サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

常識はウソだらけ みんなのレビュー

  • 日垣 隆 (著)
  • 税込価格:9438pt
  • 出版社:ワック
  • 発行年月:2007.10
  • 発送可能日:購入できません

新書

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー9件

みんなの評価4.2

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (4件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
9 件中 1 件~ 9 件を表示

紙の本

捕鯨問題早わかり

2008/01/30 11:24

18人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:越知 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 オーストラリアで政権が交代したせいで、またぞろ南極海での日本の捕鯨が槍玉に挙げられるようになった。ここで注意したいのは、従来の保守政権は日本との関係を重視してあまり事を荒立てなかったのにたいし、左翼政権に代わったとたんにこの有様だということである。日本でなら、左翼は弱者の味方だから、鯨食文化のような非欧米系の文化に理解があると思われるかも知れないが、事実は逆であり、左翼は進歩史観を奉じているためにむしろ欧米中心主義=白人中心主義になりやすいのである。19世紀にヨーロッパがアジアやアフリカを植民地にしていた時代にも、ヨーロッパ左翼は植民地主義を批判するどころか、むしろそれを正しいと見なしていたことは知っておくべきだろう。
 閑話休題。捕鯨問題について手っ取り早く分かる本が出たので紹介しよう。ジャーナリスト日垣隆氏の『常識はウソだらけ』である。TBSラジオの「サイエンス・トーク」という番組で、日垣氏は毎回ゲストを呼んで話を聞いている。そのなかから8回分をよりすぐって書籍化したものである。そういう成り立ちの本だから、捕鯨問題だけを扱っているわけではないが、全8話のうち2回がこの問題に充てられている。
 第5話は「動物保護運動のまやかし」と題されて、ジャーナリストの梅崎義人氏がゲストに迎えられている。梅崎氏はもともと時事通信社に勤務していたが、捕鯨問題をライフワークと見定めて退社し、水産専門のジャーナリストとなった人だ。ここでは鯨だけではなくタイマイ(海ガメ)についても語っている。タイマイは日本のべっこう細工の原料であるが、ワシントン条約で輸入が禁じられてしまった。ワシントン条約とは、動植物の取引に関する国際条約であり、絶滅の恐れがあるものについては輸出入を禁止している。しかし問題は、この条約が科学的な根拠に基づいて取引禁止生物種を決定しているのかどうか、というところなのである。この条約には科学委員会が設けられており、そこでは絶滅の心配がないとされていても、本会議ではそれが通らない。タイマイについて言えば、原産がキューバであり、アメリカにとって目の上のたんこぶの国家であるという理由が大きいという。つまりキューバが外貨を稼ぐ手段を封じようというわけだ。本会議はしばしばそうした大国の政治的思惑が優先し、科学的な正論がねじ曲げられてしまう。同じような理不尽さは、アフリカ象についても見られるという。
 科学委員会の正論が通らないという点では、国際捕鯨委員会も同じである。ここでも(国際捕鯨委員会の内部に設けられている)科学委員会が捕鯨の全面禁止を決定したことは一度もない。なのに本会議ではそれを無視した決定がなされてしまう。
 以上から分かるように、野生動物保護の問題は、実はエコロジーの問題というよりは、国際政治上の欧米中心主義・対・非欧米系諸国という側面を濃厚に持っているのである。
 日垣氏の本に話を戻すと、第6話では小松正之氏がゲストに迎えられている。水産庁漁業交渉官として反捕鯨国と渡り合った人である。鯨の資源量は減っていないという事実、そして水産資源の中で鯨だけを保護すればむしろ生態系のバランスを崩すという指摘も貴重だが、国際会議におけるEUの重みと、非欧米国の代表がいかにEUに気を遣っているかという体験談も面白い。国際社会は多数の国が同等の権利で交渉を行う場ではなく、欧米中心に回っているわけだ。19世紀のヨーロッパ植民地主義時代からあまり変わっていないと言っていい。そうした構図を頭に入れておけば、「捕鯨はケシカラン」という欧米人の主張がどういう場所から出てきたかは明瞭となるだろう。
 なお、本書で捕鯨問題をさらに詳しく知りたくなった人には、梅崎義人氏なら『動物保護運動の虚像』(成山堂書店)、小松正之氏なら『よくわかるクジラ論争』(成山堂書店)をひもといてみることをお薦めする。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

常識であって、常識でないものはたくさんある

2008/02/21 17:56

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:筑波太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

都内のゴミ排出量は莫大である。雑然と捨てられてる週始めのゴミの山、後片付けをする清掃員。いつも見慣れた光景なのでさほど気にもかけないが、歩くには歩きづらい現実があるのは私だけだろうか。このような状態を改善すべく役所が打った手は、<資源を残す・再利用>の目的で、分別ゴミ&リサイクル運動を推奨したのである。だが、折角集められたリサイクル資源なのに「常識がまったく通らない」とは、なぜなのだろう。

 「ペットボトルのリサイクルでは、役人も、市民も、研究者も、これを絶対的な善と思い込んで、分別」に取り組んできた。だが、ふたを開けてみれば、これで一安心どころではない。ゴミを分別する事は確かだが、収集した後でまた一纏めにしている現実。この実態をほとんどの人が知らない。報道もされず、把握する役人や研究者の予算さえも計上されていない。ペットボトル再生にかかるコストは、新品の3倍強のコストがかかるとは、摩訶不思議で仕方がない。これでは何のためのリサイクルなのだろう。

 これだけではない。会社でも行政でも「定期健康診断」が実施されているが、病気によっては健康で過ごしている方が、「一回ぐらいの健康診断で≪血圧が高い・血糖値が高い≫などと言われ、すぐに治療を始めましょうなどと医者から宣告される。」だが、検診後に高血圧や高血糖値を治療しても、寿命が延びるというデータもないし、なにより現在が健康なのだから注意にとどめるべきではないか。限られた医療費(資源)なのだから、無駄を排する常識まで飲み込まないでほしいものだ。

 これはと思いこんでいた常識が、次から次へ奈落の底に沈んでいってしまった。まさに闇かな。光明さえ見え出せない捕鯨問題を始め非常識は山積み、後世まで残してはいけない。解決の第一歩は常識の中にこそあるのだから。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2007/10/23 02:55

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2007/10/31 21:51

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2008/05/06 18:02

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/12/15 16:34

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2015/04/10 19:47

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2016/04/06 13:53

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2020/12/12 10:57

投稿元:ブクログ

レビューを見る

9 件中 1 件~ 9 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。