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ミステリ、にカテゴリわけするのはなんとなく違う気がする。
こういう密室的な空間の話がすきだ。密室って言うよりも、閉鎖的って言ったほうが正しいのかな。
とても細かくて丁寧な作品だな、と感じた。
冗長と紙一重かもしれない。でもこの丁寧さがこの人には必要だと思う。
これがなかったらきっともっと軽くなってしまう。
これくらいの重みが、丁度いい気がする。
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女性らしい筆致。
最後に全てがリンクしていくと、物語のスピードが劇的に上がってくる。
筆者の名前と登場人物と、驚く箇所はたくさんある。
著者がこの名前の人ならば、物語の全てのどこが現実か分からなくなる。
ただし、全てが女性らしすぎた気がする。
この人の20年後の作品を読みたい。
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深い雪の日、いつものように登校した8人の生徒。しかし校内には他に人影はなく、そのうち8人は、校舎に閉じこめられたことに気づく。吹き止まぬ雪、開かない扉、在るはずのない4階と5階。
そしていつしか8人は、2ヶ月前に自殺で死んだ同級生のことをどうしても思い出せないことに気づく。
分類はなんでしょ。ミステリでしょうか。それにしてはホラーっぽくもあり、でも何故か殺伐とした印象はなく怖さがない。読み返してみると伏線がばんばん入っていることに気づいた。生徒一人一人の描写が丁寧で、一見それらの個々の抱える内面をバラバラに紹介しているように見えて、最後らへんでそれなりに収束する。ただあくまで「それなり」であって、話の大筋には絡まないせいか、どこか「ひとつのエピソード」で終わってしまっている部分が在ることも否めない。タカノ、スガワラあたりはメインなので上手く語られていると思うが。
肝腎の「誰が自殺したのか」については結構判りやすい。
何故こんな事態が生じたか、については結構下巻の後半あたりに一気に書かれているので、はじめの方で原因となる現象くらいは出しておいた方が良かったかな。でないと動機が非常に弱く感じられてしまう(実際には弱くないんだけど)。ラストはちょっと都合良くまとめすぎた感がある。
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学校に閉じ込められてしまった仲間たち。
何をしても開かない扉、集められたメンバーの謎。
謎だらけの究極ミステリー。
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久しぶりに読み応えがある本だな、と思った作品です。
ただし、登場人物一人一人の理由や生い立ちが丁寧すぎるほど描かれているので、
ここ本当に必要?
と思ったほど、長くてときどき読み飛ばしてしまいました。
学校に閉じ込められてしまう、そういうミステリーが好きな人にはお勧めです。
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ページをめくる手がとまらない、というのは小説としての一つの大きな価値だと思います。この厚さで上下巻ですが、なんのその。綾辻行人の、「十角館の殺人」へのオマージュみたいな感じ?
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高校生ってこんなんだったなーなんて切なくなりながら読んでたら中々シビアな展開に驚いた。初めて読む作家さんだけど人物描写がとっても丁寧で好印象。下巻超期待。
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辻村深月デビュー作。
雪の降るある日、いつもどおりに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。
彼ら8人の中に2ヶ月前の学園祭の最中に自殺した人物がいるはずなのだが
どうしてか顔と名前が思い出せない。
そんな閉ざされた空間の中で1人、また1人次々に仲間が消えていく。
上巻だけで3cmくらいある分厚い本だけど、読みやすくてすらすら読めた。
おもしろい。自殺したの誰なんだろう…。
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ページ数がやたら多い。話の展開よりも人物の過去にページを割いてるのでなかなか何も起きないミステリー・・・。と思ったらいきなり人が消えたり。生徒たちの会話はほのぼのしてるのに残酷な目に遭うことが多いな。深月の性格はどうしても好きになれない。深月の表現もいい子ちゃんすぎて好きじゃない。鷹野とか清水の方が好き。自殺した人が誰なのか気になるけど、みんな怪しいしみんな違うような。実際に記憶がなくなることがあったらちょっとおもしろいなと思った。成績に関する話題が多いような気がする。マネキンが出てくるところは怖い。一人で遭遇してしまったらかなりビビるだろうな・・・。ところで男女混じってみんなあだ名で呼び合ってるのがなんか不自然。(20081114)
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物語が流れ出すまでの過程が素敵だった。そして設定も。誰が犯人なのかは上巻では絶対にわからないし、
そして物語の本当の景色も上巻では見れない。
でもそれが、下巻も読みたいと思わせる、良い潤滑剤になっている。
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本屋で目にとまったんで買ってみた。
読んでるとホントに寒く感じてくる。
早く先が読みたくなる。
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前半が退屈なのは「子どもたちは〜」と同じく。
消えた同級生はどこへ?動き出した時間の意味するものは?下巻も楽しみ。
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時間の止まった雪の日の校舎に、
閉じ込められてしまった8人の高校生。
自殺してしまった同級生の精神世界の中らしい、
その人物「ホスト」は、8人の中にいるらしい…と
言う事までは分かるけど何故かそれが誰なのかが分からない。
そのうちに、8人の中から一人ずつ消えていき始める。
と言うのが上巻のストーリーで、その状況と同時進行で、
それぞれの登場人物が抱える悩みなどが描かれていています。
少し無駄な部分も多いような気もしますが、展開が面白いです。
登場人物の心理とかも大体納得いくなぁと思います。
作者と同名の登場人物の悩みにはどうしても共感できません。
と言うか作者の書き方が、その人物の主観でしかないような。
もっと、相手の子にも客観的に描いてほしいという気がしました。
これが作者と同名の人物に関してだから余計に引っかかります。
下巻で、そのあたりに納得の行くオチでもあればいいんだけど…
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とにかく最初から最後まで面白い本でした。
展開が読めなくて、でも謎が深まっていって気になって気になって一気に読めました。
読み終わった後は勿論、全てのことが解けてすっきりでしたが、ほんの少し、余韻が寂しかったです。
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いっきに読まされた。菅原がかっこよすぎ。SF(?)なのでミステリ部分は何でもありだなって思った。
退廃的で懐かしくて、心の中がざわざわする。あの日死んだのは、誰か。深々と冷えてゆく。