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みんなのレビュー5件

みんなの評価4.2

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紙の本

澁澤、種村、中井、塚本への言及は、1970年代あたりに学生生活を送った人一般のパターンなんで、あまり声高に言わないほうがいいかも。だってアート論がいいから

2008/03/21 18:44

5人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

まず、この本のタイトルと装幀から出版社を言い当てることは、かなり難しいんじゃないか、そう思います。それと、もしこれに種村季弘、澁澤龍彦の名前が著者として印刷されていたら、内容はともかく、納得して購入を決める人もいるんじゃないか、そう思います。そんな装幀は、ミルキィ・イソベ(ステュディオ・パラボリカ)、本文レイアウトは明光院花音(ステュディオ・パラボリカ)です。

ミルキィ・イソベがこんなに落ち着いた感じのブックデザインをするとは思いもよらず。でも、最も意外なのは出版社が朝日新聞社であることでしょう。ちなみに、大朝日は澁澤龍彦、種村季弘、中井英夫、塚本邦雄といった高原が慕う異端的先人の本を出したことはあまり無かったんじゃあないでしょうか。

さて、この本ですが書下ろしを基本に、一部すでに発表されたものに加筆訂正した記事もあるそうです。

最初に書いてしまえば、団塊の世代が切り拓いた世界を、既にあるものとして受け入れていった世代のゴス論だなあ、と思います。また、団塊の世代と同じジャン、と思えるところは共鳴するよりも、お前もか、といった感が強くて、特に澁澤、種村、中井、塚本への言及には、1970年代を生きた人間のパターンだなあ、と思ってしまうのです。

ただし、だから詰まらないかといえばそうではなくて、それ以外の部分では感心します。特にアート関連の部分では澁澤たちの世代とは明らかに一線を画していて、勿論、9 アートゴシックのところもそうだけれど、5 地下水脈4 「ガロ」の漫画家から などを読めば、ガロとゴシックという視点はかつてあったのかな、なんて過去を振り返ってしまいます。

そういう意味では、4 死者たち で取り上げられる作家、作品も面白い。ま、それは私自身が渋澤たちというか1970年代を風靡した暗黒系の異端者たちが、異端ではなくメジャーとなった時点でその世界とオサラバしてしまったということと、その結果としてその後の動向に殆ど無知であることと無縁ではありません。

無論、生理的に血みどろを受け入れない素地は、私の側にあります。だから高原が血まみれの小説や絵画、映像が世に広く受け入れられている主張することについては、全く反対。でも、興味はある。『水野純子のシンデラーラちゃん』なんかは、今、「死んでらー」っていうことが分かる程度のボケぶりではありますが、面白いといいな、なんて思うのです。

明治維新と天皇が大嫌いな私ですが、そのせいでしょう、6 江戸時代のゴシックスピリット、7 東京猟奇交通図 も面白い。ある意味、最も天皇の存在が希薄だった江戸と大正時代、やはりいいな、と思わずにはいられません。そして、9 アートゴシック。やっぱり、総じてキモイ・・・。でも好きな作家がいます。

例えば、以前、《江戸時代の名作が、素晴らしい挿絵で現代に甦る》と書いた偕成社版『南総里見八犬伝』の山本タカト、彼の画集はその後も時たま書店で見かけては、長女と「ちょっとエロいかも」などといいながら話題にしていますし、デジスタで登場したとき、思わず娘と「この人は売れるよね」と騒いだアニメーション「電車かもしれない」の近藤聡乃もいます。

ま、私が認めるのはグロを書かない時の彼らであって、山本が血みどろを描いたものは、長女共々パスしてしまいます。それはともかく、私の中では建築的なゴシック、或いはゴシックロマンスとの繋がりでしか語ったことがなかったものが、より広義の意味で使われ、どう見てもファッションでしかないゴスやビジュアル系バンドまでゴシックだと言われると、それって、要するに拡散でしかないよね、と思うのです。

また、高原が認めない浅田彰の澁澤に対する評価も、私は半分は認めますね。澁澤が紹介した様々な事例は、あの時代だから評価されたもの、というのは、当時殆ど邦訳の無かった悪魔学などの書籍が続々と翻訳出版されている今の時点にたてば、如何にも中途半端で表面的なものです。

逆に、今も澁澤のそれが受け入れられるのは、その記述が決して深みに達することの無い表面的なもの故に、話題にするには最適だからに他なりません。そういう意味でファッションです。ただし、晩年の澁澤の文学的達成は、素直に認めるべきだし、初期の論考というか紹介だって、あの時代、と限ればかけがえのないものであったことは確かです。

ただ、繰り返しますが今の世の中、ゴシックは孤高でも何でもなくて単なるファッションだし、1970年代に遡れば猫も杓子も澁澤、種村、中井、塚本だったわけで、もうあの頃から異端ではなく、メジャーのなかのマイナーだったんです。それと、現在、我が物顔に映画界を席巻するスプラッターとは、分けて考えるべきじゃあ、なんて愚考してしまいます。以下、目次の引き写し。

古城への招待
1 ゴシックスピリット
  1 ゴシックな空間
  2 モダン・ゴシック
  3 崇高・耽美・反抗
2 メランコリー
  1 優しい魔物たち
  2 死の情緒
  3 子供心
  4 メンタルヘルスとゴシック
3 天使と悪魔のいる処
  1 天使
  2 知の匂い薔薇の香り
  3 悪魔
  4 こころ虚しきためにはあらず
4 死者たち
  1 生ける死者の八〇年代
  2 ゾンビ・デテクティヴ
  3 キュート・ゾンビ
  4 甦った死者の起源
  5 忌まわしい聖者
5 地下水脈
  1 あるべき豪華とあるべき悲惨
  2 説教節の暗がりから
  3 「異端」の六〇年代
  4 「ガロ」の漫画家から
6 江戸時代のゴシックスピリット
  1 怨霊実話と怨霊狂言
  2 無残狂言
  3 江戸のリヴィング・デッド
  4 江戸の暗黒図鑑
7 東京猟奇交通図
  1 都市の猟奇者たち
  2 乱歩東京迷宮図
  3 夜の市民たち
  4 少年少女の夢見るところ
8 りたラリーゴシック
  1 少女のレジスタンス
  2 女王の心
  3 薔薇の影で
  4 韻文の招き
  5 短歌のゴス史
  6 美貌という権力
  7 世界の片隅で呪詛を叫んだ獣
  8 無の呼びかけ
  9 ゴシックロマンスの可能性
  10夜毎殺される女たち
9 アートゴシック
あとがき

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紙の本

ゴシックもまた、自由と高慢によって成立する

2018/09/15 01:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:片住一理 - この投稿者のレビュー一覧を見る

私が初めて読んだ高原さんの著作は『少女領域』で、そこでは「自由と高慢」を抱く作品が紹介されていた。その後、次々と高原さんが手がけたを手に取るわけだが、その文章には「自由と高慢」の意思が貫かれているように思える。
ゴシックもまた、自由と高慢によって完成するものではないか!
怪物の影や血の香り漂うゴシックロマンスだけでなく、「アングラ風」のガロの漫画やメンタルヘルス、南北や京伝などが描いた「和ゴス」作品など、筆者の言葉を借りれば「ゴシックという規範を提示するのではなく、ゴシックな心にかなう対象について記そうとした結果」が現れている。

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2012/10/16 16:13

投稿元:ブクログ

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2021/11/17 20:41

投稿元:ブクログ

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2022/08/10 00:26

投稿元:ブクログ

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