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勝手に絶望する若者たち みんなのレビュー

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紙の本

勝手にイメージを創りあげ、現実にぶつかって勝手に絶望する。それだけ「仮想現実」がリアルになったということか。

2007/10/14 10:37

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「幸福は絶望のうえに」の書評を載せていただいた折、この本の書評が並んでいて「また違う絶望の使われ方があるのかも」と思い、読んで見た。
 著者は産業医。「こんな上司が部下を追いつめる」などは書評での評判が良かったことで記憶にも残っている。この本も、「なぜ、ある世代の若者はすぐにやめる人が多いのか」という、「職業」「職場」の観点からの若者の分析である。「職業」「職場」には深入りできないが、現代日本人の心理を考える上で、興味を持って読ませていただいた。

 著者の言葉はとても優しく(易しく、ではない)、好感の持てる書き方である。就職氷河期と言われた就職難の時代に就職した若者が1,2年で辞めていく理由を、著者自身が職場で対峙した事例や厚労相のデータなどからまとめ上げていく。
 「目指している職業のイメージ、ビジョンがあまりにも出来上がりすぎている(p136)」というのが著者たどりついた原因・理由のようである。就職難の時代であればあるだけ、はっきりと「したいこと」を示さなければ就職もできなかったのだろう。しかし、現実の職場では「したいこと」がやらせてもらえるわけではない。そこで絶望してしまうのだ、というのは想像できる。
 「幸福は絶望の上に」では「積極的に望みを絶つ」絶望だったが、こちらは「望みを絶たれたと考える」一般的な絶望のようである。

 しかし、何時の時代でも若者は同じ状況に直面してきたのではないだろうか?ポイントはおそらく「出来上がりすぎている」にあるのだろう。昔の若者だって「思い込み」で「俺は○○になる!」などと勢い込んだりしただろう。乏しい情報で思い込んだ内容が現実にはそう単純でないとわかったらそこでなんとか現実に対処しようと努力したはずである。現代は「豊富な情報」でビジョンがリアルに創られすぎてしまう、多分。そのために現実とのギャップに直面した場合、現実に真実があることが認められず、「情報で創りあげた」自分のイメージから離れられなくなっているのではないだろうか。「現実よりもリアルな仮想現実」。先日読んだ「キャラ化するニッポン」とも話がつながってきたようだ。
 
 「どこまでも理想の世界にこだわっているか、でなければ倒れるかといったふたつの選択肢から逃れることを考えないと、いつまでたっても自分は見えてこないでしょう。(p145)」というような著者の言葉は的確なアドバイスと思える。当たり前のことにも思えるが、「絶望」しかかっている者の耳には届くかどうか。しかし、ポイントを押さえた言葉だと思う。絶望するとしても「(積極的に)望みを絶」って他の生き方を模索することだってあるかもしれない。あ、でもこれだと違う「仮想現実世界」に移動するだけかもしれないか。。。

 この本の難を言わせていただけば、少々他の本、雑誌記事の引用、抜粋が多くないか、ということである。180ページほどの本書の中で、6ページに渡る抜粋や、もっと長い内容要約紹介がある。内容に深く関連するとはいえ、もう少しなんとかならなかっただろうか。これも簡単に「コピー・ペースト」できる時代を現わしているようで興味深くはあったのだが。
 また、職場の変化を考察する章で成果主義の問題を論じているが、こんな文がある。「やや離れたところから成果主義を眺めてみれば、社会主義や共産主義と似ていることに気付く。設計図があり、それが成就すればすべてが上手く行くといったビジョンだ。(p124)」さらりと、しかも唐突に社会主義、共産主義がでて来るので、ちょっと誤解を招きそうなひっかかりを感じる。
 このように一寸気になる部分もあるが、世代、職場の問題を考える上でのポイントがかなり伝わってくる一冊ではある。

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2007/11/19 20:23

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2014/12/30 09:08

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