紙の本
世界を読み解く
2008/08/16 10:36
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
非常に読みづらい。ページを開いてしばらく読んで抱く感想はそれだ。SFとファンタジーをないまぜにした様な世界観であるにもかかわらず、ちっともそれが説明されないことがその理由の一つだろう。
月瞳族、月歯族、弓瞳族などという登場者たちの種族から、動物的特徴を備えた人間的生物が住まう世界であることは分かる。剣の国、財貨の国などから、いくつかの社会集団が形成されていることは分かる。ところが、これを読み下すとなると、決闘許可証(=ドックタグ)、財貨(=デナーリ)、世界を穿孔せよ(=デュルヒ・ブレッヒェン)などと様々な言語でのルビが振られていて、何がなんだか分からない。
しかし、主人公が自らの理を求める過程を追いながら、とりあえず最後まで読んでみると、何となく分かった様な気分になってくる。まるで、物理学者がいまここにある世界から物理法則を読み解くように、考古学者が遺物から過去の事象を推測するように、少しずつ、少しずつ、物語の世界が自分の中で出来上がっていく。
だからこれは、世界を創造するための物語。この先にどんなお話が作られるのかは誰も知らない。
紙の本
武闘系異世界ファンタジー
2014/08/15 09:27
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投稿者:kwt - この投稿者のレビュー一覧を見る
初期作,全4巻。
主人公の女の子の自分探しの旅。
その歩みが,一歩一歩記されているので,お話として展開が重い。
内容自体は面白い。
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長らく待ち続けてきた待望の文庫化。しかし上下巻各3000円超のあの本が、文庫化したらたった4冊に収まるというのがなんだか不思議な気分です。膨大な量の造語、まったく説明のない地の文、最初はとっつきにくいかもしれませんが、この世界にとって異物であるベルという少女の視点で進むことで、読者にとってもこの世界がわかってくるはず。最初の絢爛たる言葉遊びに負けずに読んでみて下さい。表紙は単行本の方がベルのイメージ固定されなくてよかったと思うけど、4ヶ月連続刊行とのこと、楽しみにしていますv
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私にとってはマルドゥック以来の冲方作品。初期作品と帯にありましたが、その世界観とどこか客観的な視点はそのままな気がした。
物語の大枠がさっぱり見えてこない。その分、これから4ヶ月楽しみで仕方がない。
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冲方氏の作品に見られる、イコノロジー、アナグラム、言葉遊びの要素が物語の随所に散りばめられており、考えさせられる作品です。
実存主義、「私」がここにあることを探求する物語だと考えます。キルケゴール『死に至る病』を簡潔に、たった2行の行で記してあることに、感嘆してしまいました。
物語としての続きも気になります。
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戦う女の子、大好きです・・・・!ベネディクティンの変化が・・・・(ι゚ω゚)ィィ…もっとベルと仲良くなれば更に楽しいです(私が)。
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早く続きが読みたいです!
師匠の愛とか、ベルが「剣と共鳴すること」以外のアイデンティティを見つけられるかとか、すごく考えさせてくれる作品。
闘い=演劇、動物は花で、人は猫やウサギなどの種族にわかれている、という素敵な世界観にどっぷり浸らせてくれます。
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第一印象、魅せる文章。兎に角世界が"美しい"。だけど読むのに時間がかかる。全く持って読み飛ばせない。これほど一行一行噛締めて読んだ本は久しぶり。
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決めゼリフがあるっていいですね!深夜のアニメ的ノリで楽しめる。そんな見所が満載。読者を裏切らない王道的もえ展開にウキウキ。女の子がドデカイ剣をぶんまわすと喜びを感じる人にはもってこいかもしれません。誠実な人物より、うさんくさい、何を考えてるのかわからない、実は暗躍している、といった人物の方が好きなので、うさぎ派です。
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このシリーズ好きです!
世界観も素敵ですし
冲方先生の漢字につけてあるルビがみんな素敵で
大好きですw
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面白いのか面白くないのかよく分からない。ルビが多すぎてちょっと疲れる。もうこういうジャンルで楽しめなくなってしまったのかと思うと残念。
2008/8/8
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なんともファンタジーな世界観。
でもベタじゃない……っ!!そこが沖方さんの凄いところ!!
結構、小説の参考にさせてもらったりすることもあります。
堤さんの【Sarria】の参考にもなったりするんじゃにでしょうか?
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独特のファンタジー世界を構築されています。ファンタジーに興味のある方には、是非読んでみてほしいシリーズです。
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「どこにもいない」と「ここにいる」を切り分ける物語。
他作品は「マルドゥック・スクランブル」しかまだ読んでないが、「有る」ことよりも「在る」ことを志向するのはこの人の作品に共通なんだろうか。
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氏のデビュー後、初長編。
発売当時、余りの高価さに手が出なかったので、文庫化が嬉しい。
ラブラック・ベル。
のっぺらぼうと称される一人の少女が、己が相棒の一降りの剣と共に、自らの由縁を探るヒロイック・ファンタジー。
氏が文庫本後書きに書かれたように、「主題と世界の構築と発見に特化した」初期大作をごらんあれ!