ばかり見て来たのだが、これは少し趣が違う。
少し、期待していたものと違った。
が、睦の描写は淫靡で素敵。
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「利休にたずねよ」の山本兼一さんの短編集。
歴史+プチ官能小説、というところでしょうか。
4つの短編はすべて、信長を狙う刺客が主人公。
男性2人が信長を狙う理由は、超美人の女。
女性2人も、愛というよりもセックスに動かされている感じ。
成り上がりたい、女がほしい、金がほしい・・・。
とてもシンプルな行動原理が潔くて、好きです。
時代背景の説明がわかりやすくて、
人物やセックス描写もなかなか。
読後感がさっぱり、すっきりで、面白いのですが
「利休に~」ほど、お腹に響くものがないのは残念。
短編で、量産型の歴史小説にありがち
→おじさん受けする歴史小説って感じでしょうか。
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直木賞作家・山本兼一さんの作品。織田信長をとりまく女性達にスポットを当てた作品。山本さんが描く登場人物は、男も女も色気がある。『利休にたずねよ』を読んだときもそう思った。織田信長が恐ろしくも、とてつもなく色っぽくてセクシーな男性に見える。近づいてはいけない危険な男なのに惹かれちゃうんだよね女って。
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信長暗殺未遂が共通する短編集。「下針」「ふたつ玉」「弾正の鷹」「安土の草」「くしら」の5作で、意外にも女性に比重がある。意外と言ったのは、今までの作品は男性中心で、恋愛や女性を軽視する硬派的作家と思っていたから。認識を改めます(笑)時代小説としてバランスもいいし、「下針」と「ふたつ玉」が基本的に被ってる部分や「弾正の鷹」の甘さは気になっても考証がしっかりしている。ちょっと見直しました。
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信長暗殺をテーマとした、5つの短編集でした。
女性の視点で心情が細やかに描かれていて、女性のもつ強さを感じました。
男女ともそれぞれに目的や力、色気や憂い、芯の強さがあり、いつも人物の描き方が本当に魅力的だと思います。
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信長暗殺を主軸に据え、それに関わる男女の心の機微を描いた短編集。恋慕や愛情を細やかに描く一方で、鉄砲や鷹匠についての記述には著者のこだわりが感じられました。当時の空気を伝えながら信長の鋭さ、偉大さを語る楽しい本だったと思います。
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2019.3.1完了
短編と知らずに読んでいた。
面白いといえば言い過ぎか、退屈かといえばそうでもない。
表現はなかなか良かった。特に倶尸羅の項。